【速レポ】<SATANIC CARNIVAL>BAC
K LIFT「胸を張ってれば、絶対いいこ
とあるぞ。負けるな」

「4年ぶりですけど、ここに帰ってきました。俺たち、不器用だから遠回りしてばかりだけど、この景色は本物だから、全部曝け出していきます!」
時折、スカ・ビートも交えながら、前半戦、メロディック・パンク・ナンバーの数々をたたみかけるように演奏してぶっとばしたあと、小林‘KICHIKU'辰也(Vo、B)は、フロアを埋めた観客に、そう語りかけた。その言葉から、日ごろ、同じシーン、同じ界隈で切磋琢磨しているバンドが顔を揃える<SATANIC CARNIVAL>に出演することは、ちょっと大袈裟になるかもしれないけれど、勲章をもらうみたいなものだということが想像できた。

「(BACK LIFTは)年間100本ライヴをやるバンド。1週間、ライヴがないだけで悶々としてしまう」と小林は続けてライヴ・バンドとしての自負を語ったが、前掲の言葉には、そんな自分たちが3年間、<SATANIC CARNIVAL>に呼ばれなかった悔しさも少なからず含まれていたんじゃないか。もちろん、その間もBACKLIFTは精いっぱいライヴ活動に邁進してきた。「4年間、(そんな自分たちを)見てくれたから、ここに呼んでくれたんだと思います」
小林の、この言葉が4年ぶりに立つ<SATANIC CARNIVAL>のステージで、彼らが浮足立つことなく渾身の演奏を繰り広げることができた理由を物語っていたように思う。<SATANIC CARNIVAL>のステージに立つことは、ライヴハウスを拠点に活動しているバンドにとって、日ごろの活動が認められ、苦労が報われたと感じられる瞬間なんじゃないか。勲章みたいなものだというのは、そういう意味だ。ひょっとしたら、2日間で約3万人を動員する大規模フェスの晴れ舞台に立てたということよりも、そっちの喜びのほうが大きいんじゃないかと思ったりも。

「初めて会う人もいろと思うけど、俺たちのことを思ってくれてると思うから、これからも君たちの思いを背負っていきます!」
小林がそう語ってから演奏した「Because of you」以降の後半戦は、小林が前半戦以上に感情を込め、胸に迫る歌を聴かせたことで、エネルギッシュな演奏がエモーショナルなトーンを帯びていった。とびきりエモい「LOOK UP TOGETHER」では、「幕張、歌ってくれ!」という呼びかけにオーオーオーというシンガロングの声が上がった。

それに応え、「胸を張ってれば、絶対いいことあるぞ。負けるな!」と小林が言い放ったメッセージは、4年ぶりに<SATANIC CARNIVAL>に戻ってきたBACK LIFTだからこそ。その言葉が説得力とともに観客の胸に響いたことは言うまでもないだろう。
取材・文◎山口智男
撮影◎瀧本 JON…行秀

【BACK LIFTセットリスト】

1.Dawn
2.THE MEMORY MAKES ME SMILE
3.GO OVER
4.HUNGRY
5.LIFTING ME UP
6.DON'T TRUST FAKE
7.This is myself
8.Because of you
9.Hate
10.with you all the time
11.LOOK UP TOGETHER
12.NEVER SAY DIE
13.ALWAYS


■<SATANIC CARNIVAL'19>

6月15日(土) 幕張メッセ国際展示場9-11ホール
6月16日(日) 幕張メッセ国際展示場9-11ホール
・物販開始 BOOTH AREA 開場 9:00
・LIVE AREA 開場 10:30 / 開演 12:00

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