『小説 火の鳥 大地編』第1話の先
行無料配信が決定!

株式会社朝日新聞社は、4月4日(木)13時より、朝日新聞土曜別刷り『be』での『小説 火の鳥 大地編』連載開始を記念し、朝日新聞デジタルにて連載第1回目の内容を先行無料配信する。

「火の鳥」は、1954年の『漫画少年版黎明編』から1988年の『太陽編』まで、手塚治虫が最晩年まで描き続けた壮大なスケールのライフワークで、「人間とは、生命とは何か」を65年前から問い続けている物語。
本連載では、未完となっている故・手塚治虫の作品『火の鳥 大地編』の構想原稿をもとに、直木賞作家・桜庭一樹が長編小説を執筆。
挿絵は、「鉄腕アトム」をはじめ手塚作品をモチーフにした作品を多く発表している、イラストレーター・黒田征太郎が手掛ける。
4月6日(土)から始まる朝日新聞土曜別刷り『be』での連載開始以降も、朝日新聞デジタル上では第1回目の内容を無料で見ることができる。
本連載は、1年間、毎週掲載していく予定。桜庭が描く新たな火の鳥の世界と、黒田の生命の躍動を感じるイラストに注目!
連載開始を記念し、桜庭、黒田からのコメントも到着。手塚作品への熱い想いや、本作への意気込みが伝わる内容となっている。
<桜庭一樹コメント>
“マンガの神様”が遺(のこ)した『火の鳥』のシノプシスがあるって!?
実物に目を通したとき心が震えました。
まず、手塚先生ならこう描かれたはず、という忠実なアウトラインを引き、その上で、平成のその先へと生きていく自身の感覚と、小説ならではの表現を使って、火の鳥に再び熱い命を吹きこもうとしています。
わたしは小学校の図書室で『火の鳥』をみつけ、夢中で読みました。
この物語に流れている、命への賛歌、平和主義、そして、人間の気高さを信じる手塚先生から伝わる“悲しみを伴った独特のオプティミズム”から多大な影響を受けて大人になりました。
『火の鳥』の名に恥じない大ロマンに。そして、つぎの時代に繋がる新しい物語に。今年、全力で『大地編』を紡ぎたいと思っています。
<黒田征太郎コメント>
僕は、手塚治虫になりたかった少年です。9歳のとき、戦後の闇市で見た『新宝島』で、疾走する車のタイヤが楕円に描かれているのを見て「これだ!」と思った。手塚さんの本を買うために新聞配達をしました。食べるため早く大人にならねばならない時代でしたが、手塚さんは心と頭に深く入り込んでいました。
昨年手塚さんを追憶する展覧会を開いた後も、手塚さんに質問するような、返答するような気持ちで、気が済まずにアトムの絵を描き続けています。
『火の鳥』には、手塚さんの時空を超えた自己表現がある。これまで、野坂昭如さんや中上健次さんといった作家とつきあってきましたが、桜庭さんは僕からしたら子どものような世代。手塚さんという巨人と、桜庭さんという新兵器に挟まれて、僕がどう反応していけるか、楽しみにしています。
なお、新規で3ヵ月以上購読の方、先着500名に第23回手塚治虫文化賞の記念品火の鳥ピンバッジ(非売品)がプレゼントされる。

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