【THE MODS ライヴレポート】
『THE MODS Premium Acoustic Tour
2019 "BLUES BRIGADE"』
2019年3月29日 at 東京キネマ倶楽部
““チケットを買ったけど、アコギかよ”って奴が絶対にいると思うんで、そいつらが“すみませんでした!”と思うライヴをやるから”とは苣木寛之(Gu&Vo)の言葉。その言葉通り、アコースティックであってもフォーキーなものではなく、ロックなライヴが繰り広げられたことは言うまでもない。いつもの怒号のような“モッズ”コールはなく、しかもシッティングスタイルだったが、オープニングを飾った「3-B PARADICE」の軽快サウンドが放たれると、声があがり、クラップが広がったフロアー。北里晃一(Ba&Vo)は温もりのあるルートを刻み、佐々木 周(Dr&Vo)はひとつのタムとふたつのハットでグルーブを作り、その上で苣木のアコギの妙技が光るご機嫌なナンバーがオーディエンスを魅了していく。緊張感を伴ったガツンとしたバンドサウンドでなくても、それがしっかりとロールしていれば、高い高揚感が得られるということだ。そして、アップチューンであっても森山達也(Vo&Gu)の歌声はやさしくセクシーで、特に「バラッドをお前に」などのバラードになると、その甘い声と心地良いグルーブに誰もが酔いしれた。
また、次々と披露されるナンバーもアコースティックセットならではもので、そのメニューがレアだったのも特筆すべきところ。しかも、メンバーがリラックスしているせいかMCも多く、いつも以上に饒舌で、翌日が誕生日という森山へのバースデーソングの大合唱もあったほど、温かい空気が終始流れていたこともレアだったと言えるだろう。アンコールでは盟友である岩川浩二(THE COLTS、THE MACKSHOW)もゲスト出演し、華やかにフィナーレを飾った本公演。こういうTHE MODSも最高だ!
撮影:齋藤ユーリ/取材:石田博嗣
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