【対談連載】ASH DA HEROの“TALKIN
G BLUES” 第9回ゲスト:SHOGO [175
R]

ASH DA HEROをホスト役に、毎回ゲストを迎えてトークセッションを繰り広げる対談連載が、“TALKING BLUES”だ。あるときは同じミュージシャン目線で、またあるときは異ジャンルに斬り込む対談企画であり、これまでL'Arc-en-CielのHYDEやKen、MICHAELの松岡充といった大先輩や、気鋭ギタリストDURANやJUONなど数々のアーティストを迎え、会話で深く熱くセッションしてきた。
第9回目のゲストは175RのボーカリストSHOGO。2人の出会いはASH DA HEROのデビュー前まで遡り、一時期はシドの明希の家で飲み明かしたこともあるなど両者の親交は深い。また、中学時代のASHが175Rの楽曲をカラオケでよく歌っていたという事実からは、ボーカリストとして、また作詞作曲家としての憧れ対談が、ここに実現したと言ってもいい。

5月25日に渋谷・TSUTAYA O-EASTで開催される<ASH DA HERO 2MAN SHOW SERIES 2018 CONNECT X>の前哨戦として行われた同対談は、終始2人のマシンガントークが止まらない。飲みの席ではよく会っていたという両者ではあるものの、対談自体は初。しかも175Rは<CONNECT X>が2019年初ライブになるとのことで、実に熱のこもったトークセッションとなった。現在、SHOGOが在住しているセブ島(フィリピン)での生活スタイルの話も飛び出した1万字オーバーのロングな対談をお届けしたい。

   ◆   ◆   ◆

■クラスのヤツらがホウキをギター代わりに
■歌ってた。それが175Rの「SAKURA」

──第9回目の『TALKING BLUES』に、お迎えしたのが175RのSHOGO。

SHOGO:俺、このタイトルだから古舘伊知郎さん(※伝説のトークライブ『古舘伊知郎 トーキングブルース』)が来ると思ってて(笑)。さすがに来ないか。

ASH:僕はボブ・マーリーの「Talking Blues」って曲が大好きなんで、そこからいただいたタイトルなんですよ。曲の意味合い的にも、“音を出すことだけがセッションじゃない、魂を通い合わせることこそがセッションだ”みたいな。お互いのブルースをトーキングし合うことで、ここでしか生み出せない空間やセッションを作ろうって曲で。幼少期から感銘を受けているんです。

SHOGO:ASHくんの口からボブ・マーリーの名前が出ることは、飲んで話したりする前は想像つかなかったよ。
ASH:どんなイメージを持ってたんですか?

SHOGO:ソロでやっているから、例えば清春さんとかを昔は聴いていたのかなって気がして。俺は年齢的にちょうど黒夢の初期、初めて『ポップジャム』(1990年代にスタートしたNHK音楽番組)に「for dear」で出たのを観ていたり。X JAPANが俺は好きだったし、当時はまた新しいバンドが出てきたなとか思ったりして。ASHくんも、ヴィジュアル系と呼ばれるバンドをめっちゃ聴いていたのかなと思ってた。ところが飲んで話したところ、意外なルーツとかフェイバリットミュージシャンの名前が挙がって。

ASH:いわゆるJ-ROCKとかヴィジュアル系は、世代的に僕よりちょっと上なんですよ。僕の世代は、Dragon Ashとかが出てきた頃が、小学校高学年ぐらいで。音楽シーン全体が、いろんなジャンルとクロスオーバーし始めた時期。中学生になった頃には、ミクスチャーロックとかパンクやメロコアが、僕らにとってのロックという時代だったんです。テレビに出ているポップソング=J-ROCKという感覚なんですよ。

SHOGO:ああ、なるほどね。ASHくんは男前すぎるし、ASH DA HEROという名前だから、やっぱりヴィジュアル系だと思われがちでしょ? でも本人を知っていくうちに、そういうパブリックイメージはどんどん壊れていったよ。

ASH:僕がガキの頃は音楽って、聴いている人から教えられるところから始まったんですよ。GLAYはうちの母親や父親が大好きで。

SHOGO:GLAYを聴いてる人に悪い人はいない!
ASH:ははは。うちは基本的に洋楽が流れている家庭だから、邦楽が流れていることが珍しかったんですけど、GLAYは別で。それに、同世代にはhydeさんみたいなファッションのヤツらがいて。

SHOGO:やっぱhydeさんはカッコいいもん。真似したくなるよ。

ASH:そういう友達からL'Arc-en-Cielを知ったし。僕は中2ぐらいのときにヒップホップをずっと聴いていたんですけど、中3でメロコアブームがやって来たんですよ。

SHOGO:うん、来たね。

ASH:第二次メロコアブームだと思うんですけど、Hi-STANDARDが活動休止して、HAWAIIAN6とかがどんどん出てきて。

SHOGO:じゃあ、最初の<AIR JAM>は?

ASH:そのとき僕はまだ小学生。

SHOGO:ああ、そうかー。俺ら世代は最初の<AIR JAM>の時期にブチ当たってるんだよね。“こんな音楽があったのか!?”って。

ASH:それは小学生まで降りてこなかったですね。

SHOGO:英語で歌ってるしね。小学生には早かったのか。

ASH:でも、その第二次メロコアブームに続いて、いわゆる青春パンクみたいな波もやってきて。バンド好きなクラスのヤツらが、ホウキをギター代わりに歌ってたわけですよ。その曲こそが175Rの「SAKURA」。中学のときです。
SHOGO:中学か。どんな生徒だったの?

ASH:基本はこのまんまだと思うんです。たまに地元に帰ると、当時のツレから「お前、全然変わらん」と言われるんで。めちゃくちゃヤンチャで不良ってわけでもなかったし、かといってめちゃくちゃ真面目で目立たないタイプでもない。誰かとつるむタイプでもないし。

SHOGO:そんな気がする。群れてないようなイメージ。

ASH:嫌いなわけではないけど、部活が終わったらすぐに家に帰ってましたね。

SHOGO:部活は何を?

ASH:サッカー部です。

SHOGO:おおーっ、絶対にモテるやつやん(笑)。

ASH:いやいや(笑)。“みんなが遊んでる時間に遊ばずに練習すれば、アイツに勝てるな”って考えが、小さい頃からあって。だから家に帰って、ずっと練習してました。空手もやっていたんで、年上の人に組手に付き合ってもらって練習したり。

SHOGO:スゲーな。俺、気づいたら今、インタビュアーみたいになってるんだけど(笑)。いや、訊きたいから質問するんだけどね
■こんなバンドを組みたいって思ったのが
■1980年代のあの感じだった

ASH:僕はSHOGOさんに音楽的バックボーンを訊きたかったんですよ。音楽雑誌とかで175R特集とか読んでたから、未だに脳裏に刻まれているインタビューもあるんですよ。“どこそこのライブハウスでお客さんが3人しかいなくて、めちゃめちゃ悔しかった。その3人には申し訳ないけど、ずっと背中を向けて歌っていた”と。ああ、カリスマ的な存在の175Rにも、そんな時期があったんだなって。

SHOGO:いろいろあったよ。

ASH:『ミュージックステーション』に175Rが初登場したとき、「今、ツアー中です」と言ってて。でも、「福岡から上京するとき15時間ぐらい車を運転して。今は電車移動できるような状況になりました」とか話していたんです。もう、バンドが駆け上がっていくサクセスストーリーが、高校生の僕にはバンバンに伝わってきたんですよね。ライブハウスの落書きを背負ってテレビに出て、そして『NHK紅白歌合戦』にも出演して。それをリアルタイムで僕は観ていたんですよ。だから、実はめちゃめちゃ影響も受けています。

SHOGO:そんなこと言ってもらえると嬉しいね。
ASH:でも、前に一緒に飲ませていただいたとき、SHOGOさんが「俺はヴィジュアル系がすっげー好きでさ」と言ってて。“マジで!?”と(笑)。

SHOGO:世代だよね。ヴィジュアル系というよりも、X JAPANが好きだったの。周りはみんな、X JAPANが好きだったし、当時、朝のワイドショーで特集されるぐらいだったでしょ。リポーターの東海林のり子さんがX JAPANのことを大好きだったから、X JAPANが東京ドームとかやるときには絶対に特集も組まれていて。ああいうバンドスタイルで『NHK紅白歌合戦』にも、『ミュージックステーション』も出演する。当時、録画しておいた1992年ぐらいからの音楽番組のビデオは、今も持っているよ。だからヴィジュアル系が好きというよりも、X JAPANが全てで、“ヤンキーみんな、聴いてました”みたいな。その前の音楽体験を言うと……爆風スランプってバンドを知ってる?

ASH:もちろんです、最高ですよね。

SHOGO:「大きな玉ねぎの下で」をどこかで耳にして、“なんて、いいメロディなんだ”と。小学生ぐらいだったんだけどね。当時、カラオケボックスが誕生したぐらいで、コンテナみたいなのが幾つも並ぶ感じのカラオケボックスだったんだよ。今は普通にビルの中に部屋があるでしょ? そうじゃなくて、受付して、受付から外へ出て、いっぱい並んでるコンテナのひとつを使うんだよ。

ASH:そういう時代があったんですか?

SHOGO:昔のカラオケボックスはそうだったの。本当に“ボックス”だったから。そういうカラオケボックスで、俺は「大きな玉ねぎの下で」を家族の前で歌って。「よく覚えたね、うまいね」と褒められたのを今でも覚えてる。だから邦楽がもともと大好きで、ヴィジュアル系とかそういう分け隔ては自分にはなかったから、いいと思ったものは聴く。敢えて言うなら女の子の曲は聴かなかったかな。男子が歌う邦楽が好きで。そこに出てきたのが、Hi-STANDARDとか山嵐。俺が高校生のとき、“これはなんじゃ!”と。“めっちゃカッコいいじゃん”と。もちろん、その前にあった1980年代のバンドブームの曲も好きで、ジュンスカ、ユニコーン、ブルーハーツとかも、もちろん聴いてたよ。

ASH:僕はてっきり、SHOGOさんは1980年代のバンドブームからめちゃめちゃ影響受けているのかと思ってた。

SHOGO:もちろん影響も受けているけど、俺は1980年生まれだから、まだ幼かったんだよね。だから後から聴いて掘っていった感じで。ちょうどCDレンタル屋が栄えていた時代だから、レンタルしたり、レンタル落ちで安く売ってるアルバムとか買って。

ASH:僕にとってのヴィジュアル系ってそういう感じだったんですよ。楽器が好きなヤツらはみんな通っていたんで、共通言語を得るために勉強という形で聴くっていう。
SHOGO:なるほど。だってX JAPANのアレンジはハンパないから。ヴィジュアル系とか呼ばれているけど、ヘヴィメタルとハードロックが合体したみたいな形で、音的にはやっぱり凄いわけだよ。今、聴いても凄いと思う。

ASH:YOSHIKIさんとHIDEさん、もちろん他のメンバーも凄まじい。国内でもトップクラスのコンポーザーが二人いたってのが凄いと思うんですよね。

SHOGO:あと屋台骨である石塚智昭……本名を出してしまうファン心理というかね(笑)。PATAさんね。

ASH:ハンパないっすよ。さっきまでギターソロを弾きまくっていたのに、次の展開では綺麗なバッキングを弾いたり。ライブでの再現率も含めてX JAPANは凄いっすよね。

SHOGO:俺、めっちゃ観てたから。ビデオも擦り切れるまで観た。X JAPANは今でも大好き、映画も観に行くし。でも自分が化粧して髪を真っ赤に染めてとかは、なかったんだよね。

ASH:それはやろうと思わなかったんですか? えっ、そもそもバンドを始めるきっかけは?

SHOGO:バンドは高校1年生で初めて組んだんだけど、1980年代のブルーハーツとかジュンスカとかを観て、“自分にはこれが合ってるんじゃねえか”と思ったの。中学生のときに『ろくでなしブルース』って漫画が大好きになって、その本の中にブルーハーツのメンバーとかが出てるの。

ASH:僕もその漫画は大好きです。

SHOGO:そういうのも全部作用して、“俺がやるなら、こんなバンドを組みたい”って思ったのが、1980年代のあの感じだった。
ASH:凄いっすね、組むときからブランディングできているのが。もっと衝動的な人のほうが多いじゃないですか。X JAPANが好きだったら、そういうバンドをやってしまいがちで。

SHOGO:でも、カラオケが流行った時代だけあって、いろんな曲を歌うじゃん。“自分に合うのはこんな感じかな”って。自分のお手本はジュンスカだったのかな。“宮田和弥さんみたいな感じだな”と思ってバンドを始めたんだけど、そこにHi-STANDARDも出てきたから、“うちは英語もごちゃ混ぜでやっちゃえ!”みたいな。それが最初の175R。

ASH:俺、日本の音楽シーンにとって175Rは発明だと思ってて。J-POPやJ-ROCKのいいところと、ストリートシーンのいいところが合わさって、そのままオーバーグラウンドに行ったという印象なんです。

SHOGO:そのセコい感じは自分でも確かに感じた(笑)。

ASH:セコくないですって(笑)。

SHOGO:いや、やりながら俺も思ってた(笑)。好きだったから、どっちもやりたかったのよ。

ASH:でも普通はうまく混ざらないですよね。でも、話を聞いてすごく分かった、だからあのサウンドなんだって。
──勝つための手段だったんですか?

SHOGO:そうそう。成人式のとき、俺はまだCDデビューしてなかったんですよ。周りは、高校を卒業して就職して2年ぐらい経ってるわけだけど、俺は相変わらず金髪で、「SHOGO、まだバンドやってんだ」という話も聞こえてくるわけよ。そのときの“今に見てろよ”からの1年後、CDを出して。“コンプレックスって、一番いらないクソみたいなもんかな”と若いときは思ってたけど、いつしか武器になる。

ASH:そうですね、パワーの種になりますよね、“今に見てろよ”って。水をあげ続けたら、芽が出て、強い幹になって花も咲く。僕も負けん気だけでやってきているし、今もそうですね。そこが最後のプライドかもしれない。

SHOGO:小柄な人って絶対にあるよね、コンプレックス。ボーカリストは小柄な人が多いじゃん。バンドで表に出るようになると、「身長がもっとあったほうが良かったか?」とか聞かれるわけ。でも、あと10センチもらえたとしても、俺は普通の人ぐらいの背丈だからね。だったら10センチ引いてもらったほうがいい。ミニモニみたいな(笑)。“アイツはちっちゃいのにスゲーな”と。個性で言えば、そっちのほうがいい。“ボーカルやるなら背が小さいほうがいい”って説もあるもんね?

ASH:声帯の長さと身長は比例するので、それは医学的に証明されてますね。声帯が短いほうが振動数が多いから、より声が出やすいっていう。海外のアーティストでも、スティーブン・タイラーは意外にも身長が小さかったり。マライア・キャリーとか歌姫系も背が小さいんです。

SHOGO:マライア、横にいたよ、『ミュージックステーション』のとき。マライア専用ライトがパーンと当たるから、横にいると“まぶしー”みたいな(笑)。

ASH:そんなこぼれ話も(笑)。ボーカリストは世界的にも背が小さい人が多いですよ。SHOGOさんが影響されたボーカリストは?

SHOGO:尾崎豊さん。ライブとか全身で表現するのよ。26歳で亡くなったんだけど、今、見てもそうは思えない。俺はとっくにその年齢を超えてしまったけど、映像のなかの尾崎さんのほうが年上に見えちゃうっていうか。それぐらいの存在。ファンだから呼び捨てにしてしまうけど、俺はやっぱ尾崎が大好きで。10代の若いころに名曲をいっぱい作っていて、ホントに信じられない。俺にはあんな歌詞は書けないもん。尾崎さんには会えなかったけど、息子さんとか周りにいた方とかに会う機会があって、そういうときには話も聞くんだけど。でも俺らが知る尾崎豊像とは違うんだよね。すごく気さくで楽しい人だった、と。

ASH:尾崎豊さんから影響を受けたというのは、すごくシックリきますね。尾崎さんは全身で歌っているじゃないですか。SHOGOさんもマイクスタンドをガッチリ握って、体全部で歌ってる。

SHOGO:俺の物マネする人は、みんな、マイクスタンド握る格好すんのよ(笑)。そうなのかな(笑)? 尾崎さんのライブ映像はいろいろあって、声が出ないときの全身全霊の姿もあったり、足の骨を折ってもライブやってたりするから。
■日本でもっとライブをやりたい
■と思わせるぐらいSHOGOさんを刺激する

──ところで、SHOGOは現在、セブ島に住んでいますけど、向こうでも音楽漬けの生活ですか?

SHOGO:いや、フィリピン漬け(笑)。やっぱ海外に住んでると、毎日、刺激があるんだよね。セブの人たちの明るさとか、いつも鼻歌を歌ってるんだよ。

ASH:フィリピン人のミュージシャンとタイでセッションしたことあるんですよ。ものすごい音楽レベルの高さですよね?

SHOGO:みんな歌がうまい。大型電気屋さんに行くと、カラオケの機械も売ってんの。お客さんを呼ぶためか知らないけど、店員さんが歌ってるんだよ、カラオケ。

ASH:店員が? めっちゃおもしろい(笑)。

SHOGO:あるとき店員に何で歌ってるのか聞いたら、「これはタダだから歌え」と。それで、徳永英明さんの曲を歌ってみたら、人が集まってきちゃって、店員さんも全員(笑)。「アンコール! アンコール!」なんて歓声まで起きた(笑)。
ASH:セブで何をしてんですか!?、SHOGOさん(笑)。

SHOGO:ははは。3曲ぐらい歌って去ったんだけどね。その後も、店のガードマンから声を掛けられて、何回か歌ったし(笑)。“歌いたい欲”は意外とそこで発散されてたりするんだけど。

ASH:なるほど、音楽漬けなのは間違いない(笑)。

SHOGO:セブ島在住っていうと、日本から遠いってイメージだろうけど、日本まで飛行機で4〜5時間だしね。“セブ在住でも175Rの活動はイケる”と思って。世田谷在住でも渋滞してたら4時間ぐらい掛かるでしょ? だったら家族でセブに引っ越しちゃえって。

ASH:考えがダイナミックすぎる。僕も実はアジア圏に住みたい欲があるんですよ。

SHOGO:あー、そっちで人気出そう。そんな感じするもん。

ASH:僕はタイのボディスラムが大好きで、レベルもすごい高いんですよ。アジア圏のミュージシャンとセッションしたときも凄まじさを感じて。アジアはASH DA HEROが目指す最終地点みたいなものなんですよ。サッカーで例えるならアジアカップで優勝するみたいな。夢にしちゃうと叶わなそうなんで、目標にはしているんですよ。

SHOGO:セブにあるスタジオにも行ったんだけど、やれると思うね、ちゃんとしたレコーディングも。利用料金も1時間800ペソって。

ASH:日本円にするとどれぐらいですか?

SHOGO:1,700円ぐらい。

ASH:えっ!? セブでレコーディングしたほうがいいじゃないですか(笑)。僕は、どんな環境でもレコーディングできるように常に準備はしているんですよ。僕の相方の宮田“レフティ”リョウも……そうだ、そもそもSHOGOさんと僕をつなげてくれたのもレフティだ。
SHOGO:そうそう、俺がソロをやったときの最初のベーシストが彼だったから。俺は彼の才能をすごく買ってるというか、昔から“コイツはヤベー”と思ってた。とにかく彼のことが大好きで、そうしたら「ASH DA HEROもやっているんです」って聞いて。初めてASHくんのライブを観たのは、まだ始動間もないころだったよね。最近も一緒にやってる?

ASH:アイツはアイツで、今、自分の音楽人生をさらに切り開こうとしていて。今年もスウェーデンにも行ってます。何のツテもないまま行って、向こうのミュージシャンとセッションを繰り広げて。公園でたまたま出会った子から、友達のシンガーを紹介されて曲を聴かせたら「素敵じゃない、アレンジもお願いするわ」ってなったり。

SHOGO:へぇ〜!

ASH:今って、音楽もワンワールド、ワンアースという世界になりつつありますよね。僕はアジアに行きたいって欲が強いから、早くアプローチしたいと思ってるんですけど。

SHOGO:やっていこう。きっかけだけもらえれば、あとは自分次第だから。

ASH:でも、まずは日本で市民権を得てじゃないですけど、ちゃんとやらないと太刀打ちもできないと思うんで。
──そこで5月25日に渋谷O-EASTで行なう<ASH DA HERO 2MAN SHOW SERIES 2019 CONNECT X【ACT.10】175R>ですよ。

ASH:ちょうど10回目になる僕主催の対バンイベントなんですよ。去年、175Rが結成20周年でライブハウスを廻っていて、個人的にグッと来たんですよね。“20周年でライブハウスを廻るって熱いな、ウオーッ!”みたいに。それで去年の段階で、“175Rは一緒にやってくれるかな? SHOGOさんがセブに住んでいるから難しいかな?”みたいなこと思いながら、声を掛けさせていただいたんです。

SHOGO:けっこうマイペースに21年目の2019年を過ごしているから、実は今年の初ライブがASH DA HEROとの対バン。こうやって誘ってもらえるのは嬉しいし。でも多分、半分ぐらいタガログ語で歌いそう(笑)。

ASH:逆に聴きてー、タガログ語の175R(笑)。僕は、日本でもっとライブやりたいと思わせるぐらい、SHOGOさんをライブで刺激したいと思っているし。175Rのファンの皆さんは、“ASH DA HEROって誰?”って思うかもしれないですけど、色眼鏡で見ていただいて全然かまわない。1秒時間をもらえれば、色眼鏡をちゃんとケースにしまってあげられると思うので。パブリックイメージとして175RとASH DA HEROは異種格闘技戦な感じだろうけど、この夜、集まってくれた人たちは「なるほどね」って感じながら帰っていただけると思います。それぐらい親和性があると思うんです。全身を使って魂で歌うボーカリストがSHOGOさんだし、カテゴライズとしては僕もそこに入っていると思うんで。

SHOGO:俺もライブを観させてもらったことあるので、ASHくんが熱いことは分かってるし。セブ島に住んでいることで俺はレアキャラみたいになってるんだけど、“今の俺やASHくんを、みんなはどう楽しんでくれるかな?”と期待もしていて。その日から俺はSHOGO DA HEROに名前を変えたいなと思ってるからね(笑)。

ASH:そうっす……ね(笑)。ASHのファンには、若い世代の子も多いんですけど、「俺がオマエらぐらいの歳に、俺は175Rを観てたんだ」って。そういう音楽の系譜も感じられる夜になるだろうし、熱さの色は違うようで似ている。それがはっきりするはず、ファン同士、みんながひとつになってつながることで。

SHOGO:それで“CONNECT”なんだ?

ASH:そうです。あと“X”は掛け算の意味も込めて。

SHOGO:それとYOSHIKIさんみたいな。そこは外せないよ(笑)。

ASH:そうですよね。未知数の可能性。つながることによって未来を作り出せたらなと思います。それによっておもしろくなると思うし、ジャンルの壁を扉に変えるためにやっているライブだから。素晴らしい夜になると思います。

取材・文◎長谷川幸信
■<ASH DA HERO 2MAN SHOW SERIES 2019 CONNECT X【ACT.10】175R>

5月25日(土) 東京・TSUTAYA O-EAST
open17:00 / start18:00
出演:ASH DA HERO / 175R
▼チケット
オールスタンディング
前売り 4,500円(税込・ドリンク代別)
当日 5,000円(税込・ドリンク代別)
https://ashdahero.com/contents/6621

■<ASH DA HERO LIVE TOUR 2019 “GOD SAVE THE ROCK AND ROLL”>

※終了している公演は割愛
3月30日(土) 栃木・宇都宮 HEAVEN'S ROCK
開場17:30 / 開演18:00
4月05日(金) 茨城・水戸 LIGHT HOUSE
開場18:30 / 開演19:00
4月12日(金) 東京・SHIBUYA RUIDO K2
開場18:30 / 開演19:00
4月13日(土) 東京・SHIBUYA RUIDO K2
開場17:30 / 開演18:00
4月14日(日) 東京・SHIBUYA RUIDO K2
開場17:30 / 開演18:00

■175R<8フェス>出演決定

7月27日(土) 三重 鈴鹿サーキット内“BASE8耐”特設ステージ
7月28日(日) 三重 鈴鹿サーキット内“BASE8耐”特設ステージ
時間:未定
▼チケット
2019年鈴鹿8耐のチケットと共通
https://www.suzukacircuit.jp//8tai/event/8fes/

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