【ライブレポート】0.1gの誤算、3周
年記念ワンマン「今日は100点のライ
ヴが出来ている」

0.1gの誤算が3月16日、Zepp Diver Cityにて3周年記念ワンマン<俺達を倒せるのはただひとつ、俺達だけだ>が行われた。
「Zepp Diver Cityにお集まりの皆さん、今から皆さんは人質です。今まで沢山ライヴをしてきましたね。最高だと思える日がいくつあっただろう。今日は、ここに居る全員が過去最高を超えるまで解放しません。」という緑川裕宇(Vo)のナレーションが流れ、そのままゾーンの説明へ。

何らかの事情によって暴れられない奴がメンバーにテレパシーを送る「暴れないゾーン」、小さなお友達と保護者が入る「ちびっ子ゾーン」、ドルオタをはじめ各々自由に楽しむことが出来る「フリースタイルゾーン」、緑川裕宇の指示に従い行動する「暴れなければいけないゾーン」と、今日もステージが始まる前から誤算特有の空間が創り上げられている。さらに、緑川裕宇はこう続けた。「周りから、0.1gの誤算は絶対にコケる、そう言われてきたよな?でも俺達は全ての戦い(<大箱大行脚チャレンジツアー>を含め、これまでに挑んできた大きな会場でのライヴ)に勝利した。もう分かってんだろ?自分を倒せるのは自分だけなんだぜ。」と。
会場中に響き渡る大きな声と力強い拳に迎えられ、メンバーが登場。コール&レスポンスでウォーミングアップをし、「溺愛ヤンデレボーイ」から演奏がスタートした。ポップに始まったのも束の間、スモークの噴射と共に誤算ワールドに突入。メンバー全員が息を合わせて踊るところから演奏が始まる「NEVER ENDING」、登場したダンサーと盛り上げる「【K】0626【渇望】」と、その後もノリの良いナンバーが続く。また、「人のお金で肉食べたい!」という言葉の掛け合いから始まる「しいたけ人生論」では、演奏前にスペシャルバージョンの音頭も披露された。下積み時代にビラ配りでこの会場を何十回も訪れた事を振り返り、今ここでワンマンライヴを行っているんだという実感を噛み締めながら放たれた言葉。彼等らしいストレートな音頭は、なんとも言えぬ爽快さがある。また、本来なら上手と下手に分かれてモッシュを起こす「月詠センチメンタル」でも、今日はスペシャルバージョン。華麗に扇子が舞う中、緑川裕宇が神輿に乗って移動しながらフロアの隅々までしっかりと誤算の世界に巻き込んでいった。
勢い抜群の曲を畳み掛ける中、9曲目の「男闘魂戦争卍燃えよ誤算光殺砲卍」では、一部のゾーンでサークルモッシュが巻き起こる。また、前方の柵が撤去されるなど、思い切り走れる環境も整えられていたため、別のゾーンでも左右にモッシュが起きる。そして、男性ファン全員集合の合図から、“ギャ男VSドルオタ”を含むそれ以外の男性で綱引きが行われた。一年前の赤坂BLITZ公演で行った際に完敗だったギャ男チームだが、今日は、河村友雪(G)もフロアに降りて参戦し、見事に勝利。その後は全員でスクワットを行うなど、会場を熱くさせた。ここまで沢山のエネルギーを放出してきたが、会場を大きく揺らした「VITAL」や振り付け講座から始まった「絶対プリティ生命体」など、多様な曲を披露しながら更に加速を続けていった。

2016年に始動した0.1gの誤算。3年とは、あっという間の様に思えるが、多くのバンドが壁にぶち当たってそのまま崩壊してしまう事が多い期間でもある。だが、メンバー自身も宣言した様に、誤算は始動から常に最高新記録を更新しながら走り続けている。この3年間、本当に色んな苦難もあっただろう。でも人知れず努力してきたからこそ、今この舞台で輝いている。「ずっと青春しようぜ。」という言葉から、カラフルな風船が宙を舞う中、「君色トワイライト」で本編は締め括られた。
アンコールの声が響き渡る場内で、スクリーンに明かりが灯る。過去のアー写が映し出された後、“Thank you 3rd Anniversary”の文字から新アー写をメンバー一人ずつ公開。そして「-改・鬼畜企画」の47都道府県ツアーと夏のラストスパートを飾る大箱ライヴの日程が発表された。ここで“告知の途中ですが…”と、4月に発売されるニューシングル「獣猛者戦争卍轟け!超誤算狩猟卍」のミュージックビデオを先行公開。その後、“8月22日 Zepp Diver City「俺達の前に道はない、俺達の後ろに道はできる~緑川裕宇Birthday~」”と大きく映し出された。全国ツアーと夏の大箱ライヴは、8月22日に向けた企画「三度目を制する者は、総てを制す」~Zepp Diver City攻略への軌跡なのだ。

アンコールで登場したメンバーが一発目に届けたのは、先程スクリーンで公開された「獣猛者戦争卍轟け!超誤算狩猟卍」。ゲームの世界に入り込んだ様な感覚に会場は大興奮。更に「有害メンヘラドール」「オオカミ男と月兎」「21gの感傷」といった人気ナンバーを次々と繰り出した。最初から攻め続けたライヴ。だが、疲れ知らずの者達はその先を行く。二度目のアンコールで再びステージに登場したメンバーは、新衣装やミュージックビデオ撮影秘話を語ってくれた。その間、緑川裕宇が自転車でステージを横切るなど、和やかなムードに包まれる会場。
その中で、今日は100点のライヴが出来ているということが伝えられた。一人一人の表情を確認する事は出来ないが、その言葉通り、笑顔に包まれた最高のライヴ。そして、最終セクションには、まだまだ豪華な楽曲が待ち構えていた。「敵刺す、テキサス」で盛大に逆ダイループを巻き起こしたかと思えば、新曲では、会場を優しいバラードで包み込んだ。「また最高のライヴしようぜ。」と、銀テープが舞う中、感動的なフィナーレ………かと思われた。

だが、そこで終わらないのが、このバンド。「俺、この空気で終わらせるのが好きじゃないからさ、まだ攻めても良いですか!」と、再び力の入った声で言い放ったのだ。それに応える様に会場からは大歓声が沸く。そして、再び「獣猛者戦争卍轟け!超誤算狩猟卍」で盛り上げ、最後は「必殺!からくり七変化!」「Truth」で暴れ倒した。この会場でこれだけのボリューム、これだけ濃厚なライヴを、3年目にして堂々とやり遂げた0.1gの誤算。
今後誰かに「0.1gの誤算って、どんなバンド?」と聞かれたら、筆者はこう答えたいと思う。「ちびっ子がはしゃいでいたり、男性ファンが身を乗り出して食い入るように観ていたり、女性ファンが暴れまくっていたり、無理して動かなくてもテレパシー送る事が許されていたり……ジャンルや年齢性別関係なく受け入れてくれる、とにかく熱くて格好良いバンド!あとは説明するの難しいから、とにかく一度ライヴに行け!」と。0.1gの誤算は今日、100点のライヴをした。しかし半年も経たぬ間にまたこの場所でワンマンを行う。常に上を目指し、挑戦し続けることを恐れないこのバンドの満点(限界)は、あるのだろうか。限界突破、新記録を塗り替える瞬間をこれからも一緒に見たいと思う。まずは、5月3日=誤算の日、日本青年会館へ。

文◎藤代冬馬
写真◎大武紘明
セットリスト

01.溺愛ヤンデレボーイ
02.NEVER ENDING
03.【K】0626【渇望】
04.しいたけ人生論
05.月詠センチメンタル
06.アストライアの入滅
07.2008年高田馬場AREA
08.【M】1230【狂劇】
09.男闘魂戦争卍燃えよ!誤算光殺砲卍
10.希少種達の運命
11.VITAL
12.次回有害ギャ死す
13.【L】1126【悲劇】
14.絶対プリティ生命体-緑川のテーマ-
15.君色トワイライト
-encore1-
16.獣猛戦争卍轟け!超誤算狩猟卍
17.有害メンヘラドール
18.オオカミ男と月兎
19.21gの感傷
-encore2-
20.【S】0723【終焉】
21.混沌的極悪暴曲-ヴィジュアロックパロディウス-
22.灼熱する轟音の旋律と毛根に捧げる鎮魂歌〜レクイエム〜
23.敵刺す、テキサス
24.新曲
25.アストライアの転生
26.獣猛戦争卍轟け!超誤算狩猟卍(2回目)
27.必殺!からくり七変化!
28.Truth


0.1gの誤算 最新情報

ニューシングル「獣猛者戦争卍轟け!超誤算狩猟卍」
4月23日(火)3タイプ同時発売

毎年恒例!「誤算の日」日本青年館公演
5月3日 (金)日本青年館


<-改・鬼畜企画-『三度目を制する者は、総てを制す』Zepp Diver City攻略への軌跡>

5月11 日(土) 札幌Crazy Monkey
5月12 日(日) 札幌Crazy Monkey
5月18 日(土) 新潟Golden Pigs BLACK STAGE
5月19 日(日) 新潟Golden Pigs BLACK STAGE
5月25 日(土) 名古屋HOLIDAY
5月26 日(日) 名古屋HOLIDAY
6月01 日(土) 仙台HOOK
6月02 日(日) 仙台HOOK
6月07 日(金) 心斎橋VARON
6月08 日(土) 心斎橋VARON
6月09 日(日) 心斎橋VARON
6月15 日(土) 福岡Drum son
6月16 日(日) 福岡Drum son
6月17 日(月) 福岡Drum son
6月22 日(土) 岡山CrazyMama 2nd
6月23 日(日) 岡山CrazyMama 2nd
6月26 日(水) 池袋Black Hole
7月06 日(土) 池袋CYBER
7月07 日(日) 池袋CYBER
7月09 日(火) 池袋CYBER
7月10 日(水) 池袋CYBER
7月12 日(金) 池袋CYBER
7月13 日(土) 池袋CYBER
7月14 日(日) 池袋CYBER


<-改・鬼畜企画- 夏のラストスパート!【Zepp DC】牙を持つ太陽【攻略祈願】>

7月20 日(土) 名古屋ReNY
7月25 日(木) 札幌KRAPS HALL
7月27 日(土) 仙台MACANA
8月04 日(日) 渋谷Duo日(河村友雪バースデー)
8月10 日(土) 福岡Drum Be-1
8月12 日(月) 江坂MUSE

<改・鬼畜企画- Tour Final『俺達の前
に道はない、俺達の後ろに道はできる』
〜緑川裕宇Birthday〜>

8月22日(木)Zepp DiverCity

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