【マキアダチ インタビュー】
マキアダチの独創的なポップネスを
提示した新作『ALIVE!!!』
前向きな歌詞を書かなくちゃ
ダメだと思った
新作『ALIVE!!!』は今の洋楽のテイストをポップに昇華した作品ですが、全体的なテーマみたいなものはありました?
明るくてポップで、気軽に聴いてもらえる一枚にしたかったんですよね。タイトル曲「ALIVE!!!」もポップロックだし、それを筆頭にした作品にしたいなと。何も考えずに作ってると、物憂い曲ばっかりになっちゃうので(笑)、“明るい曲を作ろう!”と思って。新たに書き下ろした「SPEEEEED!!!」と「ロードアローン」もポップだし。
タイトル曲「ALIVE!!!」もそうですが、歌詞もポジティブですよね。
以前“歌詞に救いがないし、暗いし、意味が分からない”と言われたことがあって。確かにそうだと思ったし、すごい先人たちの曲を聴くと必ず心に響くワードがあるんですよね。その時から前向きな歌詞を書かなくちゃダメだなと思うようになって。いっぱい悩んでいても、ひとつの答えが見つかるような歌詞になってますね、今回も。「ALIVE!!!」のテーマは恐竜なんですよ。
恐竜?
もともと恐竜が好きだったんですが、去年、映画『ジュラシック・ワールド/炎の王国』を観て、恐竜に対する熱が再燃して(笑)。恐竜のDNAを採取して、育ててバトルするゲームがあって、それで遊んでる時に「ALIVE!!!」の歌詞を思い付いたんですよね。“ALIVE”っていい言葉だなと思ったし、それと今の状況をミックスして一曲にしたいなって。
発想が面白いです(笑)。「SPEEEEED!!!」も印象的でした。海外のインディーロックのテイストが感じられるし、ギターもカッコ良くて。
アレンジを誉められると嬉しいです(笑)。ギターも重要なんですよ、アレンジにおいて。ロックの要素というか、打ち込みだけではない部分も入れたいので。ギターはライヴでもサポートしてもらってる竹内厚志くんに弾いてもらってるんですけど、フレーズも音作りも彼の力がすごく大きいんですよね。「SPEEEEED!!!」の歌詞は、ある映画を観た時に感じたことがもとになっていて。ひとりで頑張ろうとしていた主人公が挫折を味わって、その後、仲間と一緒に勝利を目指すストーリーなんですが、ちょっと自分に似てると思ったんです。私も“全部ひとりでやってやる!”みたいなところがあったんですよね、最初は。でも、それだと限界があるし、協力してくれる人が増えて、みんなと一緒に何かを作り上げるってすごくいいなと思うようになって。その中で知らなかった自分に会えることもありますからね。
現在は東名阪のオムニバスツアー『OVERHWELMING NEW POER』の真っ最中で、3月17日にはTSUTAYA O-WESTが行なわれるのですが、楽曲と同じようにライヴに対する意識も変化しているのでは?
そうですね。最初はMCも全然やってなかったんですが、“その代わり、ライヴ中に紙芝居をやろう”と思って(笑)。紙芝居を読んでるうちに、だんだん普通に話せるようになってきたんですよね。お客さんを煽ったりするのも、自然にやれるようになってきました。反応が返ってくると自分の気持ちも上がるし、みなさんとひとつになれるライヴにしていきたいですね。今は自分のことをもっと認知してもらうことが大事だと思っていて。だから、フェスにもたくさん出たいです!
取材:森朋之