撮影:稲澤 朝博

撮影:稲澤 朝博

“うたのお兄さん”とは違う、“うた
の店長さん”って?「タニケンのすて
きな歌がそろっています」

Eテレの番組『フックブックロー』に出演していたタニケンさんが、“うたの店長さん”として、新作アルバムをリリース。作品に込めた想いなどをインタビューしました。

あなたは“うたの店長さん”を知っていますか? そっと寄り添うように、ゆるーく歌の良さを教えてくれる、そんな“うたの店長さん”ことタニケンさんの、新作アルバムがこの度リリース!
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Eテレ『フックブックロー』で子どもたちに向かって歌う楽しさを知った――タニケンさんには初めてハピママ*に登場していただきますので、まずは自己紹介からお願いします。
兵庫県出身の歌手、タニケンです! 2011年から始まったNHK-Eテレの番組『フックブックロー』で、けっさくくん役で出演していたんですが、それが世のみなさんに知っていただいたきっかけかなぁと思います。
――タニケンさん自身はミュージシャンとして活動されていますよね。
元々ずっと音楽をやってきて、26歳ぐらいの時はバーで働きながら歌ってたんです。でも、チャンスがないというか、結構大変な時期があって。
そのときにあるコントグループに誘っていただいて……それが社会風刺コント集団ザ・ニュースペーパーだったんですけど。
コントとコントの合間にみんなが着替えなきゃいけないので、その合間で替え歌を歌わせてもらうっていうのを、10年やってました。
――では、子ども向け番組の歌を歌うっていうのは『フックブックロー』で初めて経験したんですか?
それまではまったく子どもとも接点がなくて。
30代~70代がくるような大人のコンサートや公演が多かったので。
だから、『フックブックロー』をやってみて、初めてお母さんたちや子どもたちに向かって歌うことになりましたね。
『フックブックロー』では童謡の良さを知ったり、あとは子どもたちに向かってファミリーコンサートとかで歌う楽しさも知りました。
子育てで疲れてるお母さんたちがちょっとリラックスしたり、のんびり聴いてくれたらいいなって想いを持ちつつ、この番組を通して歌ってきたんですけれども……今作『うたの店長さん』という作品も、本当にそういう気持ちで作りました。
子どもたちも楽しんでほしいけど、お父さんお母さん、ぜひ大人の方にも癒しになる……聴いてもらえるアルバムになったらいいな。
子どもから大人まで楽しめるアルバム――子どもから大人まで楽しめるアルバムなんですね。
そうですね。オリジナル曲は『ステキソングショップ』という1曲目に入っている曲だけなんですけど、それ以外はみんな絶対聞いたことがあるような曲ばかりが収録されているんです。
日本に昔からある名曲もたくさん入ってるので、そういう意味では「僕が歌ったらどんな感じでみんなに届くのかな?」っていうのも楽しみですね。
――“みんな知っている曲”をポイントに選曲されたんでしょうか?
『おかあさんといっしょ』の番組から『ドラえもん』の曲まで、みんなが口ずさめるような歌を中心に選びました。
今作は『うたの店長さん』シリーズ第一弾で、イメージカラーが赤なんです。「さぁ次は何色になるのかな?」って感じで、楽しみにしていてほしいんですね。
――では、タニケンさん自身はどんな曲を聴いて育ってきたんでしょうか?
子どものころはチェッカーズとかが好きだったんだけど、中学生になって洋楽を聴くようになって。
そこからビートルズとか、古い音楽がどんどん好きになったんです。
さっきもちょっと話したバーで働いていたのは、ボブ・ディラン好きのマスターがいたバーだったから(笑)。
――髪型もなんとなく似てますよね(笑)。
そうなんです(笑)。ボブ・ディランみたいになりたいなって思って美容師さんにお願いしたら、全然違うことになったんですよね(笑)。写真を持っていったんですけど……。
もともとフォークとか60~70年代の音楽が好きだけど、歌うってなるとやっぱりポップス中心で歌ってる方が好きだったりします。みんなが楽しめる歌が好きなので。
タニケンさんの思う童謡の良さ
タニケンさんが思う童謡の良さとは?――そんなタニケンさんが思う童謡の良さとは何でしょうか?
童謡って、100年くらいの歴史があるんですよ。それだけの歴史ずっと歌い続けられる曲と言うのは、素晴らしいことだと思います。
あと、僕の出身地は兵庫県佐用町です。佐用町の近くのたつの市出身で三木露風という方が『赤とんぼ』の曲の作詞した人なんです。だから『赤とんぼ』という童謡に対しては思い入れもありますね。
『フックブックロー』の番組の脚本・作詞をされてた山川啓介さんいう方がいらっしゃって、本名は井出隆夫さんといって『北風小僧の寒太郎』の作詞をされた方なんですけど。
その方とお話しているときに「子どもたちに歌を歌うときは、ちゃんとした日本語で歌いなさい」って教えてもらったんです。
「まだ字が読めないとか、ものごとがわからないような子どもたちにも、ちゃんと言葉で伝えられるような歌を歌いなさい」って。
そういうことを教えていただいたので、古い曲をちゃんとした“言葉で届けたい”っていうのはものすごくあります。今の新しい曲も素敵だけれども。
――では、“うたの店長さん”は童謡の良さ、言葉の良さというものを伝えて行きたい、という活動コンセプトになるんでしょうか?
そうですね。僕は基本的にライブがやりたい人で「ツバのかかるような距離で」ってよく言ってるんですけど、近い距離でみんなに歌を届けていきたいなっていう思いがあるんです。
この『うたの店長さん』も「みんなの街に歌を届けに行きたいんだ」というコンセプトでやっていて。なので、コンセプト自体が僕のポリシーになっているんですよね。
――“うたの店長さん”というネーミングはどういうところから出たものなんですか?
レコード会社の担当の人が考えてくれたんですけど、自分の歌を作って届けるというよりかは“うたのお店”っていう雰囲気がいいなって。
いろんな曲をお店から選んで聴く、みたいな。店長さんがいろんな曲を自分のために選んでくれるよ、って。
――童謡のDJみたいですね!
昔から知ってる曲でも、僕が歌うことで新鮮に感じてくれる歌もあるかもしれない。そこは聴いてそれぞれの感じ方をしてもらえたらな、と。
『あしたははれる』は大好きな曲――お気に入りの曲や、ライブで歌いたい曲はありますか?
『あしたははれる』っていう曲で、サビのところで「♪好きだから 君が好きだから」って言う歌詞があって。
普段話の会話では「好き」ってなかなか言えないけど、歌の中だったらたくさん言えるというか。そういう意味で『あしたははれる』は大好きな曲。
あと、やっぱりコンサートでは参加型の曲がすごく楽しいです。
『バスにのって』や 『しゅりけんにんじゃ』なども、子どもたちが踊って楽しめるような曲なので、ぜひそういうのはライブでやりたいですね。
「のんびりでいいじゃない」っていう気持ちも込めて歌ってる――このアルバムを通して、リスナーに対して伝えたいことはどんなことですか?
楽しい時も歌はあるし、悲しい時にも歌はあるし、いろんな時に歌が身近にあるとは思うんです。
僕の“歌”っていうのは基本「明日も頑張ろう」っていう気持ちで歌っていて。
あと「ちょっとのんびり」っていうのもあるかな。やっぱついつい前のめりに生きちゃうこともあると思うんですけど、「のんびりでいいじゃない」っていう気持ちも込めて歌ってるので、ぜひ子育て中のお母さんたちに聴いてほしいんです。
僕はどっちかというと、ガンガン行くタイプじゃないので、そういう意味では“ちょっとゆるいうたの店長さん”でいいのかな、と思っていて。
だから肩肘張らないっていうか……「いいじゃない! ダメでもいいじゃない」くらいのゆるさでいこうと思います(笑)。
――では、ハピママ*読者にメッセージをお願いします。
昔から子どもたちが歌ってきた、口ずさんできた歌は、まだまだたくさんあると思うんですけれども、世の中にあるたくさんの名曲の中からまず今作に収録された15曲+新曲の16曲を、このアルバムに込めました。
だから、ぜひみんな聴いて、一緒に歌ってくれたら良いなって思います!
うたの店長さん タニケンのすてきな歌がそろっています
Suteki Song Shop~あしたははれる
1. ステキ ソング ショップ
2. あしたははれる
3. どんな色がすき
4. 青空しんこきゅう
5. バスにのって
6. しゅりけんにんじゃ
7. 夢をかなえてドラえもん
8. 童謡メドレー(春が来た〜うみ〜紅葉〜北風小僧の寒太郎)
9. 故郷
10. ジューキーズ こうじちゅう!
11. ぼよよん行進曲
12. 小さな世界
13. なかなか・なかなおり
14. ありがとうの花
15. きみとぼくのラララ
16. フレ!フレ!大丈夫!
毎週(金)18:00配信中!すくいくYouTube「うたの店長さん」

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