うらたぬき×あほの坂田 ファンとの
絆の強さを感じさせたツアー『URASA
KA KINGDOM』最終公演をレポート

URASAKA KINGDOM ~To kiss princess~

2019.1.14 Zepp Tokyo
浦島坂田船のあほの坂田とうらたぬきが、ライブツアー『URASAKA KINGDOM~To kiss princess~』を東名阪にて開催。ここでは、1月14日に東京・Zepp Tokyoにて行われた、最終公演の模様をお伝えしよう。
森の奥深くにある古城で長い眠りから目覚めた王子が、憧れていた初恋をするために外の世界へと踏み出し、やがて運命の相手に出会う――そんな“君と僕の特別な夜”の始まりを告げるオープニングムービーが流れると、白亜の城を思わせるステージに登場したあほの坂田とうらたぬき。あほの坂田は赤、うらたぬきは緑と、ロングジャケットの襟元や裏地にそれぞれのイメージカラーを配したきらびやかな衣装をまとった2人が、アイコンタクトをしながら歌い始めたのは「プリンセスに口づけを」だ。間奏であほの坂田が「今日は楽しもうね!」、うらたぬきが「ようこそ、とびきりの夜に」と挨拶すると、大歓声を上げるプリンセスたち。大きな“You’ re my princess”コールに、あほの坂田も思わず驚きの笑顔を見せる。

うらたぬき、あほの坂田

うらたぬきが客席を見渡しながら手を振り、あほの坂田が語りかけるように歌った「ノンファンタジー」では、うらたぬきがあほの坂田の肩に腕を回し、2人で“「好きだよ」”とプリンセスたちに向けて声を重ねる。また背中合わせになってタイトルコールをした「ロメオ」では、2人で手を取り合ってダンスをしながら歌い、歌詞に合わせてあほの坂田が王子になったり、うらたぬきが王子になったり。あほの坂田の“さあおいで”の手招きにも、うらたぬきの“色褪せない景色へ こいよ”といういざないにも、胸が高まってしまう。
あほの坂田
うらたぬき
ステージ上段の玉座にそれぞれ腰掛け、スリリングに歌をかけ合ったのは「ハイヒール・プリンセス」。あほの坂田が「おまえら今日は声出せるんだろうな!」と煽れば、うらたぬきは「おまえは俺がいなきゃダメなんだろうけどな!」「選ばせてやろうか、坂田家(あほの坂田ファンの呼称)になるか、こたぬき(うらたぬきファンの呼称)になるか」と挑発。そんな先ほどまでとは打って変わってのドSモードな2人に火をつけられたオーディエンスが“もうたくさんだ!”コールを繰り返すと、「やればできるじゃないか」とご満悦な2人。すれ違いざまにハイタッチ、踊りながら歌った「夢ファンファーレ」にしても然り、あほの坂田とうらたぬきとファンを結びつける絆は、本当に強いと感じさせる一体感だった。
あほの坂田
「俺に力を貸してください」と言ってあほの坂田がソロで「世界の真ん中を歩く」を歌い、王子とフィアンセのロマンティックな物語を2人で朗読した上で届けてくれたのは、先日動画投稿したばかりの「フィアンセ」。2人息を合わせての“幸せになろう”は、あまりにも胸キュンものだった。
亥年にちなんでの“うらさか2人でイノシシレース” を繰り広げた VTRでは、くるくるバット、キャタピラ競争、空気入れ風船割り、お題リフティング、粉の中から飴食い競争、パン食い競争と、てんこ盛りの障害物レースで2人がわちゃわちゃしながらもガチンコ勝負。結果、敗者となったあほの坂田は、勝者であるうらたぬきによって顔面に墨でお絵描きをされる羽目に。2人がそろうと、どうしたってそこには笑顔がもたらされるのだ。
うらたぬき
王子モードから一転、レザーのライダースに黒いパンツを合わせ、緑のブロックチェックシャツを腰に巻いて現れたうらたぬきがソロで「テオ」を歌い(見事なロングトーンも!)、同じくロックテイストの衣装に赤のブロックチェックシャツを腰に巻いたあほの坂田が「Are you ready!?」と加わったのは「ユメミドリ」。2人で目を見合わせながら“キミと二人なら”と歌ったり、向き合ったままうらたぬきがあほの坂田の髪の毛を直してあげたり、なんて仲良しなんだ。パンキッシュにハジける「WAA!!!!」、グっと男っぽく歌う「アウトサイダー」と多彩な表情を見せつつ、あほの坂田が王様のマントを羽織って歌う「しんでしまうとはなさけない!」へ。
うらたぬき、あほの坂田
さらに、「もともとは僕のソロ曲なんだけど、歌うと楽しいから一緒に歌ってくれ!」とあほの坂田がうらたぬきに持ちかけて「スクールボーイ」を、「じゃあ逆に僕の曲も」とうらたぬきがあほの坂田を誘って「Life goes on」を歌うという、嬉しいコラボレーションも。2人の盟友である天月-あまつき-のオリジナル曲「かいしんのいちげき!」ではお互いの手を合わせてハートマークを作ったり、「ダンスロボットダンス」でますます昂らせたり、うらさかならではの楽しい引き出しがどんどん開いていく。
うらたぬき、あほの坂田
そして。あほの坂田が「僕たち2人は知り合ってから10年くらい。うらさかとして活動し始めたころは厳しいことも言われましたけど、こうして続けてこられたのは応援してくれるみなさんのおかげです。本当にありがとうございます」と感謝の言葉を口にすると、「こんなにたくさんの人がうらさかのライブに来てくれるようになって嬉しい!」と感慨深げなうらたぬき。そんな2人が本編最後に選んだ曲は、“思い出の曲”である「コンティニュー」だ。向き合い、想いを込めて力強い歌声を響かせた2人。「イノコリ先生」「最強ライバル」と、オーディエンスの全力コールが響いたアンコールも、幸せな時間だった。

文=杉江優花 撮影=小松陽祐(ODD JOB)

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