【インタビュー】都啓一[Rayflower]
が語る「『ENDLESS JOURNEY』はター
ニングポイント」

Rayflowerが12月12日、ミニアルバム『ENDLESS JOURNEY』をリリースした。同作品には、コードギアス劇場版第3部『コードギアス 反逆のルルーシュIII 皇道』挿入歌の「螺旋のピース」、Vシネマ『仮面ライダーエグゼイド トリロジー アナザー・エンディング』PartI『仮面ライダーブレイブ&スナイプ』主題歌の「Fellow Soldier」ほか、「ENDLESS JOUENEY」「憂いのFUNNY MAN」「Viola」「希望の歌」「〜starting over〜」といったタイプの異なる新曲5曲を含む全7曲が収録されている。リーダーの都曰く、「このミニアルバムは、ある意味Rayflowerのターニングポイントなんじゃないかなという気がしているんです」と語る集大成であり、新章を予感させるサウンドに溢れている。
Rayflowerは『ENDLESS JOURNEY』発売2ヵ月前より全国ツアー<Rayflower TOUR 2018〜Endless Journey〜>をスタート。ライブでは収録全曲を披露している。「今回新たに書き下ろした4曲は、ツアーを前にメンバー全員が自然とライブを想定して曲作り、演奏をして仕上がったライブで映える楽曲になりました」とは都の弁だが、ステージを重ねることで新曲がまた新たな表情をのぞかせているようで、成熟の度合いを増している。同ツアーもいよいよ終盤戦。BARKSは都に、ミニアルバム『ENDLESS JOURNEY』のコンセプトやレコーディングエピソード、そしてツアーの手応えとセミファイナルおよびファイナルの予感についてじっくりと話を訊いた。

   ◆   ◆   ◆

■Rayflowerで草野球をやるつもりはない
■音楽的なメジャー感は大事だと思っている

──全7曲が収録されたミニアルバム『ENDLESS JOURNEY』の制作に入る前は、どんなことを考えていましたか?

都:順番で言うと、制作に入るよりも先にタイアップの話を2ついただいたんです。前アルバム『Brilliant Anthology』(2017年9月発表)で持っているものを出しきって、これからツアーだ!というタイミングでいただいたオファーだったんですね。なので、バンドとして対応すべきかメンバーと話をしたところ「やりましょう」と。それで、<TOUR “Brilliant Place”>のリハーサル中やツアー中に曲作りをして、レコーディングしながらツアー前半は廻っていたんです。それが『仮面ライダーブレイブ&スナイプ』主題歌の「Fellow Soldier」と『コードギアス 反逆のルルーシュIII皇道』の挿入歌「螺旋のピース」で。

──なるほど。

都:タイアップ曲だから、2曲ともそれぞれの主題歌とか挿入歌の世界観に則ったもので。つまり、そこまでのRayflowerの流れに沿ったものとは違うので、次の作品の起点ではなかったんです。ただ、その2曲の制作過程で曲がいくつか出てきて、形にしておいたんですね。そのときは、リリース形態とかタイミングとかは考えてなかったんですけど、僕自身はタイアップ曲も新曲も全部一緒にリリースするのが理想だと考えていて。そこに向けて準備を始めようと思ったことが、今回のミニアルバムのスタートでした。
▲ミニアルバム『ENDLESS JOURNEY』

──ということは、『Brilliant Anthology』以降も、ずっと制作を続けていたことになりますね。2つのタイアップ曲「Fellow Soldier」と「螺旋のピース」は、それぞれどんなふうに作ったのか話していただけますか。

都:まず「Fellow Soldier」を作るにあたって『仮面ライダー』サイドからきたオーダーは“ミドルテンポの曲”というくらいで、あとは特になかったんです。以前、『仮面ライダーエグゼイド』の挿入歌に起用された「Real Game」(2017年8月発表)はアップテンポだったけど、今回は恋愛っぽい話も入っていたりするので、アッパーではない曲がふさわしかったみたいで。それを踏まえて、「Fellow Soldier」はサビはバーンと行きつつもクールに翳りを帯びているところへ落とし込みました。僕が好きな洋楽に近いテイストですね。

──イントロなどが洋画のオープニングで流れる曲を思わせる雰囲気ですよね。それに、「Fellow Soldier」はキーボードの音数が多くて、鍵盤で世界観を深めていることも印象的です。

都:『ENDLESS JOURNEY』収録曲の中でも、この曲は一番たくさんキーボードを入れました。オルガンとかもエレクトリックピアノとかも入っていますけど、特にシンセの音色が多くて、それで世界観を作ったという。もうひとつのタイアップ曲「螺旋のピース」は監督とか映画サイドから結構要望がありました。最初に、「戦闘シーンで使いたいので、アップテンポの曲を」と言われて、そういう曲を書いていったんですけど、映画制作が進んでいく過程で、「やっぱりバラードにしてほしい」という話に変わったんです。だったら、一聴していい曲にしようと思って作ったのが「螺旋のピース」。インパクトを強めるために、歌始まりにしたことも含めていい曲になったと思うし。僕は映画も観に行ったんですけど、“これはヤバいぞ”というくらいグッとくる最後の戦闘シーンでこの曲が流れるんですよ。おおっ!と思いました(笑)。
▲都啓一(Key) ※画像2点

──映画も要チェックですね。「螺旋のピース」は抒情的なスローバラードでいながら、切迫感があるBメロが特色になっています。

都:Aメロが淋しい感じで、Bメロは切迫感があって、サビでメジャーになるんですよね。Aメロは戦闘の哀しさや虚しさを表現していて、サビは“もっと人というものを信じてほしい”みたいなメッセージを込めたくてメジャーにしたんです。Aメロとサビがうまくつながるように、Bメロは緊張感を持たせて、歌も切迫感が出るようにキーをかなり高くしたんですよ。“こういうふうに歌ってほしいな”というイメージどおりのニュアンスを田澤君が出してくれて、“よしっ!”と(笑)。

──田澤さんによるボーカルの表現力は圧倒的です。悲壮感が漂うでもなく、朗々と歌いあげるでもなく、すごくいいところに落とし込んでいますね。

都:歌の表情が大きなポイントになる曲だということはわかっていたので、レコーディング前に田澤君と綿密にやり取りしました。僕の要求に対する彼の対応力は素晴らしいんですよ。彼の技術力や表現力は絶品です。

──ここにきて、さらに磨きがかかっていますよね。それに、「Fellow Soldier」と「螺旋のピース」を聴いて、都さんはメジャー感のある音楽を作ることに長けていることや、Rayflowerにはそういう音楽が合うことを改めて感じました。

都:それは嬉しいですね、そうじゃないといけないと思っているので。もちろんインディーズとかメジャーとかのスタンスのことではなくて、音楽的なメジャー感というのは大事だと思っているし、それを形にできるバンドかどうかが僕にとってすごく大きなことなんです。野球に例えるとわかりやすいと思いますけど、メジャーリーグってトッププレイヤーだけが活躍できる場じゃないですか。「俺、こんな球打てへんわ」とか「俺、そんな球投げられへん」というような選手は通用しない。難しい球を打って塁に出たり、威力のある球でバッターを押さえないとお金を貰えない世界ですよね。メジャー感を意識して音楽をやるというのは、僕にとってそれと同じこと。僕はRayflowerで草野球をやるつもりはないんです。Rayflowerはプロフェッショナルな集団なので、売れないと意味がない。だから、ちゃんとメジャー感のある音楽を作って、いい形で提示したいというのはありますね。
スーパーバンドと形容されるのが
■本当に恥ずかしかったんです

──「Fellow Soldier」と「螺旋のピース」に限らず、『ENDLESS JOURNEY』に収録された楽曲は、そういう面にさらなる磨きがかかっています。ここ1年ほどで、メンバーのRayflowerに対する意識がまた少し変わったようにも感じますが、その辺りはいかがでしょう?

都:メンバー全員と1対1で、そういう話をしました。もちろん結成当初からメジャー指向の人もいましたよ。ただ、それがバンドとしての総意ではなかった。でも、ここにきてメンバー全員の思いがひとつになって、今はすごくまとまっています。それが自然と『ENDLESS JOURNEY』に反映されたと感じているんです。僕はRayflowerについて“スーパーバンド”という言葉で形容されるのが本当に恥ずかしかったんですよ。メンバー個々が経験を持っているから、そういうふう言われるのは仕方がないんですけど、活動の規模も、やっている音楽も、自分達が思うスーパーバンド像とは違っていたから。でも、ここにきて、もしかしたら自分達がイメージしているようなスーパーバンドになれるかもしれないと、メンバーがそう思うようになっている気がするんです。最近ライブをしていて、その片鱗が見えるようになったというか。極上のステージで良質な音楽を聴かせることのできる最高のバンドなんじゃないかなと思える。それが本当に嬉しいです。
▲田澤孝介(Vo) ※画像2点

──たしかに、<Rayflower TOUR 2018 ~Endless Journey~>の初日のライブを観て、よりメジャー感が増したことを感じました。そんな「Fellow Soldier」と「螺旋のピース」を経て、今作のタイトル曲「ENDLESS JOURNEY」を書かれたんですね。

都:実をいうと、「螺旋のピース」制作時に、“これは決め曲になるかな”という感じで「ENDLESS JOURNEY」の大もとは作っていたんです。変な話、“タイアップに出すのはもったいないかな”と思うくらいの手応えがあったんですよ。そうしたら、たまたまタイアップ曲の方向性が変わったこともあって、やましさを感じることなくストックしておけたという(笑)。ただ、そのときはまだ本当に骨組みで、イントロも今みたいな形じゃなかったし、サビも若干変わったのかな。当然タイトルもないし。その後、秋から冬にかけてのツアータイトルを決めないといけない時期になって、“ENDLESS JOURNEY”という言葉が出てきたんです。

──ツアータイトルが先だったんですね。

都:そう。前回の<Brilliant Place TOUR>が終わったときに、メンバー同士で「終わりたくないよね」という話をしてて。それがすごくヒントになって“終わりなき旅”という言葉から、Rayflowerらしく“ENDLESS JOURNEY”にしたんです。ツアータイトルが決まったことで、いろんなことが明確に見えるようになったし、楽曲「ENDLESS JOURNEY」のデモをみんなに聴かせた段階で「旅っぽいイメージがある」と言われていたので、曲タイトルも「ENDLESS JOURNEY」にして。そういったことを全部踏まえて、曲が今の形に落とし込まれたという。

──この曲があったことで、メンバーさんはミニアルバムの曲作りをするにあたってイメージしやすかった気がします。「ENDLESS JOURNEY」の歌詞についても話していただけますか。

都:バンドマンが読むとツアーを描いているように感じるかもしれないけど、そうではなくて。タイトルが決まったときにそういう歌詞も考えたけど、ちょっと違う気がしたんです。ファンの方からいろんな声をもらう中のひとつに、「Rayflowerが活動してくれることで、バンド関連の昔の友達と会う機会ができた」というものがあったんですね。たとえば、東京の人がRayflowerのライブを観るために大阪に行って、関西の友達に会ったり。「そういうことがしばらく途切れていたけど、Rayflowerが全国ツアーをしてくれるお陰で、また会えるようになった」と。これは僕にとってもすごく嬉しいことで、だったら「ENDLESS JOURNEY」の歌詞はファン目線で書こうかなと。この曲の歌詞を書くスタートになりました。
YUKI(G) ※画像2点

──ファンの皆さんは、すごく嬉しいでしょうね。『ENDLESS JOURNEY』は都さんが書かれた3曲に加えて、Sakuraさん以外のメンバー全員の曲が収録されていることもポイントになっています。これは自然な結果だったのでしょうか?

都:はい。それぞれが作ったものを持ち寄って、その中から今の自分達が本当にいいと思うものをフラットな気持ちで選んだらこの7曲になりました。今回Sakuraさんは忙しくて、曲を作る時間が取れなかったんですよ。全員の曲を入れたいからSakuraさんにも書いてほしいと無理強いしたりすることはなかったし、逆に書かなくていいとも言わなかった。本当に自然な結果です。

──その言葉からもバンドの状態がいいことがわかります。それに、テイストの異なる楽曲が揃っていながら統一感のあるアルバムになっていることも印象的です。

都:そこに関しては僕が整えました。たとえば、YUKI君が書いた「Viola」はデモを聴いたときに、デビューした頃のRayflowerっぽさを入れないと異質なものになってしまうかもしれないと感じたんです。それでそういう要素を入れ込んだり。YUKI君と田澤君が曲を書いたときは、その原形が僕のところにきて、そこから一緒に制作していくところもあるんですよ。IKUOさんはデモ段階で作り込まれていることがほとんどですけど。

──今回IKUOさんが書かれた「憂いのFUNNY MAN」は楽曲のカッコ良はもちろん、あのテクニカルな曲を演奏できるメンバーが揃っているのはさすがだなと思います。

都:そうですね。デモを聴いたときは、キタキタ!という感じでした(笑)。特に、この曲のドラムは本当にすごい。この間Sakuraさんが「IKUOさんの曲は俺に対する挑戦だと思う」と言っていました(笑)。
■またツアーをやりたいという気持ちが
■瞬間的でなかったことを実感しています

──たしかに、IKUOさんの中にはSakuraさんなら叩けるだろうという信頼感があったんだと思います。田澤さんが書かれた「希望の歌」は、どんなふうに形にしていったのでしょう?

都:田澤君の中にあるイメージを聞いて、「こういうのはどう?」「こういう感じはどう?」というやり取りをしながら、彼の意見を汲み取って僕がメロディーを整えてデモを作るという感じで。和声の広がり方とかは僕のアレンジですね。

──温かみや楽園感を湛えた世界観を構築するのは難しさがあると思いますが、すごくいい形に仕上がっています。

都:この曲は、要するに狭くないんですよ。音像の空間やレンジの面でちゃんと広い。それは、ミドルとかローのイコライジングがどうということではなくて、大事なのは和声。音符がきれいに並んでいれば、イコライジングなんかしなくてもいいんです、音楽というものは。ちゃんと低いところに低い音があって、高いところに高い音があれば、自ずと広さが出る。「この楽器のこの辺りの帯域をもうちょっとください」みたいなことを言いがちですけど、そうではなくて。ちゃんと音が並べられていることが大事なんです。
▲IKUO(B) ※画像2点

──なるほど。

都:ピアノはまさにそういうフルレンジの楽器なんですよね。なので、僕は常にフルレンジを意識しています。たとえば、ベースは動くけど、コードは動かないようにしたり。U2がそうなんですけど、イギリスとかアイルランドのバンドは広大さを出すことに長けているんですよね。U2の広大さは音数で構築しているんじゃなくて、それぞれの楽器がどこを弾いているかで成り立たせている。「希望の歌」は特にそういうアレンジによる広さが色濃く出ていると思います。

──やはり、テクニックを活かされているんですね。『ENDLESS JOURNEY』は様々な要素にさらなる磨きがかかったRayflowerを味わえますし、新境地の曲もあるなど、必聴といえる一作になりました。

都:僕ら自身も楽しんでもらえるアルバムになったんじゃないかなと思っています。『ENDLESS JOURNEY』収録曲は現在進行形のツアーで全曲披露しているんですけど、ライブを重ねていく中で若干変わったところもあって。それはファンの皆さんの思いによるものだったりするんですよ。そういう部分も全部活かせるように最新のRayflowerがパッケージされている作品が『ENDLESS JOURNEY』です。それに、このミニアルバムは、ある意味Rayflowerのターニングポイントなんじゃないかなという気がしているんです。ここが起点になって、また新しい章に入っていく。そういう意味でも、バンドにとって大きな一作になったと感じています。

──同感です。続いて、ツアーについて話しましょう。現在Rayflowerは<TOUR ~Endless Journey〜>の後半戦に突入したところですが、ここまでの手応えはいかがですか?

都:まずひとつは、先ほどお話ししたように、前回の全国ツアー<Brilliant Place TOUR>を終えて、“またツアーをやりたい”と思ったんですけど、その気持ちが瞬間的なものではなかったということを今改めて感じています。すごく楽しいですし、充実感もある。ツアーも後半ですけど、すでに終わりたくないと思っていますし。もうひとつは、その気持ちが次の動きへの原動力になる。それはファンの皆さんからもらったすごくあり難いもので、次の展開へと膨らませることも出来ているんです。
▲Sakura(Dr) ※画像2点

──ツアー初日からライブの内容が良かっただけに、今は本当にすごいことになっているでしょうね。それに今回のツアーは『ENDLESS JOURNEY』収録全曲を披露されていますので、リリース前の公演ではほとんどのお客さんが知らない曲もあった。なのに、初日からお客さんのリアクションが熱いことに驚きました。

都:あり難いことに、初日以降もずっとそういう状態が続いています。今回はツアーの途中に音源をリリースすることになったじゃないですか。本当のことを言うと、ツアー前に音源をリリースしようと思えば、収録曲を減らせばできたんです。でも、タイアップの絡みとかがあってそれができなかった。僕はピンチをチャンスに変えたい人間なので。とりあえず新曲をどんどんレコーディングしていって、それをトレーラーとして使うことにしたんです。そのうえで、「次のミニアルバムに入れる曲は、今度のツアーで初日から全曲やるから」とメンバーに言いました。今の時代はツアー前にネットを使ってトレーラー的に1コーラスずつ聴かせたりすることができますからね。ただ、僕的にまったく新しいリリースの仕方でした。

──7曲ということはライブの約3分1ですから、ある意味冒険ですよね。

都:そうか、たしかに3分1くらい……それはまぁまぁなことですね(笑)。それでも僕は全曲やりたかったんです。ただね、正直なところ「ENDLESS JOURNEY」がラストナンバーっていうのは大丈夫かな?というのはめっちゃ考えて(笑)。「螺旋のピース」がオープニングナンバーというのもそう。お客さんの耳に馴染んでいないスローチューンだから、自分達の持てる力を出し切って、それこそ見せつけないとダメな曲じゃないですか。メンバーにも相談したところ、「いや、この構成でいきましょう」ということになったんです。「お客さんの反応に左右されず、ツアーを通してブレずにいきましょう」と。そういうこともあって、ツアー初日までは不安もあったけど、ライブを重ねていく中で、安全策を採らずに決断して良かったなと思うようになりました。ライブで演奏することで新曲が育ったし、まだ音源が出ていないのに、お客さんのノリも固まりつつある。そういうことも、今回のツアーの大きな楽しみになっています。

──長いキャリアを持ったメンバーが揃っていながら、守りに入ることなく攻めの姿勢を貫いたことが、いい方向に出ましたね。

都:攻めてますよ、今でも(笑)。というか、そこに関しては若い頃よりも拍車がかかっていますね。昔はしんどく感じたり、やりたくないと思ってしまうようなときもあったけど、今はバンドに関連したすべてのことが楽しい。そういう気持ちでバンドをやれている自分は、すごく幸せだなと思います。
■2019年は10周年に向けた体制に入りつつ
■どんどん磨きをかけていきたい

──そういう環境を作られたのは都さん自身ですからね。<TOUR 〜Endless Journey〜>は2019年1月5日の大阪なんばHatch公演でファイナルを迎えますが、どんなライブになりますか?

都:僕の中では、ある意味12月27日の東京公演(EX THEATER ROPPONGI)と、1月5日の大阪の両方がファイナルという感覚があって。今回大阪がファイナルになったのは、前回のツアーで大阪のライブが終わったあとに、「2019年1月の頭になんばHatchが空いていますけど、どうですか?」というお話をいただいたんですよ。それに対して「やるよ」と応えた。つまり、前回のツアーが終わる前から、次のツアーの話が始まっていたという(笑)。結果、なんばHatchに向けてがんばろうという気持ちになったし、最初に決まった新しい動きということもあって、大阪をファイナルにしたんです。そういう流れだったから、単なるファイナル以上に気合が入っていますね。東京公演も含めて、スペシャルなものにしたいという思いもあって。ライブ構成に関しては今回のツアーでやってきたことの集大成になるけど、それ以外の部分で来てくれた人に喜んでもらえるようにしたいと思っています。
▲Rayflower ※画像3点

──楽しみです。ツアーの前半でライブを観た方には、ツアーを経てどんなものに昇華されたかをぜひ体感してほしいですね。

都:本当にそう。ずっと同じセットリストで貫いた以上、それを観てもらわないと、という気持ちはあります。あと、ファイナルがそれまでと明らかに違うのは、音源をリリースしてからのライブということで。リスナーの皆さんに、また違った感覚で曲を聴いてもらえると思います。

──同感です。1月5日のツアーファイナルを経て、2019年はどんな年にしたいと思っていますか?

都:来年に向けてもうすでに動き始めていますし、実は2020年がRayflowerの結成10周年なんですよね。

──えっ?……考えてみるとそうですね。

都:そうなんですよ。本格始動が2014年なので、ファンの方々にはあまり10年という印象がないと思います……というか僕ら自身も10周年という感覚がないんです。2013年まではカウントに入れられないくらいの活動しかできてないし(笑)。とはいえ、最初期から応援してくれているファンや、ずっとお世話になっているスタッフもいますから、スルーするのはどうかと。なので、“あまり10周年と言えないかもしれないけど10周年記念”をやろうかなみたいな(笑)。“実質的に動き出したのは、ここ数年ですよ”と打ち出しつつ、みんなに感謝の気持ちを伝えるという形になる気がしますね。なので、2019年は10周年に向けた体制に入りつつ、ここ数年と同じように本当に自分達が胸を張っていいと言える音源を作って、ライブにもどんどん磨きをかけていきたい。そういう1年にしたいと思っています。

取材・文◎村上孝之
■ミニアルバム『ENDLESS JOURNEY』
2018年12月12日リリース
QAIR-10144 ¥2,000+税
01. 〜starting over〜
作曲:YUKI・都啓一
02. ENDLESS JOURNEY
作詞・作曲:都啓一
03. 憂いのFUNNY MAN
作詞:田澤孝介 / 作曲:IKUO
04. Fellow Soldier
作詞:田澤孝介 / 作曲:都啓一
※Vシネマ『仮面ライダーエグゼイド トリロジー アナザー・エンディング』PartI『仮面ライダーブレイブ&スナイプ』主題歌
05. Viola
作詞:田澤孝介 / 作曲:YUKI
06. 希望の歌
作詞・作曲:田澤孝介
07. 螺旋のピース
作詞:谷口悟朗・田澤孝介 / 作曲:都啓一
※コードギアス劇場版第3部『コードギアス反逆のルルーシュIII皇道』挿入歌


■<Rayflower TOUR 2018〜Endless Journey〜>

2018年12月27日(木) 東京・EXTHEATER ROPPONGI
2019年01月05日(土) 大阪・なんばHatch


■『ENDLESS JOURNEY』リリース記念イベント

2019年01月04日(金) 18:00〜 HMV栄店
2019年01月06日(日) 13:00〜 タワーレコード梅田NU茶屋町店
2019年01月06日(日) 16:00〜 HMV&BOOKS SHINSAIBASHI

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