「臼井孝のヒット曲探検隊
~アーティスト別 ベストヒット20」
ストイックな姿勢を貫き続ける
B'zのヒットを探る
世界水泳大会のテーマソング
「ultra soul」が総合3位に
本作は発売された01年のほか、11年、13年と何度も世界水泳大会のテーマソングとして、テレビ朝日の放送内いたる所で使われた。さらに、サビの《ウルトラソウル(ハイ!)》の部分は、お笑い芸人のとにかく明るい安村が決めポーズのBGMだったり、楽曲の一部が野球選手の登場曲やスポーツ系の再現ドラマに使われたり、とにかくテレビ視聴者における浸透度はB’zの中でダントツではないだろうか。しかも、音楽番組『ミュージックステーション』では、その《ウルトラソウル(ハイ!)》に合わせて、大量の火花が打ちあがるという演出が恒例となっているし、LIVEでは凄まじいことになっているとファンの間でも評判だ。つまり、多面的に起用されることで、カラオケで長年1位になっていると考えられる。
ここまで上位3作はいずれもアゲアゲのナンバーが揃った。この辺りがB’zのパブリック・イメージなのだろうか。多くのアーティストの総合TOP3には、必ずバラードが1曲は入るのだが、対するB’zは後述の5位「ALONE」が最高位となっている。アッパーチューンが強いからこそ、いつまでもエネルギッシュなイメージがあるのだろう。
B'z / ultra soul
総合4位はダントツの配信ヒットで
「イチブトゼンブ」
本作はフジテレビ系“月9”ドラマ枠の『ブザー・ビート~崖っぷちのヒーロー~』主題歌。山下智久が主演、北川景子がヒロインで、プロバスケットボールを題材とし、相武紗季の恋敵役の悪女ぶりも大きな話題となった。そして、人を知ることや愛することは、常に“イチブ”と“ゼンブ”の狭間にあるという、シンプルにまとめつつもドラマを超えた真理を突いた歌詞で共感を得たのではないだろうか。CD+ダウンロードとしては、01年の「ultra soul」以来8年ぶりのミリオン・ヒットとなり、本作により若いファンも大幅に増えたようだ。
B'z / イチブトゼンブ