L→R たなしん(Ba&Cho)、渡邊幸一(Gu&Cho)、金廣真悟(Vo&Gu)、ペギ(Dr&Cho)

L→R たなしん(Ba&Cho)、渡邊幸一(Gu&Cho)、金廣真悟(Vo&Gu)、ペギ(Dr&Cho)

【グッドモーニングアメリカ
インタビュー】
このバンドだから鳴らせる音

メンバーになって10周年、メジャーデビュー5周年を迎えているグッドモーニングアメリカが6thアルバム『!!!!YEAH!!!!』をリリース! 今作について金廣真悟(Vo&Gu)は“グドモらしさをとことん追求した”と語ってくれた。

ファン投票によるベスト盤『the BEST HIT GMA』のリリース、10周年を記念した全国ツアーを経て、6枚目のオリジナルアルバム『!!!!YEAH!!!!』が届けられましたが、制作前はどんなビジョンを持っていたんですか?

ベストアルバムを作っている時から、“次はどうしようかな?”とずっと考えていたんですよね。どのバンドも“今の自分たちが一番いい”という気持ちで活動していると思うけど、若さとか勢いとか失っているものもあるし、逆に“当時はやれなかったけど、今ならできる”ということもあって。その良いところだけを詰め込んだアルバムにしたいと思ってましたね。例えばギターの音にしても、いくらきれいな音でも感動できなければ意味がないじゃないですか。何がいい音なのかは人によっても違うし、自分もよく分からないですけど、このバンドだから鳴らせる音、このメンバーが演奏しているからこそ感じられるカッコ良さを体現したいなと。そういうことを踏まえて制作に入った感じですね。

ということは、アルバムの収録曲は新曲が中心?

「悲しみ無き世界へ」は映画『破裏拳ポリマー』の主題歌のために2年くらい前に作った曲なんですが、それ以外は比較的新しい曲ですね。1曲目の「YEAH!!!!」と2曲目の「夢のマルティール」はベストアルバムに入っている新曲「Darwin’s Train」のちょっと前くらいに作ってあって、どちらも気に入っていたので、この2曲を軸にして“こういう曲も欲しいな”という感じで制作していきました。ただ、全体像についてはかなり悩んだんです。ずっと“全てがリード曲”という感じで制作してきたんだけど、自分のマニアックな部分が出ている曲があってもいいんじゃないかと思ったり。結果としては“やっぱり全てリード曲にできるような曲を入れよう”ということになったんですけどね。そのほうがグドモらしいかなと。

大事なのは“グドモらしさ”だと。

そうですね。作ってる時に“これはグドモじゃないな”と思った曲はソロの弾き語りでやってもいいだろうし。特に今回のアルバムはグドモらしい曲を意識したし、そっちに振り切った感覚があるんですよね。

4人で演奏しているシーンが浮かんでくることも大切ですよね。

もちろん。どの曲もそうですけど、ペギがドラムを叩いてる場面だったり、こうちゃん(渡邊の愛称)がギターを弾くこと、たなしんがベースを弾くことを前提として曲を作っているし、フレーズを考えているので。各々のメンバーに対する、この先のチャレンジも含めて、デモとして提示しているんですよ。全体を通して先を見据えたアルバムにしたいという気持ちもあったから。

歌詞もポジティブですよね。「YEAH!!!!」の《明日こそレボリューション》もそうですが、全編に渡って前向きな意志があふれていて。

“前に前に”というスタンスはこれまでと変わっていないんですけど、前作(2017年10月発表の5thアルバム『502号室のシリウス』)、前々回作(2016年12月発表の4thアルバム『鉛色のスターゲイザー』)は暗闇が強いというか、光が遠くにあるような印象だった気がしていて。それはそれで良かったと思うけど、今は“それはグドモじゃないな”と。暗闇の中にいたとしても手を伸ばせば届きそうな、もっと近い場所に光があるべきだと思ったんです。歌詞を書く時はそのことをずっと意識していたし、全体的によりポジティブに聴こえるんじゃないかな。辛いこと、きついことがあったとしても、最後はハッピーエンドになるというか。それは大事だと思いますね、グドモにとっては。

「!!!!YEAH!!!!」のポジティブ感には現在のバンドの状況も反映されているんですか?

うーん、どうだろう…。例えば俺が暗い気持ちだったとするじゃないですか。それをそのまま歌詞にするのではなくて、ちょっと立つ位置を変えて光が見える角度から書くという感じだと思います。歌詞の書き方はいろいろだし、自分もいろんな表現を試してきたけど、グドモの歌詞はやっぱり光が見えないと。バンドの状況が良いか悪いかは、また別の話というか。

このバンドで伝えるべきことがさらに明確になってきたわけですね。

そうだと思います。以前はそこまではっきりしていなかったし、混乱していた時期もあったと思うんですよね。今はそこがしっかり分けられているので、もう悩むこともないような気がします。どんどんそっちの方向になると思うんですよ、これから。グッドモーニングアメリカとして“やるべきこと”が“やりたいこと”になれば、前に進む力はもっと強くなるだろうし。

アルバムの最後に収録されている「想像の果て」は、まさに“これからのグドモ”を示した曲だと思います。

ポジティブ全開というか、ここまで振り切った歌詞を書いたことはなかったですからね。速い2ビートで押し切るアレンジも、もしかしたら初めてかもしれないし。アルバムの最後の曲は1曲目になってもいいくらいの曲にしたくて。今回はそれが「想像の果てへ」だったということですね。

バンドにとっての想像の果て、つまり、この先の未来はどれくらいまでイメージしていますか?

10年先なんて、まったく分からないですからね。バンドのことだけじゃなくて、音楽業界がどうなってるかも分からないし。ただ、どんな状態であってもバンドをやりたければやればいいし、そういうモチベーションを持っていられたらいいなとは思います。もちろん10年後もグドモとして活動していたい…そのために何をしたらいいかは分からないけど(笑)。

取材:森 朋之

アルバム『!!!!YEAH!!!!』2018年11月14日発売 日本コロムビア
    • 【初回限定盤(2CD)】
    • COCP-40533~4 ¥3,600(税込)
    • 【通常盤】
    • COCP-40535 ¥3,000(税込)

『みんなで!!!!YEAH!!!! ONE-MAN tour 2019』

1/12(土) 千葉・千葉LOOK
1/13(日) 群馬・前橋DYVER
1/19(土) 長崎・DRUM BE-7
1/20(日) 福岡・DRUM SON
2/02(土) 茨城・水戸LIGHT HOUSE
2/03(日) 宮城・仙台enn2
2/09(土) 岡山・津山K2
2/10(日) 兵庫・神戸 太陽と虎
2/11(月) 京都・GROWLY
2/16(土) 新潟・CLUB RIVERST
3/09(土) 神奈川・横浜BAYSIS
4/20(土) 愛知・名古屋CLUB QUATTRO
4/21(日) 大阪・梅田CLUB QUATTRO
4/29(月) 東京・渋谷CLUB QUATTRO

グッドモーニングアメリカ プロフィール

グッドモーニングアメリカ:ギターロック、メロコアなどを融合した音楽性、圧倒的なライヴパフォーマンスによって急激に注目度を高め、13年5月に発表したメジャーデビュー作でもある1stフルアルバム『未来へのスパイラル』がオリコンチャート11位を記録。15年11月には初の日本武道館公演を成功させ、18年はバンド結成10周年アニバーサリー企画『グッドモーニングアメリカからの10くらいの恩返し』を打ち立て、さまざまな企画にトライしている。グッドモーニングアメリカ オフィシャルHP

L→R たなしん(Ba&Cho)、渡邊幸一(Gu&Cho)、金廣真悟(Vo&Gu)、ペギ(Dr&Cho)
アルバム『!!!!YEAH!!!!』【初回限定盤(2CD)】
アルバム『!!!!YEAH!!!!』【通常盤】

「YEAH!!!!」MV

OKMusic編集部

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