【RISKY DICE インタビュー】
今の自分が聴きたい曲を
作るというのがテーマ
大阪のレゲエシーンで活躍するDEEJAYをはじめ、ゲストシンガーが多数参戦した2ndフルアルバム『DEADLY BOX』。怒涛のパワーがみなぎる熱量の高い新作について話を訊いた。
まずは今作のテーマ、コンセプトを教えてください。
MIYAMO
今の自分が出したい、聴きたい曲を作るというのがテーマでした。ジュークボックスから自分が聴きたい曲を選んでくるイメージで作りました。
新作を作る上で大きく影響受けたものはありますか?
MIYAMO
実際、いろんなものから影響は受けていると思いますが、特にこれというのは分からないです。良い意味で何も考えずにノリで作った、今の自分の感覚そのままでいったところがありますね。あえて言うなら、参加してもらってるアーティストからの影響はめっちゃあります。普段からスタジオで遊んだりしてるアーティストばかりなので。
フィーチャリングのみなさんは曲のイメージで選ばれたのですか? 逆にゲストありきで曲ができたのでしょうか?
MIYAMO
ゲストありきで一緒に作っていった感じです。作るつもりじゃなかったけど、たまたまスタジオに居たんでトラックを聴いてもらって、そのまま作り出すみたいな曲もありました。
アルバムの軸になった曲は?
MIYAMO
リード曲の「BRAND NEW DAY」です。この曲はMUNEHIRO発信で始まった『GEKIDAN』ってイベントのテーマ曲でもあるんです。そのイベントがミュージカルとダンスホールのイベントを融合させたもので、今年の6月に開催されたんですけど、それがすごく面白かったんです。台本と台詞があって、自分にとっては新しい挑戦になりました。
「BRAND NEW DAY」はMUNEHIROさん、KENTY GROSSさん、HISATOMIさんをフィーチャーした新たな始まりを告げるアップチューンですが、どのように作られていったんですか?
MIYAMO
自分の中で新たな1ページをめくる決心をした時のマインドって、“とにかく何でもやったるで! 今なら何でもできる!”みたいな気持ちになると思うんですよ。マリオがスターをゲットした時みたいな感じで(笑)。それにはカーニバル調のソカがぴったりだと思って作り出しました。スタジオにみんな集まって、ああだこうだ言いながら気が付いたらできてましたね(笑)。
「やっぱ好っきゃわ。 feat. RAY」はレゲエへの想いが詰まった楽曲ですね。
MIYAMO
レゲエへの想いが詰まった曲なんですが、その逆の意味も込められてるんですよ。もっと自由に音楽を楽しもうっていうメッセージも込められてます。レゲエしか聴かない人の“レゲエが一番!”って、説得力ほんとにないと思うんですよ。いろんな音楽を聴く人から“やっぱ好っきゃわ、ダンスホール”って言うてもらえたら嬉しいなって。
「Ladies & Gentlemen feat. APOLLO」はエレクトロサウンドがインパクト大なナンバーになりましたね。
MIYAMO
ダンスホールレゲエって音数が少なく、その上にDJのスキルが乗ってくるカッコ良さが一番魅力的だと思うんですよね。とにかくシンプルにトラックの音数も少なく、クラシックな感じの中に新しさを出したいっていうのがありました。今回の収録曲の中でも一番のチャレンジ曲になってます。サビのない曲ですからね。逆に、聴けば聴くほど癖になってくる感じに仕上がったと思ってます。
アルバムを締め括る「OUTTA CONTROL feat.APOLLO, BIG BEAR, HI-KING TAKASE, HISATOMI, KIRA,NATURAL WEAPON, RAM HEAD, RAY」は多くのゲストが参加した楽曲で。
MIYAMO
“OUTTA CONTROL”は“制御不能”という意味なんですが、僕のステージでのスタイル、RISKY DICEのスタイルをそのままいつも一緒にいるアーティストに歌ってもらったRISKY DICEアンセムになっています。みんな遠慮なく僕らのことをリリックにしてくるのでボツにしたリリックもありましたが、とにかく笑いながら作ってました(笑)。
では、メンバーのみなさん、それぞれのお気に入り楽曲を挙げてもらえますか? その理由も聞かせてください。
MIYAMO
「Ladies & Gentlemen」です。いろんな意味で勝負曲だからです。
YOKKON
「コノユビトマレ」です。すでに現場でプレイしてて、みんなが踊る一体感を作れる曲なので。
MONK
「マイペース」は飾らずに歌っているリリックが背中を押してくれますね。
アルバムを完成しての今の手応えは?
MIYAMO
気が付いたら“あれ? 意外とええのんできてもうた!”っていうのがほんとに正直なところです。
では、今の大阪のレゲエシーンがどんな感じかリアルな声を聞かせてください。
MIYAMO
歌い手もサウンドもめちゃめちゃ元気いいもん揃いです。それぞれが面白い動きをしようとしているので、お互いが良い意味で意識し合ってパワーあると思います。毎日どこかでダンスホールを味わえるのが大阪ですね。
11月24日にはZepp Nambaでワンマンイベント『こなそん』が開催されますが、どんなライヴになりそうですか。
MIYAMO
ただただ自分たちがやりたいことをして、この音楽を伝える!…それだけです。今年は大舞台のZepp Nambaでの開催なんでかなり気合入ってます!
最後にRISKY DICEのこれからの展望を、希望願望込みでも構いませんので聞かせてください。
MIYAMO
このままのスタイルで突っ走るだけですね。もっとレゲエ以外のステージに立って、いろんな人にこういう音楽の楽しみ方があるって伝えたいです。かなり独特ですからね、サウンドって。あと、個人的には『GEKIDAN』で目覚めてしまった演技も頑張りたいです。大ファンの新垣結衣さんと共演できるようになるまで頑張ろかなって思ってます!(笑)
取材:土屋恵介
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アルバム『DEADLY BOX』2018年11月14日発売
VAP
リスキーダイス:2008年にニューヨークで結成。同時にブルックリンの名物『DANCE`WAH GWAAN WEDNESDAY`』にて約1年に渡り毎週出演し経験を積んだ後、09年に帰国と同時に日本での活動を本格的に開始。大阪ヴァイブス全開のアホなライヴパフォーマンスで、毎夜会場をRISKY DICE色に染め続けている!RISKY DICE オフィシャルHP