10月16日@中野サンプラザ

10月16日@中野サンプラザ

女王蜂、
初のホールワンマンは
オープニングの演出から釘付けに!

定刻の19時きっかりにBGMが突然切れ、客電が落ち、同時にインスト「夜曲」で演奏がスタート。ステージ前の幕がちょっとだけ上がり、Ba.やしちゃん・Dr.ルリちゃん・Gt.ひばりくん・サポートKey.みーちゃんの4人の姿がかろうじて見える状態で(揃って赤一色の衣装)、しばし演奏が続く。

曲が「鉄壁」に変わってアヴちゃんが歌い始めるが、姿は見えない。幕がじわじわと上がっていく、まだ姿が見えなくて声だけがきこえている、まだ見えない、まだ見えない……で、幕が上がりきったところで、ようやく姿が現れる。ステージ後方のキーボードとドラムの間に設けられた、飛行機のタラップが巨大になったような階段のいちばん上で、アヴちゃんは歌っていた。「アウトロダクション」が間奏にさしかかったところで黒と赤のガウンをさっと脱ぎ、アヴちゃんも全身赤一色になる。歌い終えたアヴちゃんが「ようこそ!」と叫んで3曲目「ヴィーナス」に入った瞬間、それまでステージ上の光景に釘付けになっていた客席が一転、弾けるようにジュリ扇が振られ始める。そしてそれは、次に投下されたリリースされたばかりの新曲「催眠術」で、よりいっそう激しくなっていく──。

取材:兵庫慎司/撮影:森 好弘
定刻の19時きっかりにBGMが突然切れ、客電が落ち、同時にインスト「夜曲」で演奏がスタート。ステージ前の幕がちょっとだけ上がり、Ba.やしちゃん・Dr.ルリちゃん・Gt.ひばりくん・サポートKey.みーちゃんの4人の姿がかろうじて見える状態で(揃って赤一色の衣装)、しばし演奏が続く。曲が「鉄壁」に変わってアヴちゃんが歌い始めるが、姿は見えない。幕がじわじわと上がっていく、まだ姿が見えなくて声だけがきこえている、まだ見えない、まだ見えない……で、幕が上がりきったところで、ようやく姿が現れる。ステージ後方のキーボードとドラムの間に設けられた、飛行機のタラップが巨大になったような階段のいちばん上で、アヴちゃんは歌っていた。「アウトロダクション」が間奏にさしかかったところで黒と赤のガウンをさっと脱ぎ、アヴちゃんも全身赤一色になる。歌い終えたアヴちゃんが「ようこそ!」と叫んで3曲目「ヴィーナス」に入った瞬間、それまでステージ上の光景に釘付けになっていた客席が一転、弾けるようにジュリ扇が振られ始める。そしてそれは、次に投下されたリリースされたばかりの新曲「催眠術」で、よりいっそう激しくなっていく──。

平日にもかかわらずソールドアウトした女王蜂初のホールでのワンマン・ライブ『単独公演「FLAT」』、大阪・東京2本の東京編、中野サンプラザホール(なお大阪も平日でソールドアウト)。そのステージには、二度の大きなハイライトがあった。一回目のピークは、このオープニングの4曲。もう完全に女王蜂に呑まれていた、超満員の中野サンプラザの客席が。9曲目「HALF」と10曲目「失楽園」の間で設けられたMCで、アヴちゃんは「(お客さんひとりひとりに)パーソナル・スペースがあるっていいでしょ?」「(ホールの方が)ひとりひとり狙いやすいからな!」と、ホールでやる喜びを口にしていたが、そもそも女王蜂にとって、オールスタンディングのライブハウスよりも、こういうホールやアリーナの方が、やりたいこと・伝えたいことのキャパシティに本来ふさわしかったのだ、ということを、この頭4曲で、あの場にいた全員が、理解しただろう。

照明は凝っていたが、それ以外は、初のホール・ワンマンにしてはシンプルなものだった。セットらしいセットは前述の巨大階段&お立ち台だけだったし、特効関係もドライアイスが床を覆ったぐらいで、何かが爆発したり飛んだりみたいな演出もなかった。つまり「会場が大きいと派手なことやれる」みたいなことではなく、「この人たちのパフォーマンスそのもののキャパがホールもしくはアリーナ」ということなのだと思う。

そして、二度目のハイライトは本編のラスト。13曲目でアヴちゃんがちょっと「アヴェマリア」を歌って「告げ口」へなだれ込み、「Q」「雛市」と続く、つまり女王蜂の歴代の楽曲の中でもっとも重くエグくシリアスな3曲をたて続けにプレイする。今ここにいる大半の人が女王蜂がどういうバンドか熟知しているだろうし、これらの曲も何度も聴いているだろうが、それであってもみんなフリーズしてしまう、そんなすさまじい時間。そして、その末に、今年4月に出たシングル『HALF』のカップリング曲であり、この人たちが今どんなことを考えていて、何を望んでいて、どうなりたいのか、どう生きたいのか、なぜ音楽をやっているのかなどが1曲になった、「テーマ・オブ・女王蜂」な大名曲「FLAT」で本編がしめくくられる。ここでもまた、今この場にいる全員が、「FLAT」の3分55秒の間に魂が解放され存在が肯定されていくような、せつなくてあたたかい多幸感が中野サンプラザを満たした。

“好き放題やって来て、ようやくいろんな人に観てもらえるようになって来たと思う。でも、もっと観てもらえるようになって、みんなに古参ぶってもらいたいです”
アンコールでアヴちゃんはそう言ってから、17歳の時に書いた“ずっとホールでやりたいと思っていた”曲、「燃える海」を歌った。そして「金星」でこの日最大の“客席ジュリ扇の海”状態を作り出してから、全18曲・1時間35分のライブを締めくくった。

なお、あとアンコールで、以前から続けている対バン企画、『蜜蜂ナイト』の4回目の発表もあった。ゲストは追ってアナウンスされる。1月24日大阪・なんばhatch、2月7日8日東京・新木場Studio Coast、と、こちらも過去最大に規模拡大となる。

取材:兵庫慎司/撮影:森 好弘

【ライブ情報】
『アヴちゃん聖誕祭2018 ~Avu Maria~』
12月25日(火) 東京・LIQUIDROOM
<チケット>
オールスタンディング¥4,200(税込)
※入場時ドリンク代別途必要
※6歳以上チケット必要 / 6歳未満入場不可
■チケット情報ページ:https://goo.gl/Ee2aV1

<2019年>
『女王蜂主催対バン企画 「蜜蜂ナイト4 」』
2月07日(木) 東京・新木場Studio Coast
出演:女王蜂 / and more...
<チケット>
スタンディング¥4,800(税込)
2F指定席¥4,800(税込)
※入場時ドリンク代別途必要
※6歳以上チケット必要、6歳未満入場不可
■チケット情報ページ:https://goo.gl/UN89gP

『女王蜂主催対バン企画 「蜜蜂ナイト4 」』
2月08日(金) 東京・新木場Studio Coast
出演:女王蜂 / and more...
<チケット>
スタンディング¥4,800(税込)
2F指定席¥4,800(税込)
※入場時ドリンク代別途必要
※6歳以上チケット必要、6歳未満入場不可
■オフィシャルHPチケット先行
2018年10月26日(金)12:00~11月01日(木)23:59
■チケット情報ページ:https://goo.gl/mvuwCh
10月16日@中野サンプラザ

【ライブ情報】

『アヴちゃん聖誕祭2018 ~Avu Maria~』
12月25日(火) 東京・LIQUIDROOM
<チケット>
オールスタンディング¥4,200(税込)
※入場時ドリンク代別途必要
※6歳以上チケット必要 / 6歳未満入場不可
■チケット情報ページ:https://goo.gl/Ee2aV1

<2019年>
『女王蜂主催対バン企画 「蜜蜂ナイト4 」』
2月07日(木) 東京・新木場Studio Coast
出演:女王蜂 / and more...
<チケット>
スタンディング¥4,800(税込)
2F指定席¥4,800(税込)
※入場時ドリンク代別途必要
※6歳以上チケット必要、6歳未満入場不可
■チケット情報ページ:https://goo.gl/UN89gP

『女王蜂主催対バン企画 「蜜蜂ナイト4 」』
2月08日(金) 東京・新木場Studio Coast
出演:女王蜂 / and more...
<チケット>
スタンディング¥4,800(税込)
2F指定席¥4,800(税込)
※入場時ドリンク代別途必要
※6歳以上チケット必要、6歳未満入場不可
■オフィシャルHPチケット先行
2018年10月26日(金)12:00~11月01日(木)23:59
■チケット情報ページ:https://goo.gl/mvuwCh

OKMusic編集部

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