ワルキューレ、1日限りの極上プレミ
アムライブイベントでファンの熱情は
最高潮に ~『扇情のプレミアムライ
ブイベント』レポート~

2018.9.23(SUN)『扇情のプレミアムライブイベント』@豊洲PIT 夜の部公演
9月23日、東京の豊洲PITで『劇場版 マクロスΔ 激情のワルキューレ』のライブイベント、『扇情のプレミアムライブイベント』が昼と夜の2回公演で開催された。
本イベントは、8月28日に発売された『劇場版マクロスΔ 激情のワルキューレ』のBlu-ray&DVD購入者の中から、抽選の結果選ばれたファンが参加することができるプレミアムイベント。
歴代のマクロステレビシリーズの中では初となる「ユニット」を主軸にした『マクロスΔ』は、従来のシリーズになかった5人によるハーモニーという新しい音楽要素が新鮮で、楽曲のバリエーションも多彩だ。
劇中に登場する音楽戦術ユニット「ワルキューレ」のCV・歌を務めるフレイア・ヴィオン役の鈴木みのり、カナメ・バッカニア役の安野希世乃、レイナ・プラウラー役の東山奈央、マキナ・中島役の西田望見、そして美雲・ギンヌメールの歌担当、JUNNAによって結成された同名ユニットによるライブは、現在までに3回の単独公演が行われており、多くの観客動員数を記録。
今回は2月に行われた3rd LIVE以来、7ヵ月ぶりのライブとなる。プレミアムライブイベントの名の通り熱いファンが集まり、会場は熱気に包まれていた。今回は、19:00からの開演となった夜の部についてレポートする。
ファンの熱気で会場の温度が急上昇!
開始5分前になると、ライブ中の諸注意についてワルキューレメンバーの一人、マキナ・中島の場内アナウンスが流れる。第一声が聞こえただけで会場からは大きな歓声があがり、いよいよ開始に向けて会場のボルテージが上がっていく。
会場が暗転すると、ステージを覆う白い巨大なカーテンスクリーンには、ワルキューレが搭乗する戦艦「マクロス・エリシオン」のアニメーション映像と共に、1曲目の「ようこそ! ワルキューレ・ワールドヘ」のイントロが流れ始める。
ワーグナーの名曲、「ワルキューレの騎行」のイントロを採用している楽曲で、曲が流れ始めると、待ってましたと言わんばかりの歓声があがる。
イントロから、Aメロ前で転調する瞬間、スクリーンカーテンが取り払われると、そこにはポーズを取ってスタンバイしているワルキューレメンバーの姿が現れ、場内は先ほどより大きな歓声に包まれる。ポップな曲調に、メンバーの自己紹介が盛り込まれた歌詞は、オープニング曲にふさわしいナンバーだ。
メンバーそれぞれのテーマカラーをモチーフにした衣装に身を包み、リズミカルなダンスと歌を披露。曲中のコーラス部分は、観客も一緒に大合唱となり、1曲目から会場のテンションはMAXだ。
続いて、1曲目の歓声が鳴りやまないうちに劇場版の挿入歌、新曲「チェンジ!!!!!」を披露。イントロがなく、伴奏なしの歌から始まる楽曲だが、歌い出しの瞬間から大きな歓声が湧くほどの大盛り上がり。本編でも流れたフルCGライブ映像をバックに、リズムの転調や音程の切り替わりが激しい難曲を完璧に歌いこなし、圧巻のパフォーマンスに曲が終わっても歓声や拍手が鳴りやまない。
ここからはトークパート、まずはメンバーそれぞれが自己紹介を行う。

リーダーの安野希世乃は単独としては7ヵ月ぶりのライブに感謝のコメントを述べると、JUNNAは人口密度の高さに「くれぐれも怪我無いように」と念を押し、東山奈央はリハ時にエアコンで寒いくらいだった温度が熱気で会場が熱くなっていることに驚いている様子。
西田望見は「今回はマキナらしいかわいい声でMCをやっていいと言われた」として、キャラクターより若干低い地声で会場とのコール&レスポンス、ガンガン客席を煽ると続く鈴木みのりも会場を煽って、さらに会場の温度を上げる。そのままの勢いで、再びライブパートに突入する。

バリエーション豊かなワルキューレ楽曲に酔いしれる
続いてはテレビアニメの第1期オープニングとなった「一度だけの恋なら」。美雲役のJUNNAによる静かな歌い出しのイントロから、5人によるハモリでAメロに突入し一気にアップテンポになる楽曲で、バックスクリーンにはノンクレジットのオープニング映像、本編のダイジェストが流れ、楽曲を盛り上げる。
そのまま第2期のオープニング、「絶対零度Θノヴァティック」も披露。こちらは囁くようなフレイア役の鈴木みのりの歌いだしから、ストリングスを使ったシンフォニックかつリズミカルな曲調が印象的な楽曲。人気の高いオープニング楽曲の連投に、悲鳴のような歓声と会場を震わすコールが巻き起こる。
M5は、「WalküreAttack!」。1stアルバムのタイトルナンバーとなっており、全体的に早めのテンポの中でアップダウンの転調をするのが特徴的な楽曲。2つ目のライブパートは難易度の高い人気楽曲が並び、会場を大いに盛り上げた。
ここで再びトークパートとなる。
ここまではコール&レスポンスやコーラスが入る楽曲が続くセットリストで、観客からのコールの完璧さに驚くメンバー。東山は、「Walküre Attack!」のダンスについて言及し、「今までにないダンスが追加されていて、練習時間が1日しかなかった」と話すと、会場からは驚きの声が上がる。しかし練習中、ダンスを忘れた東山奈央がごまかそうと変な動きになっていたことを鈴木みのりにバラされて、慌てる様子の東山奈央に会場からは笑いが漏れた。
さらに、3rd LIVE映像のダイジェストをメンバーと一緒に鑑賞するコーナーへ。それぞれのシーンについてメンバー陣があれこれ話すオーディオコメンタリーのような内容で、ダンスが回を重ねるごとに増えた苦労や、衣装についてのコメント、演出についての感想など、貴重な話が聞ける機会となった。
また、ライブの映像にも関わらず、会場からはコールが巻き起こり、メンバーは驚くと共に「一緒に歌ってくれるのは嬉しい」と、感謝を述べる。
一通り映像を観終わったメンバーだったが、全編通して皆で観たいという意見で満場一致、「みんなで鑑賞会をやるイベントもありでは?」と提案すると、観客からも賛同を込めた歓声があがり、鑑賞コーナーは盛況だった。
再びライブパートに戻り、披露されたのは「Absolute 5」。劇中で最終決戦の際に使用され、力強い歌声と、ワルキューレのメンバー5人の絆を表現しているような歌詞が印象的な楽曲だ。バックスクリーンでも劇場版のクライマックス映像が流れ、さらに楽曲を盛り上げる。
続いては「ワルキューレは裏切らない」。ワルキューレの3rdシングルで、劇場版の挿入歌にもなっているこの曲は、バンドサウンドとストリングスがミックスされた壮大さを感じる楽曲で、サビの部分の「裏切らない 裏切らない」を2回繰り返す歌詞では、観客も声を合わせて大合唱。
そして、「ワルキューレがとまらない」のイントロが流れ始めると、予測していた観客も多かったのか、やっぱり来たかという感じの歓声が上がっていた。曲中、歌ってないメンバー同士が抱き合ったり、ポーズを取ったりと遊びもあり、歌以外のメンバーの絡みでも歓声が上がる。ラスサビでは客席上空に銀テープが発射され、大歓声が巻き起こった。このパートでは、主にワルキューレ自身のことをテーマにした楽曲が並び、後半を飾るに相応しいセットリストだ。
大型ライブに新作情報と、サプライズ発表が続々。観客もメンバーも大興奮
最後の曲を前に、メンバーからサプライズの告知として、『MACROSS CROSSOVER LIVE 2019』の開催が発表され、会場から大歓声が巻き起こる。『MACROSS CROSSOVER LIVE』は、『マクロス』作品のアーティストが一堂に会したクロスオーバーライブで、2013年に開催されて以来、実に6年ぶりとなる。
参加アーティストとして、リン・ミンメイ役の飯島真理、FireBomberの熱気バサラの歌担当、福山芳樹、ミレーヌ・フレア・ジーナスの歌担当、チエカジウラ、シェリル・ノームの歌担当、May'n、ランカ・リー役の中島 愛、そしてワルキューレ5人の歴代アーティストの告知されると、さらに会場は盛り上がる。豪華アーティスト陣の中に、ワルキューレが参加できるという事で興奮するメンバー、そして一体どんなコラボレーションができるのか、ライブを待ちきれない様子だ。
イベントラストを飾るのは、劇場版のエンディングにもなっていた「Dancing in the Moonlight」。懐かしいダンスミュージックで、ミラーボールを使った照明や、金の紙吹雪が舞う演出でステージはダンスホールと化す。メンバーも寸劇のようなやり取りや、ノリノリでリズムを取る仕草など終始楽し気だ。最後の曲という事で、観客のコール&レスポンスにも力が入る。
ここで、さらにサプライズ発表として、完全新作となる『劇場版マクロスΔ』の制作決定が発表されると客席からは悲鳴のような雄たけびと大絶叫、30秒近く歓声が続き、メンバーが先導して会場と一緒に万歳三唱。興奮冷めやらない中、イベントは終盤へ。
メンバー退場のBGMとして、ライブではいつも最後を飾っている「ルンがピカッと光ったら」のインストが流れていたが、興奮した鈴木みのりが思わず歌いだしてしまい、退場中にも関わらず、コール&レスポンスが巻き起こる。
メンバー全員がステージ中央に並び、マイクオフの状態で「ありがとうございました!」と絶叫すると、観客からも「ありがとー!」の歓声が上がり、メンバー退場後もBGMが流れ続け、会場からコールが巻き起こるなど、ファンの熱気は冷めることはなかった。
最後はライブ恒例となっているキャラクターからの挨拶として、フレイアのボイスが会場に流れ、会場からは大きな拍手が巻き起こり、イベントは幕を閉じた。
1st LIVEのZeppツアー以来、2年ぶりのライブハウスでのオールスタンディングイベントは、2nd、3rdのような大型ライブ会場とは違って、メンバーとファンの距離が近く、ワルキューレの歌声の力強さを肌で感じられるものとなった。CDやライブ映像でも感じられた5人のハーモニーの美しさと高い歌唱力が、ライブハウスの環境で聴くとより一層、体全体に響いてくるような感覚で、思考が停止し思わず聞き入ってしまうほどの強い感動を覚えた。
また、観客の熱量もすさまじく、人口密度が高いオールスタンディングでは熱気のあまり会場の温度がかなり上がっていたようで、観客がすべて退場した後の会場にいると、寒気を感じるほどだったのも驚きだ。
今回は、ライブハウスが会場だったが、来年ワルキューレが出演する『MACROSS CROSSOVER LIVE 2019』は幕張メッセを会場とした大型ライブ、また違うパフォーマンスを魅せてくれるだろう。そして、完全新作『劇場版マクロスΔ』制作発表決定から、4th LIVEの開催も期待せずにはいられない。今後ますますの活躍が期待される、まさに「ワルキューレがとまらない」が体感できるイベントだった。
取材・文=東響希

SPICE

SPICE(スパイス)は、音楽、クラシック、舞台、アニメ・ゲーム、イベント・レジャー、映画、アートのニュースやレポート、インタビューやコラム、動画などHOTなコンテンツをお届けするエンターテイメント特化型情報メディアです。

連載コラム

  • ランキングには出てこない、マジ聴き必至の5曲!
  • これだけはおさえたい邦楽名盤列伝!
  • これだけはおさえたい洋楽名盤列伝!
  • MUSIC SUPPORTERS
  • Key Person
  • Listener’s Voice 〜Power To The Music〜
  • Editor's Talk Session

ギャラリー

  • 〝美根〟 / 「映画の指輪のつくり方」
  • SUIREN / 『Sui彩の景色』
  • ももすももす / 『きゅうりか、猫か。』
  • Star T Rat RIKI / 「なんでもムキムキ化計画」
  • SUPER★DRAGON / 「Cooking★RAKU」
  • ゆいにしお / 「ゆいにしおのmid-20s的生活」

新着