この5年の声優業界を振り返ってみた
【最終回】

めるも声優ウォッチからお知らせがあります。
約5年6ヶ月に渡りお送りしてきた"めるも声優ウォッチ"(旧・yomerumo声優ウォッチ)は、今回の更新をもって最終回となります。
愛読してくださった読者の皆様がいてくださったからこそ、長期に渡り連載を続けてこれたのだと痛感しております。本当にありがとうございました。
この約5年間を振り返ると……
声優を目指している人が増えたのでは
アニメやゲームの世界で華々しく活躍する声優の皆さんの影響もあり、昨今は子どものなりたい職業として、声優を目指したいという子も増えているそう。今や、声優=性別・年齢を問わず「アイドル」のような存在となっているのです。
声優として第一線で活躍中の関智一さんの著書『声優に死す 後悔しない声優の目指し方』内で、声優業界の現状が紹介されています。
現代では、声優事務所付属の養成所に通うために、まずは専門学校に通うという学生も増えています。このケースでは、声優になるための学費がとてもかかるという金銭的な現実問題もあります。声優コースがある専門学校では、学費が1年間で平均約120万円ほど。事務所付属の声優養成所の受講料は、コースによって受講料に差があるようです。平均は、年間約25〜60万円前後。受講料が高い養成所は、年間100万円を超えます。
さらに声優志望者の中には、元々アイドル活動などの芸能活動を行っていた人が声優を目指すケースも増えています。元々芸能関係者であれば、何も経験がない人よりは多少なりとも経験値があります。声優志望者にとっては、強力なライバルといえるでしょう。
現在、声優を目指して学んでいる人数は、年間推定3万人以上といわれています。専門学校や養成所、劇団などでレッスンを受けている推定人数ですが、その中から芸能事務所に新人として所属できるのは約200人ほど。さらに、その約200人から声優として第一線で活躍し続けるのはとても難しく、才能に加えて運やチャンスをものにする実力も必要です。
移り変わりゆく声優業界
プライベートを公表する声優が増えた
実は今、声優業界も、いわゆる古い業界体質からの移り変わりを見せています。
"声優"という仕事の幅も広がり、宮野真守さんや水樹奈々さんのように、歌手・アーティストとしても活躍される声優がとても増えました。
また、仕事だけでなく、恋愛や結婚といったプライベートな事柄を公表する人も増えました。
特に、2017年7月から声優の結婚報告ラッシュが続いています。
寺島拓篤さん&佐藤聡美さんと大人気声優カップルの結婚発表に続き、翌日に佐藤ミチルさん&辻あゆみさんも結婚を発表。中津真莉さんも同じ日に元芸能人の男性との結婚を発表しました。
8月に入ると、浅倉杏美さん・野中藍さん・米澤円さんが結婚を発表。30代女性声優の相次ぐ結婚ラッシュに声優ファンからも「次は誰か!?」とネット上で騒然となりました。
9月に入ると男性声優が「結婚していた」報告が続きました。益山武明さんは2015年に結婚し、第一子が誕生したことを公表しました。10月には小野友樹さんが7年前に一般女性と入籍していたことを公表。さらに、この月にはスフィアのメンバーとしても活躍中の豊崎愛生さんが一般人男性と結婚したことを発表しました。
声優の結婚報告・出産報告とおめでたい報告が続くと、嬉しく感じるファンも多いですよね。
結婚・出産とは対になりますが、離婚を報告する声優カップルも。
最近では山寺宏一さんと田中理恵さんが7月に離婚していたことを発表。8月には石井マークさんと榎本温子さんが離婚したことを発表しました。どちらも結婚した当初は年の差婚カップルとして注目を集めました。
このように、結婚・出産・離婚といったプライベートな事柄を発表する声優が増えています。
一方で、古い体質といいますか、プライベートは秘密という声優もいます。
ほんの数年前の事ですが、神谷浩史さんが週刊誌に既婚者で子供がいると報じられた時には、自身が出演したラジオでネタにしたものの否定も肯定もしないという結末となりました。同じく神谷さんと同じラジオに出演中の小野大輔さんも週刊誌で既婚説が流れました。が、小野さんもプライベートな事に関しては、当時出演したイベント前に否定も肯定もしないコメントを出し話題となりました。
声優が自らSNSを駆使する時代になったからこそ、時には炎上することもあるけれど、ネット上では芸能人とファンの距離が一気に縮まったような気がします。声優自身が活動の幅を広げ、歌手活動やアーティスト活動、写真集の出版や、テレビ番組への顔出し出演も増えたからこそ、こうした業界の新たな移り変わりを感じられるようになったのではないでしょうか。
これからも楽しいオタクライフを
めるも声優ウォッチでは、声優情報だけに限らず、オタクライフに関する様々な話題を取り上げてきました。
イベントやライブ鑑賞に関するマナー問題も取り上げた事もたびたびあります。マナーを守る・モラルの問題とまとめられてしまいがちなこの問題。声優や芸能人だけでなく、一緒にイベントやライブを楽しむ同士としても、お互いが楽しく過ごすためにはマナーを守ることは大切です。
最後になりますが、これからもどんなときも、マナーを守って楽しいオタクライフをお送りください!
読者の皆様のオタ充な日々を心よりお祈り申し上げます。最後までありがとうございました!
(担当・栗栖アリス)

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