【RUSH BALL 2018 クイックレポ】弱
い奴の為のパンクロック「忘れらんね
えよ」は永久に不滅です。

RUSH BALL 2018【ATMC】 忘れらんねえよ
「俺らナメられているんです! 俺ら教室の隅っこにいた弱い奴は追いやられて、教室の真ん中にいた強い奴ばかり! 俺ら生き残りますから!」。
これライブ中のMCじゃない。ライブ終り、汗まみれで喉を氷袋で冷やしながら柴田隆浩がステージ裏で話してくれた言葉。ライブレポートじゃなく、ライブ終わりレポートになってるが、敢えて、そうしてる。正直、もう何回、忘れらんねえよの『RUSH BALL』でのライブレポートを書いているのだろうか……。それも、ずっとATMC……。いや、ATMCに立つ事はむちゃくちゃ素晴らしい。けど、彼らを、いや彼を(現在、忘れらんねえよは柴田ひとり)、もうひとつの大きなステージで観て、そのライブレポートを書かせてもらってもいいんじゃないか、そろそろ。
忘れらんねえよ
忘れらんねえよ

そう想ってた矢先の言葉。どうしても、バンドがひとりになってしまうと終わりを予感するし、よしんば、どれだけ凄いサポートメンバーを入れたところでも、その予感は変わらない。でも、この日、大阪で初御披露目となったサポートメンバーとのライブは、完璧にバンドだった。何で、そうなのかというと、バンドをやる明確な理由があるから。ずばり、それは「弱い奴の為のパンクロック」。本人もMCで言ってたが、「弱い奴がイジメられるから、「チクショー!」というパンクロック」。冒頭の言葉にも繋がるし、まぁ、そこは今までとも一緒なのだが、大事なのは想い続けてるって事と、より今まで以上に想っているって事。だって、そう言ってからの「ばかばっか」は素晴らしかった。何故ならば、この曲を作った時以上に世の中に対して「ばかばっか」と想ってるから。そう言うならば、のっけからの「バンドやろうぜ」も素晴らしかった。何故ならば、この曲を作った時以上に自分に対して「バンドやろうぜ」と想ってるから。
忘れらんねえよ
忘れらんねえよ
そうそう、ラストを新曲「踊れ引きこもり」で締めたのも良かった。そうする事で明確にバンドの未来を観せる事も出来たし。と言っても、ダンスナンバーだし、ラップパートあるし、急にしっとり歌うしと、正直ひっちゃかめっちゃかな曲なんだけど、ひっちゃかめっちゃかで良いじゃない。引きこもり(弱い奴)を躍らす為には、ひっちゃかめっちゃかな音でも鳴らさないと。それもパンクロックですよ(多分ね)。オープニングで今流行りの「U.S.A.」をカバーした時は、どうなるかと思ったけど、間、フラカン的な「ヨッサホイ」もやってくれたし、とても良かった。まぁ、何はともあれ、早く、もうひとつのステージに連れて行って下さいね。もちろん、その時はライブレポートを担当させて下さい。

文=鈴木淳史 撮影=田浦ボン

忘れらんねえよ
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