大竹しのぶ「ピアフの歌は祈りであり
叫び」~『SHINOBU avec PIAF 2018-2
019』プロジェクト発足

女優・大竹しのぶが不世出のシャンソン歌手・エディット・ピアフを歌い、演じ、また歌う―。ピアフが亡くなって55年という節目に、ピアフ楽曲のCD化と舞台化、そしてコンサートを上演する『SHINOBU avec PIAF 2018-2019』プロジェクトが発足し、8月15日(水)都内にて記者会見が催された。
大竹は、2011年にピアフの人生を描いた舞台『ピアフ』で主演、以降再演を繰り返し、今年秋の上演で4度目の主演を果たす。過去の上演時に観客から楽曲の音源化を希望する声も多く、今回のプロジェクトにてそれが実現することとなった。
この日の会見では、大竹が「愛の讃歌」「群衆」を生演奏で披露。大竹がすうっと息を吸い、歌詞の最初の一言を口にした瞬間、まるでピアフが憑依したかのように空気が一変。ピアフの燃えるようなドラマティックな人生が目の前で繰り広げられているような感覚に包まれた。2曲を歌い終わり、いつもの穏やかな笑顔の大竹に戻ると会場からは大きな拍手が沸き起こっていた。
バンドメンバーと共に
その後、11月からの舞台で共演する辻萬長、駿河太郎、川久保拓司、上遠野太洸が会場に現れ、それぞれが大竹に薔薇の花をプレゼントすると、大竹もこぼれんばかりの笑顔を浮かべた。
会見で大竹は「ピアフを歌える喜びでいっぱいです。観に来るお客様があの歌を覚えたい、と思ってくだされば。しんどいけれど楽しい舞台なので楽しみです。強い歌が多いので強い心を伝えたいです」と話す。初演時と4回目の再演についての心境について問われると「気持ちは変わらないです。初演の時はがむしゃらでしたが、4回目もがむしゃらさを失わず、お客様に想いを届けたいと思います」と穏やかに、だが力強くコメントした。
辻萬長
舞台では10代のピアフを見出すクラブの経営者ルイ・ルブレ役を演じる辻は過去の共演を振り返り「初演時に『ピアフが大竹しのぶに舞い降りた』という素晴らしい評価をいただいた。そのしのぶちゃんが再び主演を務めるんだから、よくならない訳がないんです!どれだけおもしろく、感動的になるのかご期待ください」と我が事のように胸を張り、大竹が歌うピアフの魅力について「彼女は歌手でなく女優として歌う。だから素晴らしいんです」とアピールした。
川久保拓司
ピアフの献身的なマネージャー・ルイ・バリエを演じる川久保は「ピアフは情熱的で美しく過激なまでに人生の局面に向かっていくような歌手。その激しい人生に振り落とされないよう必死に走っていきたいです。個人的に美しい大竹さんと毎日会えるのが楽しみです」と笑顔。
上遠野太洸
20歳以上の歳の差があり、ピアフの晩年の夫となるテオ・サラポ役の上遠野は「テオはピアフを最も愛した男と言われるように人生の最後を愛で彩ってあげたいと思います」と誠実に語った。
駿河太郎
ボクシングのチャンピオンで、ピアフ最愛の恋人マイケル・セルダン役の駿河は「しのぶさんとガッツリお芝居が出来るのが楽しみです。個人的には歌がある舞台は初めてなので先輩方に甘えつつ、そして必死にくらいついていきたい」と挨拶。自身の父、笑福亭鶴瓶が大竹に電話をしてきた事を聞かされ「(舞台を)『見にいかな、しゃあないやろ』と言ってました」と大竹が話すと「本当ですか?」と目を丸くしつつ、鶴瓶が大竹と過去にラブシーンがあった事に触れ「親子2代で大竹さんを抱いている親子はいないと思います。僕らだけかと思ってます」と笑いを誘っていた。
大竹しのぶ
最後に大竹は「ピアフは彼女は誰に向かって歌っているのか、と思うことがあります。観客に向けてなのか、神様に向かってなのか、と。彼女の歌は祈りであり叫びであると感じます。だからこそ聴く人と一緒に祈ってくれる、一緒に叫んでくれているからこそ多くの方の心に響くんだと思います」と語り、会見を締めていた。
取材・文・撮影=こむらさき

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