【ライブレポート】D’ERLANGER ×
Justy-Nasty × THE SLUT BANKS、東
京公演で「R&Rバンドの生き様を目に
焼き付けて」

D’ERLANGER × Justy-Nasty × THE SLUT BANKSによる対バンイベント<The Time Machine Never Destroyed 2018>の東京公演が8月5日、東京・渋谷TSUTAYA O-EASTで開催された。
同タイトルでのイベントは今年で3回目。2016年、2017年はD’ERLANGERとJusty-Nastyとの2マンだったが、2018年はさらにTHE SLUT BANKSが加わった。それによって生まれる新たな奇跡については、7月、BARKSに掲載したTetsu(Dr / D’ERLANGER)、DUCK LEE(B / THE SLUT BANKS)とTUSK(Vo)、SHOWY(B / Justy-Nasty)による座談会からも想像できたが、それが現実化したステージは予想をはるかに上回る感動を与えてくれた。
▲THE SLUT BANKS (w/ kyo[D’ERLANGER]) 8月4日(土)@大阪BananaHall
▲Justy-Nasty (w/ kyo[D’ERLANGER]) 8月4日(土)@大阪BananaHall
▲D’ERLANGER 8月4日(土)@大阪BananaHall
▲D’ERLANGER × Justy-Nasty × THE SLUT BANKS SESSION 8月4日(土)@大阪BananaHall

開演前から熱気が充満していたTSUTAYA O-EASTは、前日の大阪バナナホール初日公演の熱い余韻を残したままであろう出演バンドの面々を迎え入れるに準備万端の様子。そんな中、トップを飾るTHE SLUT BANKSがエンジン全開の爆走ロック「Noisy Love」を投下した。一瞬にしてカオス状態になったフロアを眺めながら、TUSKは少し笑みを浮かべて骨太にシャウトする。

中盤、ギタリストのDR.SKELTONを加えて5人編成になったところで、TUSKが「この5人でD’ERLANGERのトリビュートを録りました。だいぶ過激なアレンジになりました。今夜、5人でその曲をお届けするんですが……」とkyo(Vo / D’ERLANGER)を呼び込み、ダブルヴォーカル、ツインギターの6人編成で、よりスリリングな「1999-Shyboy story-」をプレイ。ギターが参代目ACE DRIVERからDR.SKELTONにチェンジした後半戦もエモーショナルなナンバーを繰り出し、ラストは「TOY」で最高潮に盛り上げて次のJusty-Nastyへと繋いだ。
▲THE SLUT BANKS (w/ kyo[D’ERLANGER]) 8月5日(日)@TSUTAYA O-EAST

幕が開くと、メンバー4人がフロントに立ち、大きく手を掲げる姿が印象的だったJusty-Nastyのオープニング。大歓声を全身で浴びたメンバーがそれぞれの定位置につくと、「ジェラシー」から彼らのステージがスタートした。座談会でも心配されていたが、急病のため一時活動休止をしていたROD(Vo)も、この<The Time Machine Never Destroyed 2018>から完全復帰。力強い歌声を響かせていた。1曲目から大合唱が湧き上がる中、「CLOCK WORK」「RUN BABY RUN」など次々と繰り出される心地よいビートに酔いしれる。

「2018年のタイムマシーンは本当に楽しくて、嬉しくて」と、ストレートに喜びを語ったROD。「一人呼んでもいいですか? みんなでいい景色を見ませんか?」とkyoを呼び込み、RALF(Dr)によるタイトルコールでD’ERLANGERの「LA VIE EN ROSE」をカバー。続いて、疾走感溢れる「REBEL ON THE RUN」、キラーチューン「盗まれた瞳」と畳み掛けた後、ラストは「ROOM#13」を熱量の高いヴォーカルと演奏で聴かせた。
▲Justy-Nasty (w/ kyo[D’ERLANGER]) 8月5日(日)@TSUTAYA O-EAST

最後に登場したのはD’ERLANGERだ。狂おしく愛おしいこの夜に捧げるようなラヴソング「BABY」でスタートしたのだが、kyoはフロアに背を向け、メンバーと向き合ったままで最後まで歌い切るというオープニングがあまりにもクール。続いて演奏されたのは「CRAZY4YOU」だ。「BABY」でぎゅっと内側に込めた想いを、一気に外に向かって放ったような開放感に思わず興奮する。そして「THE SLUT BANKSとJusty-Nastyに弄ばれて、もういけちゃうでしょ?」と、Justy-Nastyの「ジェラシー」に続いて、THE SLUT BANKSの「I’m Loving You」を連続カバーすると、フロアのテンションも一気に最高潮を迎えてしまったようだ。

「大阪ではそれはそれは素敵な景色をしっかりと目に焼き付けて、東京までタイムマシーンに乗らないで帰ってきたぜ。そして、その目に俺たちロックンロールバンドの生き様を焼き付けていってください」とkyoが語り、「LULLABY」「バライロノセカイ-Le monde de la rose-」と多幸感溢れるステージで本編を締めくくった。
▲D’ERLANGER 8月5日(日)@TSUTAYA O-EAST

アンコールは恒例のセッション大会。ステージに一人で登場したkyoが、THE SLUT BANKSからカネタク(Dr)、参代目ACE DRIVER(G)を呼び込み、「じゃあ、いこうか」と、すっかりSEELA(B)を呼び忘れてしまうハプニングも。SEELAから無言の抗議を受けるkyoの姿が笑いを誘う。セッション一曲目は、座談会でも候補として上がっていたHANOI ROCKSから「Malibu Beach Nightmare」をプレイ。

そしてここから一気にタイムマシーンは加速する。kyo、SEELA、Justy-NastyのRALFとLEZYNA(G)でDIE IN CRIESのデビュー曲「MELODIES」、さらにTUSK、Justy-NastyのSHOWY、D’ERLANGERのTetsuとCIPHER(G)というメンツにて、ZI:KILLの「TERO」「I4u」を披露。この3マンだからこそ実現した奇跡の瞬間に、大歓声が上がった。そして、RODがDUCK LEE、Tetsu、CIPHERと共にSPYの「SPY OF LOVE」を熱唱。息の合ったバンドアンサンブルに深い繋がりを感じた。
▲kyo+ACE DRIVER+SEELA+カネタク SESSION 8月5日(日)@TSUTAYA O-EAST
▲kyo+LEZYNA+SEELA+RALF SESSION 8月5日(日)@TSUTAYA O-EAST
▲TUSK+CIPHER+SHOWY+Tetsu SESSION 8月5日(日)@TSUTAYA O-EAST
▲ROD+CIPHER+DUCK LEE+Tetsu SESSION 8月5日(日)@TSUTAYA O-EAST

ラストにメンバー全員がステージに登場すると、ZIGGYの「GLORIA」とBODYの「I LOVE YOU」を大合唱。これ以上の至福の時間があっただろうか。誰をも笑顔にするタイムマシーンは、8月11日(土)の名古屋ReNY limitedファイナル公演(※開場時間より当日券発売)へと突き進んでいく。
▲D’ERLANGER × Justy-Nasty × THE SLUT BANKS SESSION 8月5日(日)@TSUTAYA O-EAST

取材・文◎大窪由香
撮影◎土田 紘

■<The Time Machine Never Destroyed 2018>8月4日(土)@大阪BananaHallセットリスト

【THE SLUT BANKS】
1. Noisy Love
2. パンデミックダンス
3. どら猫とダンス
4. 1999-Shyboy story- (D’ERLANGER cover w/ kyo)
5. PIKA-BANG
6. I’LL GO AROUND
7. TOY
【Justy-Nasty】
SE: BLADE RUNNNER
1. RUN BABY RUN
2. CLOCK WORK
3. あすも夢を
4. ガラスのメトロポリス
5. an aphrodisiac (D’ERLANGER cover w/ kyo)
6. PLASTIC ROMANTIC
7. ジェラシー
【D’ERLANGER】
SE: Kilmister=Old NO.7
1. NOIR -D'amour
2. dummy blue
3. I’m Loving You (THE SLUT BANKS cover)
4. ジェラシー (Justy-Nasty cover)
5. Love me to DEATH
6. Harlem Queen Complex
7. Harlem Queen Romance
【ENCORE SESSIONS】
1. Malibu Beach Nightmare (HANOI ROCKS cover2. to you (DIE IN CRIES cover)
3. 華麗 (ZI:KILL cover)
4. SPY OF LOVE (SPY cover)
5. GLORIA (ZIGGY cover)
6. I LOVE YOU (BODY cover)


■<The Time Machine Never Destroyed 2018>8月5日(日)@TSUTAYA O-EASTセットリスト

【THE SLUT BANKS】
1. Noisy Love
2. ROCK BABY
3. あの娘行方不明
4. 1999-Shyboy story- (D’ERLANGER cover w/ kyo)
5. IN OUT
6. PIKA-BANG
7. TOY
【Justy-Nasty】
SE: BLADE RUNNNER
1. ジェラシー
2. CLOCK WORK
3. RUN BABY RUN
4. ムーンダストに抱かれて
5. LA VIE EN ROSE (D’ERLANGER cover w/ kyo)
6. REBEL ON THE RUN
7. 盗まれた瞳
8. ROOM#13
【D’ERLANGER】
SE: Kilmister=Old NO.7
1. BABY
2. CRAZY4YOU
3. ジェラシー (Justy-Nasty cover)
4. I’m Loving You (THE SLUT BANKS cover)
5. LULLABY
6. バライロノセカイ-Le monde de la rose-
【ENCORE SESSIONS】
1. Malibu Beach Nightmare (HANOI ROCKS cover2. MELODIES (DIE IN CRIES cover)
3. TERO~I4u (ZI:KILL cover)
4. SPY OF LOVE (SPY cover)
5. GLORIA (ZIGGY cover)
6. I LOVE YOU (BODY cover)


■<The Time Machine Never Destroyed 2018>ファイナル
出演:D’ERLANGER、Justy-Nasty、THE SLUT BANKS
8月11日(土・祝) 名古屋ReNY limited
open 17:00 start 17:30
(問)サンデーフォークプロモーション 052-320-9100
▼チケット
前売:¥7,500(税込) 当日:¥8,000(税込)
※スタンディング・ドリンク代別
※当日券は開場時間より発売予定
【<The Time Machine Never Destroyed 2018>オフィシャルグッズ】
オフィシャルグッズは、各ライヴ会場にて開場の1時間半前より先行販売される予定。

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