ゴスペラーズ、藤井フミヤ、KAN、山
崎まさよし、KICK THE CAN CREWらが
ボーダーレスな競演『葉加瀬太郎 サ
マーフェス'18』が開幕

8月4日(土)、東京・葛西臨海公園にて『葉加瀬太郎 サマーフェス'18 ~50thanks evolution~』が開催。10,000人のファンが見守る中、11組のアーティストが4時間以上に渡って熱いライブ・パフォーマンスを繰り広げた。
葉加瀬太郎
『葉加瀬太郎 サマーフェス』は、2002年より毎年開かれていた『情熱大陸ライブ』を、葉加瀬太郎が50歳になった今年から名前を変えて開催するもの。

ネイバーズコンプレイン
14時30分、葉加瀬太郎の開会宣言のもと、和楽器バンドがステージに上がり、東京公演がスタート。続いてステージ下手のDJブースにKREVAがあらわれる。DJプレイが行われるのかと思いきや、架空のFM局“FM908”のディスク・ジョッキーとしてのおしゃべりが始まった。KREVAは開催会場のある葛西出身という事もあり、葉加瀬太郎との思い出から地元の葛西愛に満ちたトークを展開した。
KREVA
ハワイの爽やかな風を感じさせる平井大、盤石な演奏でオトナのポップかつロックなサウンドを響かせるSING LIKE TALKINGと続き、ステージにはさきほどFM908のDJとして出演したKREVAがKICK THE CAN CREWで登場。場内は総立ちとなり、暑さをふっ飛ばすパフォーマンスで会場を圧倒する。
平井大
SING LIKE TALKING

KICK THE CAN CREW
KICK THE CAN CREW
ヒップホップの後は、フラメンコギター奏者の沖仁。このボーダーレスなキャスティングこそが、あらゆるジャンルを飲み込んでしまう葉加瀬の面目躍如たるもの。なかでも葉加瀬のヴァイオリン、沖仁のフラメンコギター、押尾コータローのアコースティック・ギターのコラボレーションは圧巻だった。アストル・ピアソラのタンゴの名曲を3人の巧者が技と技をぶつかり合わせながらのスリリングな演奏に、オーディエンスも息を呑みながらじっと見守る。名演とはまさにこのことだ。3人の演奏が終わると会場からは万雷の拍手が湧いた。
沖仁
押尾コータロー

そして、KANと山崎まさよしのユニット、YAMAKANがステージにあらわれる。まず驚かされたのはKANの衣装だ。真っ赤なアメフトのユニフォーム姿に全く説明のないまま、「愛は勝つ(KAN/1990)」でライブはスタート。「3月に結成して4月に涙の解散ライブやってしまったので、今日は再結成です!」とKANが話し、場内からの笑いを誘う。YAMA-KAN唯一のオリジナル曲3曲の後、KANが「オリジナル曲3曲やり切ったので、もう曲ありません!」と続け、ラストは山崎まさよしの「One more time One more chance(1997)」で締めた。
YAMAKAN
YAMAKAN
葉加瀬太郎サマーフェスでのコラボレーション楽曲は、ほとんどが主催者である葉加瀬からのリクエストだ。ゴスペラーズが歌った「Love Me Tonight/恋の終わり」は、トム・ジョーンズのカバーで知られ、葉加瀬が小学生の頃から好きだった曲だという。ゴスペラーズ・村上てつやが「トム・ジョーンズのこの曲を情熱的に奏でたいと思います!」と宣言し、葉加瀬のたってのリクエストに応えるべく、トム・ジョーンズばりにセクシーに歌い切った。
ゴスペラーズ
ゴスペラーズ
藤井フミヤのステージは豪華なコラボ2本立て。「次の曲はオヤジふたりでハモリますが、気持ちは少年のつもりでやります(笑)!」と呼び込んだのは佐藤竹善だ。猿岩石に提供した「白い雲のように」を、時には男二人が見つめ合いながら美しいハーモニーを聴かせ、場内をうっとりさせる。続いてゴスペラーズの5人がチェッカーズ風の赤いチェック柄のジャケット姿で登場。これを見てフミヤは、「気を遣ってくれて、ありがとうね」と苦笑いするも、メンバーは「僕たちの愛です!」と気合い充分。フミヤが「僕にもそれないの?」と問えば、メンバー5人分しか作ってないことを残念がるゴスペラーズメンバー。これにフミヤは、「俺のチェックの衣装は、全部メルカリで売っちゃったからなぁ(笑)」と話し、会場内は大爆笑。
藤井フミヤ&佐藤竹善
藤井フミヤ
藤井フミヤ&ゴスペラーズ
「チェッカーズの曲をフミヤさんと一緒に歌えるなんで最高です!』と始まったのは「ミセス マーメイド(1991)」。自らをチェッカーズ世代というゴスペラーズは、コーラスを最高にクールに決め、さすがの貫禄を見せつける。場内がうっとりと聴き入り、メンバーがステージを降りた後には、フミヤも「なんか楽しかったなぁ」と満足げ。
葉加瀬太郎 with 小柳ゆき

葉加瀬太郎 with 小柳ゆき
ラストはフェスの主催者・葉加瀬太郎の登場。「ひまわり」をじっくりと聴かせた後、「僕にとっても懐かしいナンバー。たいへん難しい歌ですが、今日はこの1曲を歌うために駆けつけてくださいました!」と小柳ゆきを呼び込む。曲は葉加瀬がセリーヌ・ディオンと共演した「TO LOVE YOU MOR(1995)」だ。小柳ゆきの声は広い会場に響き渡り、そこに葉加瀬のヴァイオリンが絡み極上の空間を作り出す。場内の観客は水を打ったように静かに聴き入り、葉加瀬も「凄かったな!」と思わず呟いたほど。そして葉加瀬太郎サマーフェスのオーラス曲はご存知「情熱大陸」。この日に出演したミュージシャンが次々にステージに上がり、まさにお祭り騒ぎ。
葉加瀬太郎
間奏では各々のメンバーがソロ演奏を聴かせる。葉加瀬に至っては、オペラ歌手ばりの美声を披露し大喝采を浴び、ステージと会場が一体となって盛り上がる中、4時間超にイベントの初日公演は終了した。
『葉加瀬太郎 サマーフェス'18 ~50thanks evolution~』
葉加瀬太郎サマーフェスは、同じ会場で8月5日(日)にも開催。さだまさし矢野顕子鈴木雅之、スターダスト☆レビュー、槇原敬之にKRYZLER&KOMPANYらが出演する。

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