L→R Kiara(Ba)、Ryosuke(Vo&Gu)、Tatsuya(Dr)、Ryo(Gu&Scream&Programming)

L→R Kiara(Ba)、Ryosuke(Vo&Gu)、Tatsuya(Dr)、Ryo(Gu&Scream&Programming)

【NoisyCell インタビュー】
自分たちが持ってる手札を
全部出し尽くした

3年振りとなるニューアルバム『Wolves』は過去最高の出来映えと言っていいだろう。今作は日本語詞が増え、バラエティーに富む豊潤な楽曲が全15曲並んでいる。バンドの決意が込められた入魂作について話を訊いた。

今作は一気に外に開かれた作風になりましたね。

Ryosuke
“二度とアルバムを作らなくていいや”って思えるくらいやり切った感はありますね。ほんとに一曲一曲に思い入れが強くて、めちゃくちゃ手応えがあります。
Kiara
レコーディングは好きじゃないけど(笑)、プレッシャーを感じつつ一曲一曲に魂を込めて作りました。
Ryo
まず今作で自分たちが持ってる手札を全部出し尽くしたいなと。でも、その出し尽くす作業が大変で。どうやったらメンバーも一緒に出し尽くしてくれるかなと。それを全部やり遂げられたから達成感もあるんですよ。15曲抜け目なく、全曲シングルぐらいの気持ちを込めました。

出し尽くす上ではどんな作業を?

Ryo
バンドとして良くなるためにどうすればいいのかを考えてほしくて。最初は意思疎通が上手くいかなかったけど、年上組のRyosukeと“あいつら、どうやったらやってくれるかな?”って(笑)。Kiaraにもベースに対するアプローチだけじゃなく、バンドに対する向き合い方についても話しました。
Kiara
うん、メンタル的な話が多かったですね。
Ryo
単純に仲良くなる必要があったから。

なるほど。今作を作る上で指標になった曲を挙げると?

Ryo
「Wolves」ができた時に“決まった!”と思いました。俺らが向かうべき道はこういう方向性だなと。聴いていて勇気が沸いてくるというか。曲に引っ張られて、前に進んで行きたいと思わせる旋律なんですよ。
Ryosuke
一番説得力がある曲だなと思いましたね。
Kiara
新しくもあり、今の自分たちが出てる曲だなって。
Ryo
最初はラウド色が強いかなと思ったけど、「Letter」(2017年12月発表の配信シングル)と「時間飛行」(2018年3月発表の配信シングル)で得たポップさを混ぜたらどうなるかという挑戦もできましたからね。結果的に昔の僕らの良さもあるし、すごく面白い曲になったなと。

「Wolves」はバンドの覚悟が伝わってくる曲だなと。

Ryosuke
その言葉は嬉しいですね。アルバム自体にもそういう意味を込めたし、“覚悟の一枚”というのが相応しくて。

最初のアルバムの構想はどんなものでした?

Ryo
“今回は逆にテーマなしでいこうぜ!”って。ラウドだったり、みんなが欲しい曲も聞いたし、リズム隊が目立つ曲を作ってみたり、曲ごとにテーマを持たせようと。それで全曲バラバラで、こんな個性のある曲たちが作れたのかなと。

「Odd Afternoon」はリズム隊が大暴れしてますね。

Kiara
過去にスラップを入れた曲はあったけど、その進化バージョンみたいな感じですね。曲を聴いた時に“やりたい!”と思って。難しかったけど、楽しめました。テックさんとも話して、ベーシストとしてもっと主張しようと。
Ryo
自分の限界を決め付けずに挑戦してほしくて。だから、フレーズをガチガチに作り込んだものを渡して。それを越えるものをKiaraとTatsuyaには作ってほしかったから。

あと、今作で日本語詞が一気に増えてますよね?

Ryosuke
日本語の曲をこんなに書いたことはないですね(笑)。今回はほぼ日本語でやろうと思ってました。

「時間飛行」を日本語タイトルにすることに悩んでいたのに、この変化にはびっくりしましたよ。

Ryosuke
ははははは。もう抑えられなくて。やっぱり日本語で歌いたかったんですよ。

今作で歌が立ってきたからこそ、これだけ振れ幅のある曲調にもトライできたんでしょうね。他に電子音や鍵盤、笛など、サウンド面でもかなりチャレンジしてますよね?

Ryo
曲のテーマを強めるために、ギター以外の音色でどれだけ個性が出せるかなと。それも上手くできましたね。

「創生記」はバラード調の作風でこれもいい曲ですね。

Ryosuke
30分ぐらいでできたんですけどね(笑)。子守唄がテーマで、そういう曲を書こうと。
Ryo
教育テレビとかで流れるようなイメージで作ったんですよ。なるべくコンパクトにして、幼稚園生でも歌える感じにしようと。歌詞もシンプルだから、それもいいなと。

「真昼の月」ではバイオリン奏者を迎えていて。

Ryosuke
ラジオ番組の中で岡部麿知さんとセッションする機会があって、“今度、アルバムを作るので出てください”とお願いしたらオーケーしてくれたんですよ。
Ryo
曲的には映画のワンシーンみたいなイメージで作って。ふとストリングスのアイデアが浮かんだんです。Ryosukeはこの曲が一番好きみたいで。
Ryosuke
最後に歌ったんですよ。ピッチも高くて歌は大変だったけど、思い入れの強い曲になりましたね。

今作は全体的にミドルテンポの曲も増えてますよね。そういう意味でジャンルをあまり意識しなくなったのかなと。

Ryo
最終的にロックにまとまればいいのかなと。俺らもひと皮剥けた印象を与えたくて、外向きになるような曲を意識しました。「Light」という曲もサウンドプロデューサーのakkinさんと編曲作業して変化した曲なので、全体的に明るくなったと思います。今回はとにかく聴いてほしかったし、Ryosukeの口癖のように“振り切ろうぜ!”と言ってて。それで曲のテーマが強くなって、伝わりやすさにもつながったのかなと。

《ずっと持ってきた地図は 宝の地図に変わってた》という「ワンダラー」の歌詞を読むと、自分たちが培ってきたもので勝負してやろうというモードになったのかなと。

Ryo
そうですね。ありのままの自分をみせつつ、より強くなりたいと思ったし、その気持ちを歌詞や音にも乗せてるつもりなので。本質さえ変わらなければ、進化できると思ったんですよ。これからもどんどん面白いことをやっていきたいですね。

取材:荒金良介

アルバム『Wolves』2018年7月25日発売 VAP
    • 【初回盤(DVD付)】
    • VPCC-80696 ¥3,800(税抜)
    • 【通常盤】
    • VPCC-86201 ¥3,000(税抜)

『NoisyCell presents Wolves Tour 2018』

8/25(土) 千葉・LOOK
8/26(日) 神奈川・横浜BB STREET
8/31(金) 富山・SOUL POWER
9/01(土) 新潟・RIVERST
9/02(日) 長野・伊那GRAMHOUSE
9/06(木) 青森・八戸FOR ME
9/07(金) 宮城・仙台enn3rd
9/09(日) 岩手・the five morioka
9/15(土) 愛知・大須RAD HALL
9/16(日) 大阪・心斎橋BRONZE
9/17(月) 福岡・LIVEHOUSE Queblick
9/22(土) 大分・club SPOT
9/23(日) 熊本・Django
9/24(月) 島根・出雲APOLLO
10/12(金) 北海道・旭川CASINO DRIVE
10/13(土) 北海道・苫小牧ELLCUBE
10/14(日) 北海道・札幌DUCE
10/19(金) 京都・GROWLY
10/20(土) 岡山・CRAZY MAMA 2nd Room
10/21(日) 香川・高松TOONICE
11/04(日) 沖縄・output

NoisyCell プロフィール

ノイジーセル:圧倒的な声量と超絶ハイトーンボイスのヴォーカルRyosuke、エモーショナルで多彩なメロディーを紡ぐギターRyoを中心に結成。2014年にVAPよりデビューして以来、さまざまなアーティスト遺伝子を継承したハイブリッドサウンドで唯一無二の存在感を放っている。NoisyCell オフィシャルHP

L→R Kiara(Ba)、Ryosuke(Vo&Gu)、Tatsuya(Dr)、Ryo(Gu&Scream&Programming)
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アルバム『Wolves』【初回盤(DVD付)】
アルバム『Wolves』【通常盤】

アルバム『Wolves』トレーラー映像

アルバム収録曲「虹霓」MV

OKMusic編集部

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