【対談】感覚ピエロ×グッドモーニン
グアメリカ、「メンバーを好きで居続
けることが大事」

感覚ピエロが3月から<47都道府県ツアー「KKP TOUR またイかせてもらいます!!47都道府県全国津々ムラ×2!! デリバリー感覚ピエロ!!~チェンジだなんて言わせない~」>を開催中だ。名古屋、東京でのワンマンライブを皮切りに、全国各地でワンマン&ツーマンライブを繰り広げ、7月28日に彼らの地元・大阪なんばHatchでファイナルを迎える。
BARKSでは、同ツアーのツーマン公演の中から毎月ひと組をピックアップ。対バン相手とのトークセッションとライブレポートをお届けする。その第3回はツアー33本目、福井CHOPで共演を果たしたグッドモーニングアメリカ。意外にもほとんど面識がなかったという2組に、ライブ前の楽屋で対談取材を行なった。

   ◆   ◆   ◆

■“気持ちいいな”って感じなんですよ
■“先輩それわかります!”っていう

──意外なんですけど、ほとんど面識はなかったと聞いてます。

金廣真悟 (Vo / G):そう、このあいだ<JAPAN JAM 2018>の時にあいさつをしてくださって。

渡邊幸一 (G):あ、そうなんだ!? いなくて、すみません。
──感覚ピエロは、どうしてグッドモーニングアメリカ(以下、グドモ)と対バンしたいと思ったんですか?

秋月 (G):もともと僕はライブハウスでブッキングをしてたんですよ。

ペギ(Dr):どこで?

秋月:大阪の北堀江club vijonっていうところです。あそこで、よく企画もされてたじゃないですか。だから、このバンドをやる前から一方的に知っていたんです。で、バンドを始めてからは、あんまりツーマンでツアーを廻るってなかったので、今回の<47都道府県ツアー>では、先輩から後輩まで、幅広く「はじめまして」の人ともガンガンつながりたいなと思ってて。ほぼ面識はないですけど、勝手に声をかけさせてもらいまいた。

金廣:ありがたい。
▲横山直弘(Vo&G)/感覚ピエロ

秋月:最初は、出てくれるとは思わなかったです。

金廣:どちらかと言うと、僕らは下の世代のバンドとも交流があるほうだとは思うんですけど、面識のないバンドに誘ってもらうのは嬉しいですね。自分たちもそういうことをやるから、勇気が要るのも知ってるし。その壁を破ろうとしてくれてるから、「出よう」っていうのは即答でした。

横山直弘(Vo / G):嬉しい…。

西尾健太(Dr):超嬉しいですね。
▲秋月琢登(G)/感覚ピエロ

──個人的には、ちょっとタイプの違う2組だと思っているんですけど。

横山:え、本当ですか? いまリハを見させてもらったんですけど、メロディのなかに入れてくるファルセットの使い方とか、美味しいリフを持ってくるところとか、“あ、こうきてくれて、気持ちいいな”って感じなんですよ。“わかる! 先輩それわかります!”っていう。

金廣:あはは、すげぇ下からきたな(笑)。

秋月:シンパシー的なところよね?

横山:表現したいものに近しいものがあるんじゃないかなと思ってます。

金廣:逆に、どのあたりでタイプが違うと思います?

──キャラクターが違うなって思うんです。グドモは、「コピペ」みたいな曲もあるけど、やっぱり「言葉にならない」とか「未来へのスパイラル」みたいな、等身大の歌を愚直に届けるバンドというか。で、感覚ピエロはもう少しロックバンドの悪そうな匂いもする。
▲滝口大樹(B)/感覚ピエロ

秋月:ああ、なるほどね。でも、本当は俺らもシャイボーイなんですけどね。けっこう悪そうとは言われるけど(笑)。言うたら、たなしんさんには近い匂いを感じるんですよ。

たなしん(B):悪いよ~、真っ黒だから(全員笑)。

──たなしんさんって、スパッツにサングラスをかけた衣装とか、見た目にもインパクトがありますけど。その強烈なキャラクターって、どういうふうに誕生したんですか?

たなしん:これは話すと長くなるから……幸一、簡単に話して。

秋月:自分で話さないんですか(笑)。

渡邊:まだ活動し始めたばっかりのときに、なかなか振り向いてもらえないことが多かったんですよ。それで悩んで、お客さんの心をこじ開けるフックが必要なんじゃないかと。いろいろ試行錯誤してたら……こうなってました(笑)。フロアの後ろから登場したり、サングラスをかけた奇抜なカッコウをすることで、「あいつなんだ?」って振り向かせてから、いい音楽を届けよう、みたいな。バンドの窓口なんですよね。
▲西尾健太(Dr)/感覚ピエロ

──結果的に、それで振り向いてもらえるようになりました?

金廣:とっつきやすいキャラがいてくれることでバンドが身近になったと思いますね。

秋月:あのキャラ立ちはエグいですよね。僕、ふだんはライブでもボーカルを見ちゃうんですけど、グドモさんの場合、どうしてもベースを見ちゃうんですよ。気になる。

金廣:バラードのときだけ、そうならなければいいなと思いますけどね(笑)。

たなしん:(静かにうなずく)。

──逆に、リスナーに振り向いてもらうために、感覚ピエロが試行錯誤したことはあります?

秋月:僕らは、結成して最初に「メリーさん」っていう曲を出して、次に「O・P・P・A・I」っていう曲を書いたんです。キャラではないですけど、それがフックになったと思います。“おっぱい”って歌っちゃうことで、何を歌ってもオッケーになるじゃないですか。もともとストレートなロックを軸にやってるけど、そこにエロティックでおバカなところが加わって、二面性を出せるようになったんです。
■やっぱり歌が抜けてくる
■大事にしてるものは似てるんだろうな

──で、話を戻して、さっき横山くんが言ってた「表現したいことが近い」って言ってたのは、どのあたりですか? やっぱり歌の置き方とか?

横山:グドモさんはいろんなリズムの曲があるじゃないですか。たとえば、僕らが好んでやるような8ビートにギターのリフが入ってくるみたいな曲もあれば、シンプルに同期を流す4つ打ちの曲もあれば、2ビートもあって。

秋月:あ、俺も思った。
横山:いろいろなところに手を広げてるけど、全部メロディがいいんですよ。そのやり方にシンパシーを感じるんです。僕らの新しいアルバムでは、EDMとかアイドルっぽい曲をやってみたんですけど、その核心として、絶対にメロディがいいっていうところは崩したらダメだよねっていうのはあったので。

金廣:ああ、それは一緒ですね、メロディがいい。僕もさっきリハを見てて、やっぱり歌が抜けてくる。大事にしてるものは似てるんだろうなっていうのは思いました。

──特にグドモの場合は、どんな会場でも大合唱が起こるじゃないですか。メロディに導かれて自然に歌わざるをえない気分になるっていうのは、すごいことだと思ってて。

横山:あれは、僕らも目指していきたいところなんですよね。
▲金廣真悟(Vo&G)/グッドモーニングアメリカ

──グドモは47都道府県ツアーをやったことは?

金廣:ないんですよ。だから、まだ行ったことがない県もあって。

渡邊:34~35本のツアーはありますけどね。

──今回、感覚ピエロは2回目の47都道府県ツアーなんですけど。

金廣:やってるねえ(笑)。

秋月:前回は、本当に結成して2年目ぐらいだったんです。

渡邊:結成2年で、よく「47都道府県いこうか!」ってなったね(笑)。

秋月:周りがやってない動きをしたいんですよ。でも……やらんでもいいんですかね?

金廣:いやいや。それは、やらなきゃわからないじゃない? 俺らはやったことがないからわからないけど。行っても無駄だなと思ったら、もう行かなくていいと思う。でも、行って良かったから、いま2周目を廻ってるんだと思うし。
▲渡邊幸一(G&Cho)/グッドモーニングアメリカ

──感覚ピエロとしては、47都道府県ツアーをオススメします?

秋月:そこはノーコメントですね。

渡邊:あはははは!

秋月:もし、勧めて行った後で怒られたら嫌だから。でも、面白いですよ。

滝口大樹(B):ね、各地で全然違うからね。

秋月:たぶん俺らは3周目も廻ってそうな気がするんですよ。

金廣:そりゃあ、2周廻ったらやるよね(笑)。

──それでは、最後に今回の対談シリーズで恒例の質問です。今年グドモは10周年、感覚ピエロも5周年ということで。グドモからアドバイスがあれば。

渡邊:え~! アドバイスできるほどじゃないですよ。もっともっと先輩がいるし。
▲たなしん(B&Cho)/グッドモーニングアメリカ

──グドモはペギくんが入って、いまのメンバーになってから10年ですよね。一度もメンバーチェンジもなくここまで来てるし。そのあたりの秘訣とかは?

ペギ:“無”になることじゃないですかね。

秋月:うわ~、リアリティがある(笑)。

ぺギ:もう付き合いも長いし、信頼してるから、気になることがあっても詮索しない。

たなしん:これはもう夫婦関係と同じで(全員笑)。
▲ペギ(Dr&Cho)/グッドモーニングアメリカ

渡邊:これ、他のバンドさんがどんなアドバイスをしたか気になるなあ。

──POLYSICSは重みがありましたよね。

秋月:「スタッフさんとか周りの人への感謝の心を忘れない」と。

渡邊:うわ、めっちゃ良いことを言ってる!

たなしん:だからまあ、“無”って言うと、冷たいイメージになるかもしれないんですけど。そうじゃなくて、コツというかね。根本的に“こいつ嫌いだな”と思うと、人って無理じゃないですか。だから、どこかでメンバーを好きで居続けることが大事ですよね。

横山:なるほど!

秋月:うわー、めっちゃいいことを言った顔をしてる!

金廣:太字だな、これ(笑)。

取材・文◎秦理絵
撮影◎釘野孝宏
■感覚ピエロ Digital Single「一瞬も一生もすべて私なんだ」

主要配信サイトにて配信中
▼iTunes
https://goo.gl/UnUKry
▼Apple Music
https://goo.gl/hvoKNs


■<47都道府県ツアー2018『KKP TOUR またイかせてもらいます!!47都道府県全国津々ムラ×2!! デリバリー感覚ピエロ!!~チェンジだなんて言わせない~』>
03月04日 愛知 Zepp Nagoya
03月09日 東京 Zepp Tokyo
03月01日 埼玉 西川口HEARTS
03月11日 静岡 UMBER
03月17日 大分 DRUM Be-0
03月18日 宮崎 SR-BOX
03月02日 鹿児島 SR-HALL
03月21日 熊本 熊本 B月9 V2
03月23日 福岡 DRUM LOGOS
03月24日 佐賀 Live House GEILS
03月25日 長崎 DRUM Be-7
03月31日 山梨 甲府KAZOO HALL
04月01日 長野 松本ALECX
04月04日 岩手 盛岡CLUB CHANGE WAVE
04月05日 青森 青森Quarter
04月07日 栃木 HEAVEN’S ROCK Utsunomiya VJ-2
04月08日 千葉 柏ThumbUp
04月13日 広島 HIROSHIMA CLUB QUATTRO
04月14日 岡山 CRAZYMAMA KINGDOM
04月18日 愛媛 松山サロンキティ
04月02日 高知 高知X-pt.
04月21日 香川 高松DIME
04月22日 徳島 徳島club GRINDHOUSE
05月16日 秋田 秋田LIVESPOT2
05月17日 山形 山形ミュージック昭和セッション
05月23日 群馬 高崎club FLEEZ
05月26日 茨城 水戸LIGHT HOUSE
05月27日 神奈川 横浜BAYSIS
05月31日 福島 郡山 CLUB #9
06月01日 宮城 仙台CLUBJUNKBOX
06月03日 新潟 新潟GOLDEN PIGS RED STAGE
06月06日 石川 金沢LIVE HOUSE vanvanV4
06月09日 福井 福井CHOP
06月10日 富山 富山MAIRO
06月17日 北海道 Sound Lab mole
06月23日 岐阜 岐阜CLUB ROOTS
06月24日 三重 松阪M'AXA
06月30日 和歌山 和歌山GATE
07月01日 奈良 奈良NEVER LAND
07月06日 兵庫 music zoo KOBE 太陽と虎
07月07日 京都 京都MUSE
07月08日 滋賀 滋賀U★STONE
07月14日 鳥取 米子 AZTiC laughs
07月15日 島根 松江 AZTiC canova
07月16日 山口 LIVE rise SHUNAN
07月21日 沖縄 桜坂セントラル
07月28日 大阪 なんばHatch
■10周年記念ファンチョイス ベストアルバム「the BEST HIT GMA」
7月11日(水)発売
初回限定盤:COZP-1450〜1451 ¥3,333+税
通常盤:COCP-40366 ¥2,778+税
【CD収録曲/初回限定盤、通常盤共通】
1.Darwin’s Train
2.言葉にならない
3.未来へのスパイラル
4.空ばかり見ていた
5.カラツ風ガ吹キツケル
6.餞の詩
7.そして今宵は語り合おう
8.イチ、ニッ、サンでジャンプ
9.あなたの傍に猛ダッシュで
10.ひこうき雲
11.ウォールペーパーミュージックじゃ踊りたくないぜ
12.マリオネット演者ノ詩
13.STAY WITH ME
14.コピペ
15.心臓抉って
16.アブラカタブラ
17.キャッチアンドリリース
18.拝啓、ツラツストラ
19.風と鳴いて融けてゆけ
【DVD (初回限定盤のみ付属)】
ベストアルバム完全再現ライブ「GMAオールスター感謝祭」2018.5.8代官山UNIT
1.風と鳴いて融けてゆけ
2.拝啓、ツラツストラ
3.キャッチアンドリリース
4.アブラカタブラ
5.心臓抉って
6.コピペ
7.STAY WITH ME
8.マリオネット演者ノ詩
9.ウォールペーパーミュージックじゃ踊りたくないぜ
10.ひこうき雲
11.あなたの傍に猛ダッシュで
12.イチ、ニッ、サンでジャンプ
13.そして今宵は語り合おう
14.餞の詩
15.カラツ風ガ吹キツケル
16.空ばかり見ていた
17.未来へのスパイラル
18.言葉にならない
*初回限定盤、通常盤ともに、CD全収録楽曲をスマホで簡単再生できる「プレイパス」コード封入


for better, for worse ベストアルバム「COMPLETE BEST」

7月11日(水)発売
COCP-40367 ¥2,315+税
1. I’m sorry, thank you
2. Drop a curtain with kiss scene
3. Love it more
4. Bluestar
5. Angel's ladder
6. 350 miles away
7. A waning moon
8. A landscape back to us
9. Heartstrings
10. Unchangeable
11. In the rain
12. Never forget your mind
13. Can you hear?
14. Dancing queen
15. A waiting room
16. August 9
17. I can't remain
18. From bottom of my heart


■<グッドモーニングアメリカ「the BEST HIT GMA tour 2018」>

7月19日(木)八王子Match Vox
guest:TOTALFAT
7月24日(火)高松DIME
guest:ircle
7月25日(水)博多Live House CB
guest:フラリナリズム
7月26日(木)熊本Django
guest:フラリナリズム
8月07日(火)KYOTO MUSE
guest:BUZZ THE BEARS
8月08日(水)岡山IMAGE
guest:BUZZ THE BEARS
8月26日(日)DUCE Sapporo
guest:Halo at 四畳半
9月11日(火)仙台JUNK BOX
guest:GOOD4NOTHING
9月22日(土)名古屋ElectricLadyLand
guest:アルカラ
9月25日(火)大阪BIGCAT
guest:BIGMAMA
9月28日(金)マイナビBLITZ赤坂
guest:for better, for worse

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