L→R 荒井智之(Dr&Cho)、小川貴之(Key&Cho)、片岡健太(Vo&Gu)、黒田隼之介(Gu&Cho)

L→R 荒井智之(Dr&Cho)、小川貴之(Key&Cho)、片岡健太(Vo&Gu)、黒田隼之介(Gu&Cho)

【sumika インタビュー】
ライヴに飢えている状態で
ライヴを想像しながら作った

約9カ月振りにリリースする新作EP『Fiction e.p』はピアノが弾ける「フィクション」他、それぞれに違う魅力を持った計4曲を収録。カラフルなアレンジが魅力のsumikaサウンドがどんなふうに生まれるのかをメンバー4人に訊いた。

1曲目の「フィクション」はTVアニメ『ヲタクに恋は難しい』のオープニングテーマとして書き下ろしたものですが、同時に『Fiction e.p』という今回の作品のテーマソングにも聴こえます。どんなふうに作っていったのですか?

片岡
sumikaにはいろいろな曲作りのパターンがあるんですけど、「フィクション」は小川くんのピアノを立たせたいと思ったんです。なので、最初に本来のラインよりも1オクターブ下でヴォーカルを♪ラララ〜で歌った超ローテンションのデモを小川くんに投げて、“曲のテンションを限界まで引き上げて”とお願いしました。で、限界まで引き上げたピアノが入ったデモを僕に戻してもらって、今度は1オクターブ上で仮の歌詞が入ったヴォーカルを入れてから、黒田くんと荒井くんに聴いてもらって、“調味料的に何を足していこうか?”って感じで味付けしていきました。小川くんが曲に対して真面目に取り組んでくれるのが分かってるから、僕が頑張らなかったら彼が頑張ってくれるだろうなって信頼があるんですよ(笑)。だから、仮歌も極力頑張らないっていう。彼の頑張りを100にするためにも僕は0.5ぐらいで(笑)。
小川
いや、100でもらっても僕はちゃんと100で返しますけどね(笑)。

それに対して黒田さんがギター、荒井さんがドラムを付ける?

黒田
この曲は華やかなピアノを生かしながら疾走感があるさわやかな感じにしたかったので、ギターの音も試したんですけど、結局、入れないほうがいいと考えて、グロッケンシュピールとかシロフォン、ティンパニとか…そういう楽器でアレンジを重ねていきました。だから、「フィクション」で僕はギターを弾いてないんです。もちろん作っている時はギターを弾いている曲と同じように、ああしようこうしようってみんなと話しているし、打楽器の楽譜を書いたりしているし、同じ熱量で取り組んでいますけど。
荒井
ギター担当というよりは上もの担当ですよね。そこでどんな色どりを加えたいかってことを、ギターに限らず、他の楽器も含めて隼ちゃん(黒田の愛称)が考えてくれて、曲のイメージを膨らませてくれるって言ったほうが正しいかもしれない。

なるほど。「フィクション」のオーケストラというか、楽団風のリッチなアレンジはどういうところからの発想なのか興味があったのですが、そういうことだったんですね。

黒田
おがりん(小川の愛称)が入ったことも大きいんですけど、段々できることが増えていったんですよ。ピアノ、ストリングス、ホーン…いろいろなことができるようになって、今まで通りに全部の楽器をバーってやると混んじゃって、結局どれもよく聴こえなくなる。それはもったいないということになって、この曲はこれを聴かせたいから、いっそのことこれはなしにしようみたいなことを、みんなで話し合って決める。やっていくうちに段々そういうふうになってきたんです。

「フィクション」を含め、今回の4曲はそれぞれに違う魅力があって聴き応えのあるものになりましたが、「下弦の月」「ペルソナ・プロムナード」の2曲は、「フィクション」とは逆にギターが聴きどころのひとつと言えるものになりましたね。

片岡
「ペルソナ・プロムナード」はリードギターをまったく入れない状態のデモを黒田くんに投げて、“弾き倒してください”ってお任せしました。
黒田
デモを聴いた時、何をやっても許されると感じたので、溜まっていた鬱憤を晴らすつもりで“うぉー、楽しい!”って感じでギターを付けました(笑)。
片岡
鬱憤が溜まってたんだ(笑)。
黒田
いろいろね(笑)。
小川
ライヴもなかったしね。
片岡
あぁ、それはでかかったと思います。2018年になってから1月8日に成人式でライヴしたきり、3月18日までライヴがなかったんですよ。ライヴが2カ月も空くっていうのが休止以降なかったので、“ライヴをしていないとこんな気持ちになるのか!?”って。呼吸が上手くできていない感じというか、飢えている、乾いている感じを久しぶりに味わえたので、やっぱりライヴって大事なんだって思いました。その気持ちがレコーディングに反映されて、「ペルソナ・プロムナード」なんてそれこそライヴをイメージして作っていた曲だから、ライヴってどんな感じだったっけ?って(笑)。10万人ぐらいの人の前でやっているイメージも、逆にライヴから離れているからこそできたし…10万人の前で「ペルソナ・プロムナード」を歌ったら本当に楽しいだろうなって。“爆ワラだよね”って言いながらレコーディングしてました。

10万人の前でというお話が出ましたが、リリース後は日本武道館2デイズというsumikaにとって最大規模となるライヴを含むツアーが待っています。最後にその意気込みを聞かせてください。

片岡
良い意味で、飢えている状態でライヴを想像しながら作った今回のEPもあるし、5月で結成5周年なんですよ。だから、この5年間で何をやってきたかということと、ライヴに飢えている気持ちをツアーに注ぎ込んで、なおかつ昨年回ったツアーの空気感がとても良かった分、それよりもいいツアーにしたいという意気込みありますね。しかも、今回はホールツアーなので、ライヴハウスのように音響や照明が用意されているわけではなく、ゼロから作り上げていかなきゃいけないってことで、相当意気込まないとできないと思うから、ライヴに飢えていることも含め、全部の要素が爆発すると思います(笑)。純粋に楽しみでしかないし、その気持ちは客席で観ている方にも伝わると思う。それくらい今のsumikaは良いマインドなんです。

取材:山口智男

EP『Fiction e.p』2018年4月25日発売 Sony Music Records
    • 【初回盤(DVD付)】
    • SRCL-9756〜7 ¥1,900(税抜)
    • 【通常盤】
    • SRCL-9758 ¥1,200(税抜)

『sumika Live Tour 2018 "Starting Caravan"』

5/08(火) 神奈川・カルッツかわさき
5/11(金) 宮城・トークネットホール仙台(仙台市民会館) 大ホール
5/13(日) 北海道・札幌市教育文化会館 大ホール
5/18(金) 新潟・新潟県民会館 大ホール
5/26(土) 広島・上野学園ホール
5/30(水) 香川・サンポートホール高松 大ホール
6/01(金) 熊本・市民会館シアーズホーム夢ホール(熊本市民会館)
6/08(金) 福岡・福岡市民会館 大ホール
6/10(日) 石川・本多の森ホール
6/22(金) 愛知・日本特殊陶業市民会館 フォレストホール
6/23(土) 愛知・日本特殊陶業市民会館 フォレストホール
6/30(土) 東京・日本武道館
7/01(日) 東京・日本武道館
7/14(土) 京都・ロームシアター京都
7/17(火) 兵庫・神戸国際会館こくさいホール
7/18(水) 大阪・フェスティバルホール

sumika プロフィール

スミカ:2013年5月に結成された神奈川県川崎市出身の4人組バンド。“sumika”名義は通常のバンド形態、“sumika[camp session]”名義はアコースティックバンド形態として活動。13年10月に1stミニアルバム『新世界オリハルコン』を、14年11月には初の全国流通音源となる2ndミニアルバム『I co Y』を発表し、15年に結成当初からゲストメンバーとして参加していた小川が正式メンバーとして加入。その後もコンスタントに作品を発表し続け、17年7月には1stフルアルバム『Familia』をリリースした。sumika オフィシャルHP

L→R 荒井智之(Dr&Cho)、小川貴之(Key&Cho)、片岡健太(Vo&Gu)、黒田隼之介(Gu&Cho)
EP『Fiction e.p』

OKMusic編集部

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