Rei

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【Rei インタビュー】
若きシンガーソングライター
/ギタリスト、
Reiがさらに羽ばたく!

アクティブに活動した昨年を経て、“ファンの輪が広がった”と語るReiが新作『FLY』をリリース。CD+MUSIC FILMとなるその新作は、前作『CRY』に続く2部作の後編だ。“CRY”から“FLY”へというストーリーに込めた想いを訊いた。

2018年のリリース第一弾に“FLY”というタイトルはぴったりですが、今回は新曲4曲を収録したCDに、ミュージックフィルムを収めたDVDも同梱されていますね。

前作『CRY』の対になる作品として『FLY』を作った上で、同じメッセージとコンセプトをもとに映像を作りました。“CRY”から“FLY”へ…挫折して躓いたからこそ飛び立つことができるというストーリーを描きたかったんです。まずはCDの4曲をたくさん聴いてほしいのですが(笑)、音楽だけで楽しむのとはまた感じ方も変わってくると思います。視覚的な要素が加わることによって楽曲が彩り豊かに聴こえたらいいなと。

挫折があるからこそ飛び立てるというストーリーには、Reiさん自身の実体験も反映されているのですか?

少なからずは反映されていると思います。でも、具体的な出来事というよりは、ここ1~2年、よく考えているテーマです。ミュージシャンに限らず、羽ばたいている人たちの姿を見ても、水面下でどんな取り組み方をしてきたかまでは見えないじゃないですか。でも、実際は飛行機だって、鳥だって、飛び立つまでには助走が必要だったり、何度も練習しなきゃいけなかったりするわけで。自分が欲しいものを手に入れるためには、それ相応のことをしないといけないというリアリティーの部分と、逆にそうやって一生懸命に頑張っていることは誰かが必ず見ているし、自分が望んでいるようなご褒美じゃないかもしれないけど、何らかのかたちで実るということを伝えたいと思いました。

ステージのReiさんを観ていると無敵に感じられるのですが、どんな時に挫折を感じるのでしょうか?

自分で挫折と言うのはおこがましいのですが、60年代のクラシックロックとか、00年代のポップロックとか、いろいろな音楽に影響を受けた上で、私自身は歌詞やそこに込めたメッセージを通して人に伝えたい熱いものがあるという想いのもと、自分にしか表現できないオリジナルの楽曲を作ろうとしていたんです。だけど、“ブルーズをやっているギターが上手い女の子”として見られているだけで、あまりアーティストとして受け止められていないんじゃないか?というコンプレックスが少なからずありました。そこで葛藤しながらブルーズとか、クラシックギターとか、帰国子女とかっていうラベルで分類されない音楽をやっと見つけて、かたちにすることができたのが1stミニアルバムの『BLU』だったんです。私に限らず、周りの人たちからの自分の見え方みたいなところで苦しんでいる人はいっぱいいるんじゃないかと思います。だから、今回の『FLY』は“自分は本当はこうなのに”って思いながら、周りから肩書のシールを貼られて苦しい想いをしている人が聴いて楽になれるような作品になってたらいいなって思います。

前作の『CRY』に対する反応や反響は、今回の曲作りに何か刺激や影響を与えましたか?

『CRY』の中に明日を掴むためにがむしゃらに頑張っている女の子を歌った「Tumblin'」という曲があるのですが、それを聴いた人から“希望の押し付けじゃないところが逆にリアルに感じられて元気が出た”と言ってもらえたので、こういう人たちにさらに元気になってもらえるような作品にしたいと思いました。だから、“リアリティー”というのは作っている間、キーワードでした。偽善者になりたくなかったんです。私は成功していると自分では言わないけど、誰かにしてみたら輝いて見えるかもしれない。そういう人に“頑張ろうよ”と言われても嘘臭いと思われるような作品にはしたくなかったし、言葉のチョイスは精査しました。“私もあなたも、自分たちが掴みたい夢を一緒に掴もうよ”っていう、お互いに会話ができるような曲にするために気を配って歌詞を書きました。

「New Days」の《変われない僕のまま》という歌詞を聴いて、羽ばたこうとしている作品の1曲目でこういうことを歌うんだってちょっとびっくりしたのですが、そういうところが今、おっしゃったリアリティーの表れなのですね?

ちゃんとリアルを見つめながら大きな夢を語る私たちでいたいんです。大きな夢を口に出すことがちょっとはばかられる空気感があるかもしれないけど、ちゃんと具体的に行動していって夢を叶えることって、めっちゃカッコ良いことだし。

音楽的にはどんなことをやりたいと考えたのですか?

「New Days」はオーセンティックでありながら、新しくも聴こえるという両方の要素を持つ曲だと思いながら書いていました。今回はライヴ映えする曲をたくさん作りたいという企みはあったかもしれません。タイトルから爽快感や加速するようなイメージにもつながっていくと思うので、勢いのある曲を揃えたいと。

シンガーとしてはどんなふうに成長してきたと?

成長しているかどうかは人が決めることなので(笑)。でも、ギタリストでもありソングライターでもあると思いながら、何よりもシンガーだという自負がある。そういう心意気でずっと作品も作ってきたので、歌の魅力が以前よりも伝わっていたらいいなと。

そういう意味では、メロウな「Wings」は歌の魅力を伝えるにはぴったりですね。あっ、でも、向こう意気が感じられる「New Days」「Sky Girl」も別の魅力があるから(笑)。

そうですね。それぞれに楽しいです。元気がある曲はライヴでみんなと騒ぐと楽しいし、メロウな曲はメロウな曲でみんな同じ温度のお湯にゆらゆらと浸かっているような共有感があって、どっちもいいなと思います。

取材:山口智男

CD+MUSIC FILM『FLY』2018年2月21日発売 Reiny/AWDR/LR2
    • DDCB-12404
    • ¥1,852(税抜)

ライヴ情報

『FLYING R TOUR 2018』
3/16(金) 愛知・名古屋JAMMIN'
3/17(土) 大阪・心斎橋Music Club JANUS
3/29(木) 東京・渋谷CLUB QUATTRO
4/06(金) 北海道・札幌BESSIE HALL
4/08(日) 宮城・仙台LIVE HOUSE enn 2nd
4/13(金) 福岡・ INSA

『FLYING R TOUR 2018 -reissue-』
4/14(土) 兵庫・神戸VARIT. ※追加公演

Rei プロフィール

レイ:1993年生まれ、兵庫県伊丹市生。卓越したギタープレイとヴォーカルを持つ、シンガーソングライター/ギタリスト。幼少期をNYで過ごし、4歳よりクラシックギターを始め、5歳でブルーズに出会い、ジャンルを超えた独自の音楽を作り始める。15年2月に長岡亮介(ペトロールズ)を共同プロデュースに迎え、1stミニアルバム『BLU』をリリース。国内外のフェスに多数出演し話題を呼ぶ中、18年11月に待望の1stアルバム『REI』をリリース。Rei オフィシャルHP

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CD+MUSIC FILM『FLY』

「New Days」MV

OKMusic編集部

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