RAMI

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【RAMI インタビュー】
闇と向き合ってこそ
新しい未来を作っていける

前アルバム『Aspiration』から1年4カ月、2ndソロアルバムが完成した。“Reloaded”というタイトルが冠された本作は、血が騒ぐようなメタルナンバーから、ザクザク刻むギターリフが強力なラウド系、極上のバラードまで、彼女の歌唱力を改めて印象付ける全10曲を収録!

全曲の作曲とプロデュース、ギター&ベースの演奏もされているZENTAさんは、どのように知り合われたんですか?

『Aspiration』の収録曲でバイオリンを弾いてくださったAyasaさんからライヴにご招待いただいて観に行ったんですけど、会場近くのカフェで“RAMIさんですよね”って話しかけられて。それがZENTAさんだったんです。Ayasaさんの「戦いの果てに」っていう私の好きな曲があるんですけど、その作曲者の方で。「戦いの果てに」ってすごくメタルっぽい曲で、そういう曲を書ける方だって分かっていたので、私も曲提供をお願いしたんです。それでいただいたのが「After History」で。そのデモを聴いたらイメージが頭の中でバーッと広がって、仮歌詞も10~15分くらいで書けちゃいましたね。それくらい強いイメージをこの人は曲で与えてくれる人なんだって、その時に確信して、今作では全曲お願いすることになりました。

歌詞はどんなテーマで書いていったのですか?

『Aspiration』の時は光を書いたり、光を歌うことばかりを意識してたんですけど、光に辿り着くまでには、やっぱり闇の道を通らないとそこには辿り着かないなと思って。その闇の道を歌ってもいいなと思ったんです。Aldiousの時にも、闇の強さを書いてたんですよね。例えば「Spirit Black」だったり、悪女系の曲も書いたりしてて。そういう闇の自分もいたなっていうのがあって、今回はそこも書いてみよう、闇の強さも書いてみようと。もちろん光も書いたり歌ってたりするんですけど、“闇RAMI”も出そうと思って(笑)。リスナーにとって私が光であるか、闇であるか、影であるかとかは、どうとらえてもらっても自由なんです。その人の人生にとって光であっても闇であっても、その人の背中を押すことになるのであれば、私はリバーシブルでいようっていう想いはありました。常に私自身は未来を見ていたいんですけど、未来を作っていくには、やっぱり振り返って闇を思い出さなきゃいけない時もありますし。その闇と向き合って新しい未来を考えるっていうか。その闇の部分をないがしろにしてはいけないなと思ったんです。

ヴォーカリストとしてはどんな想いで臨みましたか?

新しいことにちょっとずつ挑戦してる曲もあって、吐息を入れてみたりとか(照笑)。それはZENTAさんからの案だったんですけど“ここに吐息入れてみよう”って言われて“あぁ…”みたいなのを入れたり。もちろん、私が提案したものもあって、例えば長めのアウトロにシャウトを乗せたりとか、スキャットみたいなものを入れたり。サビにちょっとしたコーラスを重ねてもいいですよねっていう話をしながら、曲作りに臨めたので、自分の成長にとてもつながりました。

今作はタイトル曲「Reloaded」で幕を開け、それを受けるかたちで「Reloaded~Crystal Memory~」がラストを飾りますよね。

「Reloaded~Crystal Memory~」を通して自分が思い出させられたのが、祖父のことだったんです。祖父が亡くなる前に…すごい個人的な話なんですけど、自分がとても幼かった時に動物園に行こうって言われてたんですけど、思春期に差し掛かったところだったから、その時に“私、もう動物園なんて行かない”って断っちゃったんですよね。今になってそれをすごく後悔してて。“あぁ未熟だったな…”っていうのが、歌詞の中で言う《未熟な果実》なんです。それは自分のことを言ってるんですけど。これからはそういう消えかかっていく命に対して、もっと真摯に向き合いたいなって思ったんです。『Aspiration』では“生から死 死から再生”みたいなテーマがあって、そこから「Reloaded~Crystal Memory~」へとつなげたっていうのもありますね。

生きるとか、命の重さみたいなことですか?

そうです。そこから自分が感じた、命に対する気持ちだったり、その気持ちをどういうふうに残していくかっていうことを弾丸に込めてぶっ放して、歌っていくっていうのが『Reloaded』のコンセプトにつながっていく感じですね。

その痕跡をしっかり残したいという気持ちなんですね。

はい。今回すごく線状痕にこだわりました。言ってみれば指紋みたいなものなんですけど、弾を撃った時に弾に残る傷。あれは唯一無二の傷なので。私っていう銃からぶっ放された弾丸に付く傷って、他の銃から出た傷とはまったく違うものになるので。そういう唯一無二なところにすごくこだわりました。なので、裏ジャケットの銃弾にもロゴの“R”が入ってるんですけど、あれは私の線状痕なんです。唯一無二の弾丸をぶっ放して、リスナーの体の中に埋め込むようなイメージです。

リスナーにはどんなところを聴いてほしいですか?

いろんな表現ができたので、楽曲ごとの私の表情を楽しんでもらいたいです。すごくやさしく包み込んだり、時に悪女になったりとか。すごく伸びるハイトーン&シャウトだったり、叫んでるものもありますし、柔らかく透き通るような…それこそ本当にクリスタルな感じで歌ってる部分もあるので、そういういろんな声の表情を聴いてほしいです。

2月からはツアーがスタートしますね。

今回のアルバムはライヴでみんなで盛り上がりたいっていうのが念頭にあるので、ぜひ少しでも多く聴き込んでいただいて、一緒に盛り上がりたいなと思います。ぜひ一緒に歌ってほしいですね。ノリどころがちゃんと分かるっていうか、ここの部分はライヴでこうできるなってイメージできる楽曲になったんじゃないかなと思いますしね。ライヴならではの空間を楽しめたらいいなと思います。曲数も前回のツアーよりも多くやる予定ですし、お客さんがニヤッとするような曲もがっつりやろうと思ってるので、お楽しみに。今回のアルバムには参加型の曲もたくさんあるので、みんなを巻き込んで楽しいライヴになったらいいなと思います。

取材:舟見佳子

アルバム『Reloaded』2018年1月31日発売 Across Music/VAA
    • 【DVD付限定盤】
    • RAMI-021 ¥ 3,300(税抜)
    • ※ミニ写真集封入
    • 【Loppi・HMV限定盤
    • (DVD付限定盤+クリアレッド仕様
    • 7インチ・アナログ・レコード)】
    • RAMI-022  ¥4,800(税抜)
    • ※豪華3方背BOX仕様 
    • ※RAMIの直筆サイン入り
    • 【通常盤】
    • RAMI-020 ¥ 2,500(税抜)

『RAMI “Reloaded Tour Vol.1”』

2/03(土) 愛知・名古屋ell.SIZE
2/04(日) 大阪・心斎橋Bigtwin Diner SHOVEL
2/18(日) 千葉・柏ThumbUp
2/23(金) 神奈川・横浜7th AVENUE
3/18(日) 東京・代官山UNIT

RAMI プロフィール

ラミ:Aldiousの初代ヴォーカリストとして、2010年にデビュー。アルバム『Deep Exceed』『Determination』ではほぼ全曲の作詞、「Across」「Eversince」「夜想曲」など人気曲の作曲も担当。15年にはSADSのK-A-ZらとともにプロジェクトバンドRaglaiaを結成し、同年11月にリリースした1stアルバム『Creation』はへヴィなメタルサウンドでシーンに衝撃を与え、翌16年9月には1stソロアルバム『Aspiration』を発表した。RAMI オフィシャルHP

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アルバム『Reloaded』【DVD付限定盤】
アルバム『Reloaded』【通常盤】

OKMusic編集部

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