L→R JOE(Ba/FUZZY CONTROL)、織田哲郎(Gu)、ダイアモンド✡ユカイ(Vo/RED WARRIORS)、CHERRY(Dr/LINDBERG)、ASAKI(Gu/GUNIW TOOLS)

L→R JOE(Ba/FUZZY CONTROL)、織田哲郎(Gu)、ダイアモンド✡ユカイ(Vo/RED WARRIORS)、CHERRY(Dr/LINDBERG)、ASAKI(Gu/GUNIW TOOLS)

【ROLL-B DINOSAUR】
転がり続ける恐竜たちの
痛快豪快第二集が到着!

織田哲郎(Gu)を中心にダイアモンド✡ユカイ(Vo)、CHERRY(Dr)、ASAKI(Gu)、JOE(Ba)によるROLL-B DINOSAUR。痛快で豪快なロックンロールが信条の彼らから2ndアルバム『SUE』が届けられた。より進化し、ブルーズ度も上がった今作は、さらにバンドの本質を強固にさせた一枚。その進化の過程を織田とユカイに訊いた。

今作は1stアルバムや、その後のライヴを経て得たROLL-Bらしさが、より強固になった印象があります。

織田
俺たちが演奏して、ユカイくんが歌えば、それがROLL-Bになるって自信や確信を得た中で作ったからね。ぶっちゃけ1枚目は手さぐりで、とりあえず始めたところがあったんだよ。“この5人で何かやってみようぜ!”って。その勢いだけに任せて走り出した前作に対して、今回はいろいろなものを試しながら作り進められたから。各々お互いのことも分かってきたし。そういった意味では、これまで以上に可能性が広がった作品にはなったよね。
ユカイ
やっぱりライヴを重ねたのが大きいよね。前作はライヴをやるために楽曲を作ったようなもんだから。あと、ライヴをやっていくごとに成長していく感はあったよ。ライヴを重ねていくうちに進化していくバンドだったんだよ、このROLL-Bは。ある意味、前作は“挑戦”でもあったし。プロデューサーでありギタリストの織田哲郎にしても、“この時代にこういったバンドをやる”ってこと自体が挑戦だったし、俺にしてもバンドの一員としての挑戦だったしね。

今作を作るにあたり、何か目標的なものはあったのですか?

織田
まったくなかった(笑)。それこそ、やり進めながら“あれもいいじゃん”“これもいいじゃん”って。それでどんどん広がっていった結果がこれというか。ユカイくんも作詞作曲やアイデアで前作よりも、かなり参加してくれたし。
ユカイ
まっ、今回は最初に織田さんの失踪事件とかあったけど(笑)。それ以外は意外なほどスムーズだったよね。

織田さん、失踪されたんですか!?

ユカイ
した、した(笑)。みんな音楽的な才能やプロデュース能力では織田さんを崇めていて、安心して委ねてるけど、私生活は誰も委ねられない...不安で(笑)。
織田
自分でも自分を信用できないところがあるから(笑)。その失踪というのが、この直近に自分のソロ作品のリリースがあったんだけど、その歌詞が全然浮かばなくて。ちょっとした気分転換も含め、黙ってどこかに籠っちゃったんだよね(笑)。でも、結果的にそれが良かったと思うよ。戻ってきて始めたら、かなりのハイペースで曲ができていったから。“もうこのスケジュールじゃできない!”ってところまで追い詰められたけど、結果は出せたし。

そんな切羽詰まった中で完成したとは思えない余裕すら作品からは感じましたけど。

織田
それが大人なんですよ(笑)。昔の歌も引っ張り出したりしたからね、今回は。「石ころの唄」なんて、それこそ俺が19歳の時に作った曲だから。
ユカイ
織田さんの曲にしてはメロディーが不確かだったんで、“あれ?”って思ってたんだよね(笑)。あとは、織田さんの仮歌は上手い! シンガーは困るよね。“なんだよ、このまま織田さんが歌ったほうがいいんじゃないの?”ってぐらいハイクオリティーだから。

そのわりには織田さんの作る曲はどれも、まるでユカイさんが歌うことを前提に作られているように映りますよ。どの曲もしっかりユカイ節で歌ってるじゃないですか。

ユカイ
どうしてもその通りに歌えず、気付けばどの曲も俺節になっちゃってるんだよね。いいのか、悪いのか(笑)。「石ころの唄」に関しては、いわゆるストーンズっぽいテイストの歌詞を付けたかったんだけど、あえて違ったタイプにしてみたんだよ。ストーンズが絶対に歌わなそうなテーマ(笑)。

結果、中高年の支えになるような、“よし気を取り直して明日からも頑張るぞ!”的な歌詞になってますね。

ユカイ
やっぱり大人でいることのもどかしさと葛藤。逃げ出したいことがあっても逃げ出せない。どうしても背負わなくちゃいけない辛さや切なさがあるって。それを俺も50代でようやく分かったんだよね。そうしたら、ある意味のサラリーマンの人たちのやるせない気持ちを歌いたくなって。その人たちが一緒に叫べる歌を作ってみたと。今の俺だから歌えた歌だろうね、これは。
織田
これこそブルーズだよ。タイトルも“石ころ=ストーン”だし。取っておいて良かった。報われたよ、この曲も。まっ、ユカイくんの他の楽曲の歌詞は、いい意味でなし崩し感があって、すごいものがあるけど(笑)。

「はずれクジ」のモチーフにも感心させられました。

織田
これはユカイくんのアイデアで。“女の目線からってどう?”って。結果、1枚目の「くずの詩」のアンサーソングになったよね。ユカイくんの発想やアイデアは毎度ぶっ飛んでいて驚かされるよ。だけど、実際やってみるとかなり面白い。根っからのエンタ-テイナ-なんだろうね、ユカイくんは。

あとはブルーズな面もより色濃く表れた感があります。

織田
それはあるかも。もともと俺はブルーズを下敷きにした音楽が好きなんだよね。それをこのバンドで演りたいところもあった。そこをベースに、どう自分たちなりに発展させられるかって。その模索を1枚目ではしてたんだけど、そういった意味では今作はボトルネックを使ったり、より見えたところはあるし、分かりやすく伝えられたかなって。

そこをそのままトレースするのではなく、きちんと現代のみなさんが演るからこその音楽性に落とし込めているところもROLL-B DINOSAURの特性ですよね。

ユカイ
楽曲に関しては、どの曲も新鮮味を意識してるからね。
織田
新しいものを作ってる意識を持ってないとどんどん退化しちゃうからね。そういった部分では、“そのままじゃ面白くないから、こうやってみようぜ!”って発想を常に持ってるバンドだから。逆に、それを楽しんでいるところもある(笑)。より新しいもの、より面白いものをって。1曲目の「Neverending Dream」の俺たちなりの斬新さも含め、“意外とROLL-Bっていろいろな展開の仕方があるじゃん!”って気付かされるし、そこがこれから楽しみなところでもある。
ユカイ
そうそう。ライヴにしろ、作品にしろ、ますます俺たちは進化していくから。ぜひ今後も期待してほしい。いいアルバムをまた作ったから、これを引っ提げて、これからもギンギンガンガンにいくよ。
織田
“こんな馬鹿をやれる大人がいるんだ…”というのをぜひ作品やライヴを通して知ってもらい、気を楽にしてもらいたいよね(笑)。

取材:池田スカオ和宏

アルバム『SUE』2017年10月11日発売 KING RECORDS
    • KICS-3524
    • ¥3,000(税抜)

『ROLL-B DINOSAUR 2ndアルバムリリースライブ』

■「ROCK’N’ ROLL BOUT Vol.1」
10/27(金) 埼玉・HEAVEN' S ROCK さいたま新都心VJ-3
w)ザ・キャプテンズ、ダイナマイト☆ナオキ
■「ROCK’N’ ROLL BOUT Vol.2」
11/17(金) 神奈川・横浜BAYSIS
w)ニューロティカ、ROCK'N'ROLL GYPSIES
■「ROCK’N’ ROLL BOUT Vol.3」
11/24(金) 東京・新宿ReNY
w)MAGUMI AND THE BREATHLESS
■「ROCK’N’ROLL BOUT Vol.4」
12/21(木) 大阪・SOMA
w)Heartful★Funks
■「ROCK’N’ROLL BOUT Vol.5」
12/22(金) 愛知・名古屋ReNY limited
w)Rinoceros

ROLL-B DINOSAUR プロフィール

ロールビーダイナソー:2015年、これまで作曲家・プロデューサーとして数々のヒット曲を世に放ってきた織田哲郎が、自らもギタリストとして参加するロックバンドを結成。個性あふれるミュージシャンたちが集結し、同年12月に1stアルバム『ROLL-B DINOSAUR』をリリース。誤摩化しのないストレートなロックンロールサウンドによる最上かつ最強のパフォーマンスを展開している。 ROLL-B DINOSAUR オフィシャルHP

OKMusic編集部

全ての音楽情報がここに、ファンから評論家まで、誰もが「アーティスト」、「音楽」がもつ可能性を最大限に発信できる音楽情報メディアです。

連載コラム

  • ランキングには出てこない、マジ聴き必至の5曲!
  • これだけはおさえたい邦楽名盤列伝!
  • これだけはおさえたい洋楽名盤列伝!
  • MUSIC SUPPORTERS
  • Key Person
  • Listener’s Voice 〜Power To The Music〜
  • Editor's Talk Session

ギャラリー

  • 〝美根〟 / 「映画の指輪のつくり方」
  • SUIREN / 『Sui彩の景色』
  • ももすももす / 『きゅうりか、猫か。』
  • Star T Rat RIKI / 「なんでもムキムキ化計画」
  • SUPER★DRAGON / 「Cooking★RAKU」
  • ゆいにしお / 「ゆいにしおのmid-20s的生活」

新着