【FLOW】
5人のプライドと
アイデンティティーのミニアルバム
15年経っても未だバンドを
楽しめているのがFLOWの強み
では、それぞれの曲について伺いたいのですが、１曲目「GO!!! ～15th Anniversary ver.～」は一発録りで、現在のFLOWをしっかり感じられる曲になりましたね。
TAKE
もう、目をつぶってても演奏できますからね（笑）。
KOHSHI
でも、5人でブースに入って、せーので録る経験は始めてだったのですごく新鮮でしたね。
TAKE
クリックもなしだから、ちょっと走ってるところがあったり、ずれてるところもあって。今の技術があれば簡単に直せるんだけど、あえて直していないんです。その走ってるところが、逆にライヴでは盛り上がりを生んだりするし、それが音楽の面白さだと思うんで。
きっと15年間ライヴで演奏して、しっかり育て上げてきて、今が一番ベストのかたちになっているんでしょうね。
GOT'S
同じ曲をこれだけやり続けてるバンドって、他にあまりいないんじゃないですかね？ ライヴでも後半に演奏することが多くて、いつもヒートアップしてテンポが上がったりしてるんで、その熱さも落とし込めたと思います。
KOHSHI
あとは、『NARUTO』の曲なのに『エウレカセブン』や『コードギアス』の声優さんがいたり、声優のみなさんにはアニメの枠を超えてご協力いただいて。すごい豪華で奇跡的なレコーディングになって感無量でした。
続く2曲目「Go! Go! Drinkers」は、KOHSHIくん作詞作曲のラテン調の陽気で明るいナンバーで。
KOHSHI
「GO!!!」の《Fighting Dreamers》を《Fighting Drinkers》に変えて、自分なりのアンサーソングみたいな感じで書きました。酒飲みの曲を書きたいなとずっと思ってて、今回こういう企画だったらできると思ったので、《We are Fighting Drinkers！》ってサビだけをTAKEに送ったら曲になって戻ってきたんで、“よしよし”って（笑）。FLOWでの自分のポジションや色が伝わればいいなと思って作ったんですけど、ライヴで映えるようなパーティー感のある曲にもしたかったので。ライヴでもみんなで踊ってくれたら嬉しいですね。
3曲目「秘密の作戦」は、GOT'Sさん作詞作曲ですが。
GOT'S
TAKEから“あまり真面目にならないように”というのと、“ベースがフィーチャーされた曲で”というリクエストをもらって、ベースのリフから作りました。
TAKE
今回のために本格的なドラムマシーン買ったもんね？
GOT'S
そう。そこでドラムとベースとギターでシンプルにオケを作って、ベースの魅せ場や歌を重ねていって。
KOHSHI
レコーディングの時のノリで自分の声も入れたしね。《僕と一緒にみんなも踊ろう》って（笑）。
GOT'S
歌詞はノリ始めたらどんどん出てきて。最初のイメージとは違ったけど、結果的に自分らしい曲になりましたね。
TAKE
やべぇ、作家のコメントだ！（笑）
4曲目「クライムオン」は、TAKEさん作詞作曲ですね。
TAKE
音楽的にもプレイ的にも大人になったFLOWを届けられたらなと思って、ジャズやヒップホップっぽい曲調にして。で、最近、自分の中で流行っている登山の話をしただけです！
人生を登山に例えたみたいな歌詞かと思いきや、リアルに登山の話だったわけですね（笑）。
TAKE
そうそう。ソロ登山が多いので、ひとりで立ち向かっていく男の悲哀が描けたらいいなと思って。曲の雰囲気がちゃんと合ってるかを確認するために、デモを六甲山まで持って行って、実際に登山をしながら確認しました（笑）。
5曲目「Bet or Dead」は、IWASAKIさん作詞作曲です。
IWASAKI
曲はTAKEと“お客さんと叫ぶところがあったらいいね”なんて相談しながら作っていきました。作詞は初めての経験なので、自分も初心に立ち返るイメージで。一歩踏み出さないと何も変わらないよってことを書きましたね。歌詞が全然出てこなかったんですけど、なぜか車やバイクに乗ってる時にポンと浮かんでくるんで、それを書き留めてっていう感じで作り進めていきました。
KEIGO
IWASAKIさんの歌っている仮歌もハードボイルドで良かったですよ。ギリギリのハイトーンで歌ってて、“この感じでは歌えないですよ！”って言いましたもん（笑）。
本人歌唱ver.を特典CDで付けるべきでしたね！（笑）
TAKE
いや、出すとしたらFC限定かな？（笑） 特典DVDにちょっとだけ映ってるんでチェックしてください。
そして、6曲目「旅の途中」はKEIGOくん作詞作曲ですね。
KEIGO
“Fighting Dreamers”ってタイトルから、ツアータイトルにもなっている“We are Still Fighting Dreamers”という言葉をメッセージとして歌詞に落とし込めたらいいなと思って、書き始めました。難しいことはできないので、鍵盤で音を探しながら口ずさみやすいメロディーを探して、構成を考えて送ったら“天才か！”って返ってきた（笑）。改めて整理して、まとまったところで歌詞を書きました。テーマがあったので、歌詞はすごい書きやすかったですね。最初はとっかかりも分からなくて、絶望から入りましたけど（笑）。結果、すごく良い曲になったし、良い経験になりました。
今作をしっかり締め括る曲にもなりましたしね。15周年記念イヤーを迎えて、“Fighting Dreamers”たちが今、共通認識として見えている夢はありますか？
TAKE
やっぱり継続じゃないですかね？ まさか15年もやれると思ってなかったですけど、こうして今もやれているので。20年、30年とこのままやっていけたらいいですね。あとは、オリンピックかな？ クライミングの選手として…。
KOHSHI
5人の夢って話じゃねぇのかよ！（笑）
TAKE
あはは。でも、こうやって止まることなく走り続けて、継続してるってことに意味があると思うんで。これからも誰もやってないような新しいアイデアを出して、新陳代謝を繰り返しながら走り続けられたらいいなと思ってます。
KOHSHI
15年経っても未だバンドを楽めているのがFLOWの強みだと思うし、こういう作品もできるのがFLOWだし、こんな5人で作っているのがFLOWだっていうのも再認識できたし。何より応援してくれてるファンのみんなにも、ぜひ聴いてほしいミニアルバムができたことがすごく嬉しいです。
取材：フジジュン
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