【The MANJI】『~MANJIのロックファ
イヤー~』
2017年5月26日 at shibuya duo MUSI
C EXCHANGE

 “人は15〜22までに聴いた音楽に生涯支配される”というローリングストーン誌編集長の言葉。まさにそれだと実感した。ジャパニーズロック界の強者であり、曲者でもあるROLLY(Gu&Vo)、佐藤研二(Ba&Vo)、高橋ロジャー和久(Dr&Vo)という50オーバーの3 人が少年のごとく、バンドを楽しんでいるのだからーー。

 古き良き時代のロックのオマージュを下地に、やりたい放題に演奏し、かなり屈折したアンサンブルで観客を大いに沸かせる3人。言うまでもなく、彼らのプレイは圧巻だ。佐藤はお馴染みの白い手袋を左手に着用してベースをブリブリに鳴らしているし、ロジャーはドライでクールなビートを叩き出し、ROLLYはいわゆる“顔で弾く”情感たっぷりのギターを弾き倒している。さらに、この三つ巴のグルーブにプレミアムスーパーゲストとして、すかんちのキーボディストのドクター田中が参加! しかも、彼はなぜかキーボードではなく、ギターを手に登場し、「歯ぎしりが止まらない」でROLLYとギターバトルを繰り広げるのだった。

 また、今夜のライヴで特筆すべきは、やはり7月5日にリリースを控えているニューアルバム『TRIPLED』の新曲が披露されたことだろう。ロジャーが“五十肩が痛い”と叫ぶように歌う痛快なロックナンバー「フィフティーショルダー」や佐藤ヴォーカルのファンクチューン「Let's get FUNKY」、ツェッペリンばりのヘヴィでタイトな「地獄の極楽」…ROLLYは“こんな変な曲をやっているバンドは他にいない”と言っていたが、ここでまでロックで遊べるバンドは確かに他にいないと思うし、むしろ彼らは少年期に聴いた音楽の支配を心底満喫している。

撮影:Mao Yamamoto/取材:土内 昇


セットリスト

  1. 1. ロックンロール中学生
  2. 2. スーパーテクニシャン
  3. 3. 卍 Part2
  4. 4. サボテン
  5. 5. 奇妙な隣人
  6. 6. MANJIパワーMANJIドリンコ
  7. 7. 来るのでっす
  8. 8. Ironside(Quincy Jones カバー)
  9. 9. 恋の奇跡
  10. 10. 歯ぎしりが止まらない
  11. 11. 恋人はアンドロイド
  12. 12. フィフティーショルダー
  13. 13. Let's get FUNKY
  14. 14. 難聴
  15. 15. 地獄の極楽
  16. 16. I Love Me
  17. <ENCORE>
  18. 1.ハンティーフラッシャー
  19. 2. TRIPLED
The MANJI プロフィール

ザ・マンジ:すかんちのROLLY、マルコシアス・バンプの佐藤研二、X-RAY/RESISTANCEの高橋ロジャー和久というロック30年選手たちが集結し、熱きパッションを注ぎ込んだロックバンド。2008年に1stアルバム『卍』、翌09年には2ndアルバム『puzzle』を発表。そして、17年7月、“THE 卍”が心機一転バンド名を“The MANJI”と改め、メジャー初となる3枚目のアルバム『TRIPLED』をリリース。

OKMusic編集部

全ての音楽情報がここに、ファンから評論家まで、誰もが「アーティスト」、「音楽」がもつ可能性を最大限に発信できる音楽情報メディアです。

連載コラム

  • ランキングには出てこない、マジ聴き必至の5曲!
  • これだけはおさえたい邦楽名盤列伝!
  • これだけはおさえたい洋楽名盤列伝!
  • MUSIC SUPPORTERS
  • Key Person
  • Listener’s Voice 〜Power To The Music〜
  • Editor's Talk Session

ギャラリー

  • 〝美根〟 / 「映画の指輪のつくり方」
  • SUIREN / 『Sui彩の景色』
  • ももすももす / 『きゅうりか、猫か。』
  • Star T Rat RIKI / 「なんでもムキムキ化計画」
  • SUPER★DRAGON / 「Cooking★RAKU」
  • ゆいにしお / 「ゆいにしおのmid-20s的生活」