【ピロカルピン】『蜃気楼ワンマンツ
アー』2012年7月21日 at 赤坂BLITZ

撮影:伊藤さとみ/取材:石岡未央

 メジャーデビュー後、初のツアー最終日。ファンタジック、ノスタルジックといった表現がハマるイメージスタイルのバンドだが、それは決して曖昧なものではない。言葉では掴み切れない世界観を、骨格のしっかりしたリズム隊がアグレッシブなグルーブで支え、岡田慎二郎(Gu)のフレーズがニュアンスを語らい、ボーイソプラノの如く神秘性を秘めた松木智恵子(Vo&Gu)のヴォーカルが浮遊しながらも、しっかりと赤子の手を引くように誘い、実にバランス良くさまざまな幻世界を深く太く築いて、悠久を紡ぐ。“理想郷を喩えたものが、蜃気楼。辿り着いた場所やモノは、その時には姿を変えていて、また先を追っていく…” と松木がタイトルの意を語る。そして、このツアーで初披露した新曲「火の鳥」。不死鳥の如く、音楽界の波空を理想郷を目指していくということか…。心躍らせてくれた一夜に満足。
ピロカルピン プロフィール

ピロカルピン:2012年5月にアルバム『蜃気楼』でメジャーデビューを果たす。日常を浄化する美しく力強い言葉と、普遍的な曲の中にキラリと光る音の輝きが、リスナーの耳を捉えて放さない。昨年は渋谷CLUB QUATTRO、赤坂BLITZでのワンマンライヴを成功させ、今年も全国ツアーが決定している。 オフィシャルHP
Twitter
Facebook

OKMusic編集部

全ての音楽情報がここに、ファンから評論家まで、誰もが「アーティスト」、「音楽」がもつ可能性を最大限に発信できる音楽情報メディアです。

新着