【sleepy.ac】『sleepy.ac アコース
ティック・ワンマン・ツアー』2010年
6月23日 at 座・高円寺2

取材:高橋美穂

sleepy.abが、アコースティック形式の時に使っている名義、“sleepy.ac”として、初のワンマンツアーを敢行。しかも、会場はライヴハウスではなく、ちょっとユニークなところばかり。東京は座・高円寺という小劇場で行なわれた。高い天井と小さくまとまった椅子席、そして薄明かりが、独特の緊張感を醸し出す。まず山内憲介(Gu)が登場し、グラスハープを奏でていく。それから他のメンバーが登場し、1曲目の「メロディ」がスタート。どんな小さな音も耳がすくい取りそうな静寂を、繊細なアンサンブルが満たしていく。山内はグロッケンやマトリョミン(マトリョーシカのかたちをしたテルミン)、カリンバに山内がイカの絵を描いた“イカリンバ1号”(グッズでも売ったものの即完売し、予約受付となった人気商品)など、さまざまな楽器を使いこなし、目でも楽しませてくれる。以前メンバーは、あまりにも穏やかな空気が流れるので“寝てしまう人もいる”と苦笑いしていたが、実際は目も耳も離せなかった。中盤には谷山浩子の「まっくら森の歌」や、ピチカート・ファイヴの「メッセージ・ソング」のカバーも披露。さらに、シークレットゲストとして同郷の福原美穂が登場。福原美穂の“北海道にいた時から好きでした”という言葉から、彼女のアルバム『Music is My Life』に収録された共作曲「Apologies」を演奏。その後は新曲「夢織り唄」を挟んで、「メトロノーム」で幕を閉じた。アンコールに応えて再び登場すると、山内と成山 剛(Vo&Gu)の和やかなMCから「賛歌」へ。「ねむろ」ではイントロを間違った成山に、津波秀樹(Dr)から喝が飛ぶ場面も!! さらにダブルアンコールでは、再び福原美穂とともに「Apologies」を演奏し、贅沢な音楽会を華やかに締め括った。

セットリスト

  1. メロディ
  2. アクアリウム
  3. メロウ
  4. ドレミ
  5. パレット
  6. さかなになって
  7. まっくら森の歌
  8. メッセージ・ソング
  9. 君と背景
  10. メリーゴーランド
  11. Apologies
  12. 夢織り唄
  13. メトロノーム
  14. 賛歌
  15. ねむろ

OKMusic編集部

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