【『DRF5』】『DRF5』2010年2月14日
at 川崎CLUB CITTA’

取材:ジャガー

ガムシャラに突っ走った4日間。お笑い芸人、パフォーマンス集団、ミュージシャン…と、多方面から祭りを賑わすアーティストが一堂に会するロックフェスティバルが、今年はここ川崎CLUB CITTA’をジャックして開催された。
 吉野 功(Dr)がサポートして参加して間もない頃に出演、そして正式加入後こうやって同じ舞台に立てたことに感慨深いと語ったMASS OF THE FERMENTING DREGSを筆頭に最終日は幕を開けた。ロックを継承しながらも、既存の型にハマらない毛皮のマリーズが雄叫びをあげれば、アナログフィッシュは会場を巻き込んでの美しいハーモニーを響かせ、group_inouが1MC+1DJスタイルで生音勝負のバンドとは違った手法でフロアを熱く盛り上げた。ここまでのミュージシャン陣だけを見てもバラエティーに富んでいることが分かる。さらに、短時間ながらも濃密なステージで歓喜の声が鳴り止まなかったLOW IQ &THE BEAT BREAKER、ベストパフォーマンスが続いても必ず自分のフィールドへと引き込むbloodthirsty butchersと続き、その圧巻としか言いようがないステージの数々に惚れ惚れしていると、ライヴ三昧のおかげで観る度にスキルが磨かれているGO!GO!7188が登場。“このフェスの始まりはまず俺らのスケジュールを抑えること”と言い放った、ダイノジロックフェスには欠かすことのできない怒髪天による男気あふれるパフォーマンスは、このフェスの存在意義を象徴していると言えよう。また、思わずドキっとしてしまうぐらいにセクシーだったJackson vibeの、ファンクやロックといったさまざまなジャンルを見事に昇華して解き放つジャクソンサウンドにも快感を覚えた。
 そして、怒濤の4日間を締め括るのはもちろん主催者のダイノジ! 自慢のエアギターを披露する大地洋輔、絶妙な選曲で会場を踊り狂わす大谷ノブ彦。ふたりからは、ただただ好きな表現者と面白いことがしたい、ロックのカッコ良さを見せたいという思いが感じ取れた。この他、カジヒデキやSxOxU(GOING UNDER GROUD)が転換中にDJを務めていたりと見どころ満載で、ダイノジのひたむきな姿勢がこれだけの人間を動かし、熱くさせたのだとつくづく思う。精神論が全てなわけではないけれど、精神論でやってのけられることは多いはず。いつまでも芯を貫き、体当たりで挑んでいく、そんな最高に人間味あるフェスであり続けてほしい。

OKMusic編集部

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