【Goodbye holiday】『“君のポップ
コーン食べたいけぇ”ツアー』2014年
11月21日 at TSUTAYA O-WEST

取材:佐藤志保

 “WEST、手ぇ上げろー!”。はにかんだ笑顔を見せる児玉一真(Vo&Gu)の声に呼応して大きく手をあげる観客。口火を切ったのは8月にリリースされた3rdミニアルバムのタイトル曲「Flag」だ。オープニングに相応しいミディアムロックチューンを放つと、その勢いのままに「さらば」「ブリキ行進曲」とアップテンポに会場を温めていく。

 “今日でツアーも7カ所目。各地を回ってパワーアップした自分たちを観てほしい”と語った通り、この日のライヴには彼らの持つハピネスさだけに限らず、自分たちの音楽に対する確固たる自信のようなものが満ちあふれていた。また、応援してくれるファンたちへの想いも、演奏はもちろん、ライヴの途中で設けられた私物プレゼント大会などを通じて十二分に伝わったのではないだろうか。メンバーとファンとのコミュニケーションで、和やかな空気に包みこむ場面もあった。

 後半戦で届けられた、大切な人へ贈るバラード「蛍」では、客席が蛍の光のようなサイリウムで埋め尽されるというメンバーへのサプライズも。それに対するお返しと言わんばかりに、アンコールでは新曲「旅立ちの花」を披露。学生時代の恋を描いた甘酸っぱいナンバーに観客は手を振りながら聴き入っていた。そして、最後に演奏された彼らの代表曲「deco」では色とりどりのバルーンが客席に降り注ぎ、この日一番の歓声が沸き上がる。同曲ではお馴染みとなったコール&レスポンスも大盛り上がりを見せ、この日の夜も彼らは大輪の笑顔を咲かせてショーの幕を閉じた。

 Goodbye holidayのライヴには、言葉や体では表現できない楽しさがある。手を振り、高く声をあげるだけではない、じんわりとした多幸感。“僕らのライヴを糧にして、辛いことや苦しいことも乗り越えてほしい”…メンバー自らがそう語るように、きっとファンはこの夜のライヴを心の栄養剤として補給し、また次に彼らが笑顔を届けてくれる日を心待ちにしながら日々を生きていくのだろう。そういう筆者も会場を出た後、確かに届けられた元気と幸福感を胸にして、次の彼らのライヴを早くも楽しみにしていたことをここに記しておきたい。

セットリスト

  1. Flag
  2. さらば
  3. ブリキ行進曲
  4. 半透明
  5. 茶色いうさぎ
  6. スパイダー
  7. e.a.e
  8. 陽炎
  9. モノクロ
  10. ポップコーン
  11. ダウト
  12. 等価な世界
  13. 少年シンドローム
  14. <ENCORE>
  15. 旅立ちの花(新曲)
  16. deco
Goodbye holiday プロフィール

グッバイ・ホリデー:2008年に広島で結成されたポップでロックな4人組バンド。11年より東京に拠点を移し、新たに活動をスタート。児玉の持つ独特の視点で描かれた心揺さぶる歌詞と切なく艶やかな歌声、そしてキャッチーなメロディーが彼らの魅力だ。 Goodbye holiday オフィシャルHP
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OKMusic編集部

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