【UNCHAIN】
取材:宮本英夫
あの頃、夢見ていた気持ちを忘れないで
いよいよ、3ヶ月連続リリースのシングル第3弾がリリースされますが、ここまでの3枚を振り返ると?
アルバムも同時に作っていたので、今どの曲をやっているのか分からないぐらいスケジュールが詰まっていました(笑)。録音しながら他の曲の歌詞を書いたりとか大変だったんですけど、いいものができたと思います。
第3弾となる「Brighter Days」はどんな曲ですか?
一番最初に僕がデモ音源を作ったのが1stアルバム『rapture』のレコーディング中だったので、1年以上前にできた曲です。『rapture』に入れようかという話もあったんですけど、“もう少し温めておこう”ということになったんですね。その頃はまだ、日本語の歌詞をやるという話は全然なかったんです。でも、今回この曲を引っ張り出して、日本語の歌詞を付けてみると、めちゃくちゃ“化けたな”と思いました。
これまで3枚のシングルの中では一番速くて一番明るくて、キャッチーないい曲だと思います。
メロディーはすごくポップなんだけど、演奏は結構“やらかしてる”感じですよね(笑)。そのバランスはなかなか難しくて、やりすぎるとメロディーを殺しちゃうんですけど、この曲は理想に近いものができたと思います。
歌詞に込めた思いは?
“若い頃に夢見ていた気持ちを忘れないで”ということです。昔は夢を持っていた人がいっぱいいただろうし、普通にサラリーマンになったりしても、その時の気持ちはすごく輝いている。例え夢を諦めても、おじいちゃんになったとしても、その夢は輝いているんだよという気持ちで書きました。
“あの頃は良かった”ではなくて、“まだ夢はある”という前向きな姿勢を強く感じました。
“いつかはやってやるぞ”という気持ちは絶対に持っていて、実際やろうともしている。そういう感じです。
ここまで3曲の日本語詞の曲を聴かせてもらって思ったことがあるんです。英語風に響きを重視するより、意味をしっかり聴かせることに重きを置いているなと。
それは英語の歌詞を書いている時からそうだったんです。詞を書くのがうまい人は、韻を踏みながらも意味をきちんとまとめられると思うんですけど、僕にそこまでの技術はないので(笑)、どうしても意味を重視しますね。しかも、意味をしっかりと理解してもらいたいからこそ日本語にしたわけで、最初は恥ずかしかったですけど、それよりも“伝えたい”という気持ちが上回ったので。日本語で書くのはすごく難しくて、作るのは苦しいんですけど、面白みも感じましたし、実際に歌ってみると感情の入り方が違うんですね。そういう意味でも、日本語の可能性は強く感じています。
そして、この後にはいよいよアルバムのリリースが控えていますね。
シングル用に作った30曲ぐらいの中から、アルバムの曲を選んでいます。なので、メロディーがポップなものが多いし、全曲聴きやすいと思います。その上で、ポップなメロディーを本当にポップに表現した曲と、メロディーはポップだけどマニアックな音楽性を追求したものとがあって、UNCHAINの両極端な面が同居しているアルバムですね。それと、『Brighter Days』とアルバムを2枚買ってもらった人だけにもう1曲プレゼントする企画があるので、そちらもぜひ聴いてもらいたいです。
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