【メリー】
取材:土内 昇
2008年はいろいろ確認する年だった
昨年から変わりつつありましたが、今年はバンドが大きく変わったのでは?
ガラ
今年は春に『Many Merry Days #4』というツアーがあって、ファイナルの横濱文化体育館もあったから、いかにバンドを固めるか…自分たちで自分たちの殻が破れるのかって感じだったんで、わりと精神的なところからメンバー全員が変わろうとしていたんじゃないかと思いますね。
結生
『M.E.R.R.Y.』というアルバム以降のシングルというのは、意味のあるものを作ってきたつもりなので、シングルのリリースとともにメリーも変わっていったと思いますね。シングルを出したことで見えたものを見据えて次のシングルを作るっていう。だから、今年はメリーが向うべき方向に進むためのツールとしてシングルを出していたかな。
ガラ
それこそ“なんで俺は歌ってるんだろう?”とか“なんでこのメンバーでやってるんだろう?”ということも考えたりしてたんで、いろいろ確認する年だったかもしれないですね。
確かに、横濱文化体育館以降変わりましたよね。セットとか小物とかに頼るのではなく、バンド力だけでライヴをしている印象がありますよ。
結生
本質的な部分を見直したから、そうなったと思いますね。メリー5人で土台を作り直したというか。
ガラ
着飾ることも大切だと思うんですけど、カッコ良くしたいためにカッコ付けるのって無意味だと思うんですよね。この5人が集まって、自然にステージに立ってカッコいいって思われるのが、一番カッコいいことなんじゃないかなって。
カッコ付けることによって制限される部分もありますしね。
ガラ
そうなんですよ! だから、“カッコ付けることって、すごいちっぽけだな”って思うようになったんです。
2008年で印象的なものとなると、やはり15分を超えるシングル「激声」なのですが。
結生
「激声」は自分たちとファンに対してのものであって、それ以上のものは求めてなかったから、賛否両論あったんですけど、あれはメリーとしては出しておかなければいけなかった…普通にレールに乗っかってるメリーを少しでも崩したかったんです。だから、“俺たちはこうだ!”っていうメリーとしての意思表示ですね。
ガラ
あれが15分を超える曲じゃなかったら、“今度のメリーもまたこんな感じか”で終わって、賛否両論の否ってなかったと思うんですよ。世の中の物事は何でもそうなんですけど、新しいものって賛否両論の否から始まると思ってるので、そういう意味では二番煎じとかじゃなくて、一番最初にやれたっていうことがデカいですね。
そんな2008年の活動を集約するのが、現在レコーディング中のアルバムだと思うのですが、希望的観測も含めてどんな作品になりそうですか?
ガラ
今までで一番シンプルで激しくて、衝動的なアルバムになると思います。基本、僕らっていい曲を作って、ライヴで暴れたいだけなんで(笑)、そこをより明確にしたというか。だから、同期ものとかシンセは一切使ってなくて、“5人で何ができるか?”ってところから始まってるんですよ。
結生
シングル曲以外ですけど、今のご時世にクリックもなしです(笑)。結構、挑戦なんですけどね。
ガラ
それが良いか悪いかは出来上がった後に分かるんでしょうけど、今の僕らの衝動は型にハマらないんで。
アーティスト
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