取材:石田博嗣

大好きでも叶わない恋もある

詩音さんとはどんな曲をやろうと話し合ったのですか?

SHIN
恋愛をテーマにやろうと思いました。ただ、主幹となるメッセージはしっかり持とうと話しましたね。“大好きでも叶わない恋もある”っていうテーマの下、ひと言で言うと“素直になろうよ”というメッセージを自分の苦い思い出、実体験を基に描きました。素直になるって単純だけど一番難しいですよね。さらには、離れてみないと気付かなかったりするじゃないですか。今しか言えない言葉、今なら言える言葉、勇気を出して“想い”を“言葉”にしてみよう。ってメッセージソングになりました。

なぜ“大好きでも叶わない恋もある”をテーマに?

JUN
詩音ってやけに切なさを持っているな~って思ってて、そこを全面に押し出したかったからこそ、恋愛に於いて“大好きでも叶わない恋”というテーマで始まりました。要はテーマごと切なくしたんです。この曲は人を愛することの美しさ、悲しさを知る、必死で恋をしているみんなに贈る曲です。前回はCLIFF EDGEの真骨頂であるメッセージソングで、信念である“続けること”“諦めないこと”“信じること”を歌った曲だったのですが、今回はもう1本の柱である恋愛チューン。友人や仕事や家族…いろいろな人間対人間の関係図がある中で、恋愛って一番“すれ違い”が起こりやすいって思うので、世の中の全てのカップルへ、そして恋愛している人たちへ、この曲を通してポジティブな気持ちになってもらえればうれしいなって思います。

どんなふうに曲作りは行なわれたのですか?

SHIN
トラック制作は詩音の、あの何とも言えない声色、歌い方、雰囲気を最大限に生かそうと。それを詩音に聴かせたところ一発で気に入って…曲作りってアーティストによって多様で、今回はトラックを聴いた印象をお互い挙げてスタートしました。詩音は自分が歩いてきた恋愛観を等身大で描く。そこに男視点で俺らが描いていく。フィーチャリングでできる醍醐味ですね! 女子には“男もこんなふうに感じているんだよ”、男子には“女の気持ちはこんな想いなんだよ”って、お互い感じられるものがあると思います。あと、詩音は性格も素直で、曲作りに対しても素直で、サクサク上げてくるんですよ。そんな人柄がみんなの心を素直に掴む等身大の歌詞になっているんだなって改めて思いました。やっぱ同じ匂いがします。

“愛する事はさらけ出す事・気持ちを言葉にする事”というフレーズが響きました。

JUN
恋愛も夢も思い描いたように叶うとは限らない。叶うと信じ、もがくほど、傷付いたりする。でも、傷付いたり、悲しんだりすることを恐れないでほしいと思う。叶わない恋や夢に傷付き、心が折れそうな時、立ち止まって、この曲を聴いてほしい。そのひたむきさゆえに悲しみ、流した涙の美しさに気付いてほしい。その美しさに気付けば、明日は必ず来ると思う。そんな過去の自分のひたむきさ、流した涙を美しいと思える心があれば、また明日に向かって歩いて行けるのだから。辛いことや悲しいことがあった時、思い出してもらえればうれしいです。

詩音さんと一緒にやってみた感想は?

GEORGIA
俺たちももちろんそうなんですけど、音楽に対してすごく純粋に向き合ってるなって思いました。自分の感性で“これがいい”って言えるものが出せる魅力というか、自分が納得するまでやったものに、周りの人を引き込む良さがあるんですよね。音楽に救われてきたんだろうなーって感じさせられる場面も曲を作っている時や話している時、たくさんありました。
CLIFF EDGE プロフィール

クリフエッジ:“崖っぷち”の意味を持つJUN、SHIN、DJ GEORGIAからなるユニット。2008年のメジャーデビュー後、切ないメロディーとメッセージ性にあふれた心揺らす熱い言葉の数々が、多くのリスナーの感動を呼び、数々のヒット作を輩出! 特に11年4月リリースのコンセプトアルバムに収録された「Endless Tears feat. 中村舞子」はレコチョクRBTランキング19日連続1位を獲得し、40万DL超の大ヒットを記録した。CLIFF EDGEオフィシャルサイト
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OKMusic編集部

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