【AGGRESSIVE DOGS a.k.a UZI-ONEUZ
I-ONE(AGGRESSIVE DOGS)×大木伸夫(
ACIDMAN)】


取材:高橋美穂

全バンドに好きにやってって言った。俺
はまだ進化したいからねー

そもそも、おふたりの出会いは?

大木
某Dragon Ashのライヴに行って、その時にフューチャリングでUZIさんが出てて、その打ち上げに参加した時ですね。
UZI-ONE
そう。で、ドラゴンのメンバーとは別れた後に、二次会行こうぜって、一悟ちゃん(ACIDMAN/Dr)と行ったんだよね。
大木
で、俺はAGGRESSIVE DOGSもUZIさんも知ってたけど、最初、一悟は知らなかったんだよね。気付いたら一悟がUZIさんに酔った勢いで馴れ馴れしく喋ってるから、俺もまだUZIさんがどんな人か分かんなかったから、一悟に(小声で)“ちゃんと敬語使え!”って言って。でも、UZIさんはいい人だったっていう。

どんなどころで意気投合したのですか?

UZI-ONE
一悟ちゃんもだけど、素直だよね。で、バカできるところはバカできるっていう。俺らもそんな感じだから。また、話すとだいたい分かるから。この人は男気の強い人だな、とか。
大木
ありがとうございます。これ、書いておいてください(笑)。
UZI-ONE
トリビュートの録りが終わった時も、夜中にスタジオに呼び出されて。自分の魂を聴いてほしいと。参加してくれたバンドの中でそういうこと言ってきたの、ACIDMANだけだからね。

では、ACIDMANが「紫電一閃」を選んだ理由は?

大木
トリビュートの話が来た時に、俺らがやるなら絶対逆をやりたいと思ったんですよ。で、どれがいいかなって選んでた時に、リフのアレンジのしやすさと、後半にメロディーがくるっていう構成を聴いて、5分くらいでアイディアが出てきて。ゴリゴリのサウンドをやっても勝てるわけがないから。こっちはまだまだ若輩者だし。
UZI-ONE
いや、謙遜してるけど、“柔は剛を制す”っていう通りのサウンドだと思う。攻める勇気って男であれば誰でも持てると思うのね。でも、引く勇気も持てないと、ほんとの男じゃないと思う。
大木
そうですね。でも謙遜じゃなく、DOGSは音が良すぎる。新譜を聴いた時に、日本でどうやってるんだろうと思って。
UZI-ONE
結構、一般の人が分からないようなレンジの音だったりするんだよね。それを分かるのは、やり込んできてるからだと思う。俺もスタジオでACIDMANを聴いた時、音が良いと思ったね。

パッと見は異色の二組ですけど、すごく共鳴し合ってるのですね。

UZI-ONE
音楽っていろんなジャンルがあるけども、根本はドレミのドはドってことは共通してるじゃない。ってことは、魂のあるサウンドには魂があるわけじゃない。そういうのって、大木もそうだと思うけど、やり込んでる人たちは瞬間的に分かることだから。

トリビュートのメンツも魂で選んだ感じがあります?

UZI-ONE
あるね。25年間やってきたけど、10周年記念とか15周年記念とかやったことなかった。今やっと“やっていいのかな? やるべきだな”って初めて思ったんです。そこでお願いするには、自分がリスペクトできる相手じゃないと意味がないと。だから、全バンドに言ったのは“好きにやってください、原型がなくなってもいい”と。凄腕の人たちに自分の曲を預けると、どう返ってくるんだろうって思うから。それが、ぶっちゃけ勉強になるのよ。俺はまだ学びたいからね。ほんと、素晴らしいアルバムになったよね。自分たちの三部作の第二弾アルバムより、こればっか聴いてるもん(笑)。

大木さんから見て、DOGSの魅力ってどこですか?

大木
まず、歴史が長いところがリスペクトできるし、それでいて、新作が良くなってるんですよね。常に攻めてるし。あとは、言葉もすごく練られてるんですよ。プライベートでテキーラ飲んでうわーってやってたりするおっちゃんが、こんなこと書いてたんだ!?って(笑)。
UZI-ONE
ははははは! 今回、大木は歌詞の意味も訊いてきてくれたもんね。俺、それがうれしかったんだよね。
大木
歌詞に“明鏡止水”って言葉があったから、それもトリビュートのヒントになったんですよ。澄んだ水なんだけど、その裏にすっごい秘めてる、みたいな。だから、音もだけど、歌詞には久々にビビりましたね。だからこれを聴いた人には、オリジナルも聴いてほしい。
UZI-ONE
意味を分かってやるからあぁいう音にもなるわけで、そういうのってうれしいよね。お互い歌詞を書く人間同士が、そこで共鳴できるっていうのは。だって、めちゃめちゃ必死で書いてるもん。

では、ご自身の25th ANNIVERSARY PROJECTの第二弾アルバム『蒼き餓狼』についても語っていただけますか?

UZI-ONE
第一弾は、北九州市小倉から発進して、それから地方に行けるようになったストーリーで。だけど、そこから上がっていって殿様になるには、したいことだけをやれなくなるじゃない。そういう部分を感じ出して、俺は殿様じゃなくて剣士みたいになろうって考えになっていくストーリーなんだよ、第二弾は。それにはかなりハングリーな生き方をせないけん。だから、“蒼き餓狼”なの。“蒼き”ってのはミッドナイトの意味なんだけど、要は、何もかも捨てて、やりたい道を進むんだけど、食わないと死んでしまう。でも、みんなが出てる昼間には外に出れないから、夜中に狩りをするっていう意味。狼のようにね。それは俺たちみたいなジャンルは表に出る機会があまりない。だからそれをすごく表現したかった。弱い奴はすぐにクタバッテしまうジャンルなんだ。常にハングリーでタフに、そしてスキルがないと生き残っていけない。

なるほど。では最後に、お互いにメッセージを!

UZI-ONE
俺から言えるのは、ACIDMANはどんどん世界に出て、日本の音楽を伝えてほしい。俺は年齢もいってるから、世界を攻めるっていうよりは、そういうのをつなげる役割をしたいと思ってる。ACIDMANはそれができる日本の数少ないバンドのひとつだと思うね。
大木
ありがとうございます。DOGSが常に闘い続けてくれているお陰で、俺らも土が固まったところで勝負できるし、やり続けることのカッコ良さを感じるので、これからもよろしくお願いします!
UZI-ONE
いや、こちらこそ!
AGGRESSIVE DOGS a.k.a UZI-ONEUZI-ONE(AGGRESSIVE DOGS)×大木伸夫(ACIDMAN) プロフィール

アグレシッヴドッグス:1983年結成。地元北九州を中心にライヴ活動を行なう。97年自らのレーベル“STOMPIN GROUND”を設立。その後、音楽ジャンルを問わず、さまざまなアーティストと作品だけでなくライヴなど、音楽をともにする。UK寄りのハードコアを展開しながらもラップ調のヴォーカルも絡め、USニュースクール直系のストレートエッジなナンバーへも移行させる。08年、結成25年を迎え、そのアニバーサリープロダクツ第一弾として、アルバム『獅子の如く』をリリースした。アシッドマン:2002年、アルバム『創』でメジャーデビュー。“生命”をテーマに独特な歌詞の世界と、静と動を表現する幅広いサウンドや映像をバックに演奏するライヴは評価絶大。ワンマンライヴツアーでは07年5月に行なわれた日本武道館公演や、08年7月に行なわれた幕張メッセでの日本最大級の映像演出で多くのオーディエンスを魅了し、ライヴバンドとしての地位を確立する。AGGRESSIVE DOGSオフィシャルサイト
ACIDMANオフィシャルサイト

OKMusic編集部

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