L→R 真一ジェット(Key)、塩崎啓示(Ba)、松川ケイスケ(Vo)、堀内浩史(Gu)、重田雅俊(Dr)

L→R 真一ジェット(Key)、塩崎啓示(Ba)、松川ケイスケ(Vo)、堀内浩史(Gu)、重田雅俊(Dr)

【LACCO TOWER】後悔のない作品がよ
うやくできた

結成7年、この5 人で作り上げた音源がようやく完成。険しい道のりを乗り越え、今もなお突き進む彼らは強さを手にする!
取材:ジャガー

まずは、楽曲のタイトルを日本語ひとことで表すというこだわりについておうかがいしたいのですが。

松川
結成時から、絶対にそうしようと思っていたのではなく、“自分たちがどういう形か?”っていうのを模索していく中で、ある程度の像が固まっていった時に、LACCO TOWERのひとつのアイデンティティとして、“日本語でひと言”のタイトルを付けたいなと、何となく僕の中にあったんです。歌詞は僕が書いてるので、バンドの味になればいいかなっていうのと、個人的に小説が好きっていうのに影響されたところでもあります。

さまざまな捉え方のできる歌詞は、まさに小説のようでした。そして、今作ですが、作る前のコンセプトはあったのですか?

松川
ここ一年でメンバーが変わり、以前とは作曲者も変わったりしたんですね。そこで、コンセプトがあって作り出したというよりは、いろいろバンドが変化していく過程で、出来上がったものが結果として今作のコンセプトになったという感じです。
塩崎
自分たちの置かれた状況を「白」で歌ってるんですよ。
松川
“4つが3つに 3つが5つに”っていうのは、メンバーの数を表していて。

曲終わりのバンドサウンドからは期待や希望を感じられたのですが、“小説”を“傷説”にしたのも、バンドとして葛藤も多かったから?

松川
そうですね。オリジナルメンバーは僕と重田(Dr)と塩崎(Ba)の3人なんですけど、メンバーが抜けたり、今まで傷だらけでいろいろやってきて…それでもやってきた意味の傷だったり、昔から意識したわけではないのに悲しい曲が多くて、“傷”っていうのも、ひとつLACCO TOWERのテーマではあります。

現在のバンドの熱をすごく感じた「後夜」は激しいサウンドですが、楽器それぞれの音は美しく聴こえました。丁寧に曲を組み立てていますよね。

堀内
バンドの中でも結構新しめの曲で、ストレートですごいロック。個人的にも、レコーディング当日ギリギリまでフレーズを考えてたので、そう言ってもらえるとうれしいですね。
松川
オリジナルメンバーの3人が曲を持ってきて、全員でパッと合わせて詰めていくことが多いですね。楽器隊が一曲仕上げるのにかなり時間がかかるんですよ、骨組みもだし。
塩崎
コード展開に時間がかかってるかな? 何通りもある中でどれが一番曲に合うかってことを考えるんですよ。
重田
そこを仕切っているのが、鍵盤のもやしくん(真一ジェット)なんですけど(笑)。
真一
作ってくる曲がすごく聴きやすいので、容赦なく崩して、構築して、普通じゃなくしたい。

「鼓動」も最近作られた曲とのことで、サビでの広がりが心地良かったです。

重田
今作で唯一僕が作った…メロディーを持ってきただけなんですけど。部分的に、こういうことを言いたいって思いはあったのに、詩が書けなくて苦労しました。
真一
苦労で思い出したけど、いつもは考えて考えて曲を煮詰めるのに、「檸檬」はやりたいことそのまま何も考えずに形にしましたね、本能の赴くまま。
松川
楽曲やライヴでも、7年経ってようやく“俺等は何だ?”っていうのが見えてきたので、今がすごく楽しいですね。今までを否定するわけではなく、後悔のない作品がようやくできたって手応えがあります。
『短編傷説』
    • 『短編傷説』
    • EFLT-0002
    • 2009.07.22
    • 1680円
LACCO TOWER プロフィール

ラッコタワー:日本語の美しさを叙情的リリックで表現し、どこか懐かしく切なくさせるメロディー、またその世界とは裏腹な激情的ライヴパフォーマンスで、自ら“狂想演奏家”と名乗り活動。自身主催のロックフェス『I ROCKS』を2014年から開催している。復活したレーベル『TRIAD』と契約し、15年6月にアルバム『非幸福論』でメジャーデビューを果たし、20年に5周年を迎えた。LACCO TOWER オフィシャルHP

OKMusic編集部

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