2年振りのソロ名義での活動を開始した浅井健一が、「FRIENDLY」「Mad Surfer」と2ヶ月連続のシングルリリースで、新境地を提示。歌が光る会心作だ。
取材:今井智子
昨年はSHERBETSで精力的に活動されていましたが、この夏からはソロ名義にシフトですか?
なんか、そういうことです。先のことは分かりません。ただ前に向かって歩いてるってだけで。みんな、自分の人生がどうなるか分かってないでしょう?
それはそうですけど、SHERBETSはお休みということで。
6thアルバム『MIRACLE』が完成した時には、“SHERBETSがミラクルなんだ”とおっしゃってましたよね。
“次のことを考えている”ともおっしゃっていたのですが。
はい。
2009年に入り、「FRIENDLY」「Mad Surfer」とシングルを2カ月続けて発表されますが、これは曲がどんどんできているということで?
それもあるけど、盛り上げようと思って(笑)。続けて出したら盛り上がるかなと思ったんだけど。『FRIENDLY』は2年くらい前にできてた曲なんだ。
盛り上げようというわりに、しっとりと聴かせる曲ですね。
はい。どのようにこの曲はできたんですか?
タイトルから、友情を歌ったものかと。
うん…家で“自分は何をやってんだ?”って思ったりするじゃん。そんなこんなで、どんどん進んでいくのが人生で。
自問しながら?
私もしますね。
主題は愛ですか? それとも自分は何をやっているのかと?
浅井さんには珍しい歌詞ですね。
そんなことない、歌ってるよ(笑)。でも、面白い友達がいると、それが薄れるのよ(笑)
「Mad Surfer」も、気の置けない仲間とのサーフライフという感じで。
ライヴでも、今回のバンドはツインギターなので、ドライブが効いててカッコ良いですね。
カップリングの『SPRING SNOW』も大好きな曲だから、みんなに聴いてほしいなと思ってる。
今回のバンドはどうですか?
すごいことになると思うよ。深沼(元昭)くんは真面目だね。でも、面白い。中条(卓)くんのベースは最高。俺の分かんないリズムを持ってる。すげえと思う。椎野(恭一)さんのドラム、どこまでも声が出る。デカい人だな。(岡村)未央ちゃんもお茶目だし。みんな最高だよ。一生懸命やるから、見とって。
もちろんです。新しいバンドで新曲をやる気分は?
お客さんがうれしい顔してるから、それが全て。俺の歌が、どんだけのパワーがあるか分からんけど、聴いてほしい、真正面から。音でみんながつながればいい。
- Mad Surfer
- 通常盤
- BVCL 22
- 1020円
アサイケンイチ:1990年~2000年までの10年間にわたるBLANKEY JET CITYとしての活動後、自主レーベル“SEXY STONES RECORDS”を拠点にバンドSHERBETS、AJICO、JUDE、PONTIACSやソロ名義で活動。音楽だけでなく詩や絵画の才能も注目を浴びており、独特なセンスで描かれた作品集を発表し個展も行なう。現在は浅井健一& THE INTERCHANGE KILLSとして活動中。浅井健一 オフィシャルHP