【S.R.S】
取材:宮本英夫
爆発しそうなエネルギーを曲にしました
まずバンド結成のエピソードをおしえてください。
山口
高校1年生の時ですね。
畑中
入学式の次の日にクラスで自己紹介があって、僕が“バンドしたい人、声をかけてください”って言ったら、ギターの向尾が声をかけてくれて。
向尾
僕もバンドをしたくて、友達のお兄ちゃんにドラムセットを借りて僕の部屋にもう置いてあった(笑)。それから上松が入って、山口が入ったのが8月の中旬です。
それから2年後に『Hジェネ祭り'07』で優勝。すごいスピードですね。
山口
いい意味でも悪い意味でも自信だけはあったので。でも、早かったですね。
ところで、高校時代は図書館でCDを借りて聴きまくっていたという噂は本当ですか?
山口
本当です(笑)。近くにレンタルCDもないし、中学生の頃から図書館で手当たりしだいに借りまくっていて、タク(畑中)にも勧めて。
畑中
図書館は最高です!
山口
タダですから(笑)。しかもリクエストしたら入れてくれるし。もとからビートルズはすごい好きだったんですけど、そこから派生した音楽は全部図書館で学びました。
ちなみに人生で一番聴いたCDは?
向尾
オアシスの『モーニング・グローリー』かな。朝聴いて学校に行って、帰ってきてまた聴いてました。
畑中
ビートルズの『アビイ・ロード』。山口に“これが分からん奴はセンスがない”と言われて、悔しくていっぱい聴いた(笑)。だんだん良さが分かりました。
上松
僕もオアシス。『ヒーザン・ケミストリー』の「ストップ・クライング・ユア・ハート・アウト」と「リトル・バイ・リトル」を延々リピートで1日中聴いてました。
山口
ビートルズの「ドント・レット・ミー・ダウン」は最強に好きです。ほかにもツェッペリン、クラプトン、レッチリとか、好きなものは多いです。
そういうルーツは曲作りに反映される?
山口
はい。意識しなくても自分の音楽の核になっているので、自然に自分なりに消化していると思います。
2ndシングル「ワンダーソング」はどんなふうに作った曲ですか?
山口
好きな子と一緒にいたら、“何でこんなにエネルギーがあふれてくるんだろう?”と思うことがあって。“一緒にいたら空でも飛べるんじゃないか?”という爆発しそうなエネルギーを曲にしたいと思って、それがきっかけで書いた曲です。4つ打ちのドラムが心臓のドキドキ感をすごく表してるし、ギターのリフもカッコ良い。頭の中で鳴っている音をそのまま移し変えていったので、すごく気に入ってます。
上松
歌を邪魔するような派手なフレーズは最初から頭の中にないので。曲の流れに乗って動いてます。
ズバリ、S.R.Sらしさとは?
山口
僕がビートルズやクラプトンに憧れているということもあるんですけど、いつ聴いても“いいメロディーだな”と思えるものを作って、そこに自分の個性やバンドの色を乗せていくこと。デビューして、いい意味で欲が出て、“もっといい曲を”という思いがすごく強くなってますね。
アーティスト