【サカナクション 】『SAKANAQUARIU
M 2015-2016 “NF Records launch t
our”』2016年2月24日 at 東京国際フ
ォーラム ホールA

撮影:石阪大輔(Hatos)/取材:日本工学院専門学校コンサート・イベント科 制作コース 田中千暁

【STUDENT REPORT from 日本工学院専門学校コンサート・イベント科】

 全国25会場32公演、12万人を超える動員を予定する全国ツアー追加公演が東京国際フォーラム ホールAで開催された。この日のチケットはもちろんソールドアウト。

 オープニング、菱形にかたどられた幕が開くと、ステージ前面にメンバーが横一列にラップトップ前に並ぶ、お馴染みのクラブスタイルからスタート。序盤からその音に乗り、気持ち良さそうに身体を揺らすメンバーとオーディエンス。続く「アルクアラウンド」からバンドスタイルになると、会場の興奮と熱量は一気に増していく。岡崎英美(Key)と草刈愛美(Ba)のファルセットが美しい「表参道26時」、岩寺基晴のエッジの効いたギターが印象的な「スローモーション」と続き、ステージが暗転し、会場全体が暗闇に包まれる中で「壁」が披露される。視覚からの情報がなくなった状態で聴く、山口一郎(Vo&Gu)の歌声は息遣いや声色までもが研ぎ澄まされ、身体に染み込んでいくような感覚に陥る。その後もオイルアートを使ったり、レーザー構成を巧みに用いるなど、バンドのサウンドと見事に融合した演出は、現在のチームサカナクションだからこそ創造できる世界となっていた。ライヴ中に何度も“踊ろうよ! 踊らないともったいないよ”とオーディエンスを煽っていたが、山口曰く、ダンスにも地域性があり、東京人の踊りは“良い意味でスレている”とのこと。そして、本編ラストは「新宝島」。進化して帰ってきたサカナクションを象徴するこの曲で、会場に高らかなシンガロングを呼び起こさせた。

 アンコールでは、トラブルで本編中に使用できなかったグラフィックポイを再トライ。山口が夜の公園で練習したというその技を披露すると、会場からは歓声とともに温かい笑いに包まれた。アンコールラストはバンド初期に制作された「白波トップウォーター」。切なく染み入るサウンドと演出で全てのプログラムが終了すると、音と光の総合芸術を魅せたメンバーとチームサカナクションに観客から惜しみない拍手が送られた。

 東京公演は全箇所ソールドアウトにつき、4月9日と10日に幕張メッセ国際展示場ホール9-11で追加公演が予定されている。全国ツアーを飾る2デイズに期待せずにはいられない。

セットリスト

  1. N.F.I.G REMIX
  2. アルクアラウンド
  3. セントレイ
  4. 表参道26時
  5. Aoi
  6. スローモーション
  7. years
  8. ネプトゥーヌス
  9. さよならはエモーション
  10. ネイティブダンサー
  11. ホーリーダンス
  12. 夜の踊り子
  13. SAKANATRIBE TRANCE MIX
  14. アイデンティティ
  15. ルーキー
  16. 新宝島
  17. <ENCORE>
  18. グッドバイ(NEXT WORLD REMIX)
  19. ミュージック
  20. モノクロトウキョー
  21. 白波トップウォーター
サカナクション プロフィール

北海道は札幌より登場の5人組ロック・バンド。バンド・サウンドとテクノ/エレクトロニカ的要素が高次元で融合した、00年代的新鮮さを携えたグループである。因みに、sakana+action=ミュージック・シーンの変化を恐れず魚の動きのように軽快に素早くアクションしていく=sakanactionというのがバンド名の由来だ。
05年、山口一郎(vo&g)と岩寺基晴(g)の2人により、札幌にてバンド結成。06年には草刈愛美(b)、岡崎英美(key)、江島啓一(dr)が加わり現在の編成となる。同年夏に行われた『RISING SUN ROCK FESTIVAL 2006 in EZO』への出演をきっかけとして多くの音楽ファンの注目を集める。

自主録音の「三日月サンセット」「白波トップウォーター」といった楽曲の評判が口コミで広がり、07年5月に、<ビクターエンタテインメント>より1stアルバム『GO TO THE FUTURE』でメジャー・デビュー。本作には先述の2曲も収録され、ロック・リスナーもクラブ・ラヴァーズも等しく魅了する、最終的には“ポップ”としか言いようのない豊かなサウンドが実現している。08年1月にリリースした2ndアルバム『NIGHT FISHING』では、その先進性が評判になり、同年夏には新人最多となる8本もの野外大型フェスに出演、急激に注目度を増幅させる。

翌年1月には3rdアルバム『シンシロ』をリリース。ロック・リスナーはもちろん、J-POPユーザーにも彼らの楽曲が突き刺さり、各メディアでも絶賛されチャート上位に登場。また、全公演のチケットがソールド・アウトした全国ツアー『SAKANAQUARIUM 2009“シンシロ”』では、ステージングはもとより演奏楽曲をライヴ用にリアレンジしてパフォーマンスに臨む姿勢が高く評価された。

また、制作物のグラフィックやツアー・グッズのデザインなど、楽曲以外のクリエイティビティーも話題に上り、「ネイティブダンサー」のPVを<YouTube>で公開するやいなや、20万を超える再生回数をカウントすることに。PVとしては異例ともいえるこの再生回数は、インタラクティヴ・プロモーションに敏感なユーザーの支持にも繋がった。10年1月、『kissmark』CMソングに抜擢されたシングル「アルクアラウンド」をリリース。本作がロング・セールスを記録する中、3月には海水と淡水が交わる水域“汽水域”から創られた造語が付けられた4thアルバム『kikUUiki』(汽空域)を発表。サカナクション オフィシャルサイト
公式サイト(アーティスト)
公式サイト(レーベル)

OKMusic編集部

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