L→R 杉本雄治(Piano&Vo)、河邊 徹(Dr&Cho)、奥野翔太(Ba&Cho)

L→R 杉本雄治(Piano&Vo)、河邊 徹(Dr&Cho)、奥野翔太(Ba&Cho)

【WEAVER】今までWEAVERを知らなかっ
た人に聴いてほしい

いきなり話題沸騰中! ピアノと歌の3ピースで、さまざまなジャンルの音楽を取り込みながら前進する若き逸材、それがWEAVERだ。より緻密なアレンジのロックサウンドに挑戦した2ndダウンロードシングル「レイス」で、その世界はさらに広がりを見せている。
取材:宮本英夫

デビュー直前から、雑誌やメディアに大きく取り上げられていて、すごいことになってますね。

河邊
“見たよ~”とか、友達に言われます。
奥野
今までメールしてこなかったのに(笑)。
杉本
親が一番はしゃいでるんですよ。
奥野
雑誌の発売日を調べて、予約してますからね(笑)。

この雑誌はフリーペーパーなので、予約はできませんって伝えておいてください(笑)。そんなデビューダウンロードシングル「白朝夢」から1カ月、早くも2ndダウンロードシングル「レイス」が出ますが、これは初めから2番目に出そうと思っていたのですか?

杉本
候補が何曲かあって、その中から“どれにしよう?”という感じでしたね。

「白朝夢」とは違う、もっとピアノロックなムードの曲ですけど、どんなふうに作っていきました?

杉本
「白朝夢」を作って、ピアノバンドとしての曲の作り方を掴んで、自信も付いた頃で、その3~4カ月後にできた曲なんですよ。ちょうど今から1年ぐらい前ですね。もっと音楽的なことも考えながら作りたいなと思っていた時期なので、ビート感とかいろんな工夫をしてできた曲ですね。

原型と完成型とでは、そんなに変わってないのですか?

奥野
細かいアレンジは変わりましたけど、大きく変わってはいないです。
杉本
“メロディーを大事に”というのは変わらないんですけど、音楽としてもっと専門的に…というと変ですけど、音を細かく聴く人にも“こういうふうに作ってるんだ”と思ってもらえるような、そういう曲にしたくて。メロディーは綺麗で滑らかなんですけど、その後ろでしっかりとビート感を出して、横揺れ感のあるリズムを作って。ちょっと洋楽チックなアレンジというか。

それは感じました。サビのメロディーと、バックのピアノとの絡み合いなどすごく洗練されたセンスがあります。

杉本
こういう曲ってメロディーが綺麗だから、普通に作ったら簡単にもできると思うんですよ。でも、あえてそういうふうに作ったので、そこが伝わっていればうれしいです。

プレイヤーとしてはどんな曲ですか?

奥野
楽しいですね。歌詞はそんなにハッピーな内容ではないですけど、曲は明るいし、ビート感が演奏していて気持ちいい。

始めのベースとドラムだけで聴かせるところとか、すごくカッコ良いです。

杉本
あんまり縦ノリな感じのバンドではないんですよ。でも、やっぱりライヴ中にお客さんがノッてくれたらすごくうれしいから、“そういうふうになったらいいな”と思って作った曲で。最初は自分たちの技量的な面でノッてもらえなかったりもあったんですけど、今はもうちゃんと表現できてると思います。この曲はライヴでぜひ聴いてほしいですね。

歌詞はいつものように河邊くんが書いてますが、すごく映像的というかシネマチックな歌詞ですね。

河邊
映画っぽいですね。
杉本
訳しただけ(笑)。

どういうところからアイディアは浮かんだのですか?

河邊
“レイス”には“幽霊”という意味があって。この曲の主人公は死んでしまって、この世にいれなくなった時に、いなくなるまでの時間に、恋人や大切な人に対してどんなことを思うだろう?ということを考えながら書きました。本当にそういうことになったら、“離れたくない”という気持ちでいっぱいになると思ったんですけど…そうではなく、もっと詩的な表現にしました。幽霊がモチーフになった小説や映画、あと自分の経験とかもあって、メロディーをもらった時に“この曲には詩的な表現が似合うな”と思ったので。

メロディーから詩を感じたと?

河邊
はい。主人公の気持ちは、最後の“君は綺麗だ とても美しいな”というところぐらいしか出てこないんですけど、そこも“離れたくない!”とかじゃなくて、綺麗な表現がいいなと。恋人と自分との距離も考えて、1番のサビでは“君に会いに行こう”で、2番では“頬にキスをするよ”って距離が近づいて、最後に“それじゃね僕は行くよ”と離れていく。それが映像で見えるような感じにしたかったんです。

最近のJ-POPにはこういう物語的な歌詞を書ける人は少ないので、いろいろ想像できて新鮮でした。

河邊
この歌詞を読んだ人が、絶対にこうとしか思えないとか、そういうのではなく、隙間を作ることが大事だと僕は思っていて。例えば、“僕じゃなくたっていいのに 僕だった”という節は、いろんな人がいろんなことを思ってくれるような言葉だと思うんですよ。そういうのって大事かなと思っているので。

まだダウンロードシングル2曲ですけど、だんだんとWEAVERの世界が見えてきました。

杉本
僕たちは音楽的なジャンルにはこだわらず、いろんなものを吸収して、それをWEAVERとして解釈して、上手いこと出せたらいいなと思っています。この「レイス」は前作「白朝夢」とは全然違うイメージなので、前の曲を知っている人だったら“こういう一面もあるんだ”と感じてもらいたいし、これを最初に聴く人にも“これがWEAVERです”と自信を持って聴かせられる曲です。とにかく、今までWEAVERのことを知らなかった人に聴いてもらいたいという気持ちが強いので、聴いてもらって、何かを感じてもらえたらうれしいですね。
「レイス」
    • 「レイス」
    • 2009.11.18
WEAVER プロフィール

ウィーバー:兵庫県出身の3ピースピアノロックバンド。2004年に高校の同級生で結成。09年10月に配信限定シングル「白朝夢」でメジャーデビュー。国内外での活動が活発になる中、14年1月末からロンドンへ留学することを発表し、彼らがリスペクトする音楽の刺激を受けながら、半年間語学の勉学に励み7月に帰国。その間にも6月には初となるベストアルバム『ID』をリリース。17年5月にファッションなどでシーズンアイテムを表す言葉に着目したEP『S/S』、続いて9月にEP『A/W』をリリース。2作のアートワークではファッション誌『NYLON JAPAN』とタッグを組むなど、音楽に止まらない新たな表現にも取り組んでいる。WEAVER オフィシャルHP
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