取材:石田博嗣

対バン形式とワンマン形式の2本のツアーを経て発表される今回のシングルですが、やはり次のステップを意識したものになるのですか?

ツアー中にみんなと話している時に、“こういう曲が足りないよね”ってことになってできた曲ですね。だから、今の俺らがライヴをやる上で欲しかった曲です。3曲目の『The Swim』はツアーでやってたんですよ。ワンマンするには曲が足りないと思って、ツアー中にスタジオに入って作った曲だったから、それは入れようってことで。あとの2曲はツアー後に作りました。

では、リード曲の「Around The Clock」はどんな曲を作ろうと? 疾走感があって痛快で、メロディーも立ってて、ポップな曲ですね。

ライヴをやってて思ったのが、マイナーな曲が多いってことだったんですね。アルバムを聴いてくれている人は曲が分かってるからいいけど、フェスとかで何も知らない人にマイナーで変拍子の曲なんかをいきなり聴かせるのは難しい…みんな棒立ちになってる時があったんで、もうちょっとストレートな曲があったほうがいいかなって。『Around The Clock』って分かりやすい曲だと思うんですけど、俺らにしたらすごく冒険なんですよ。何も考えずに曲を作るといろいろやっちゃって複雑になっちゃうので、“ストレートなものを作ってみようか”って感じで作りましたね。

アレンジも勢いを重視してか、シンプルですよね。

でも、この3曲の中で一番時間がかかってるんですよ。真ん中にちょっと複雑な間奏を入れてみたりしたんだけど、結局“何もやらないのが一番いいんじゃないか”ってことになって、ここまでシンプルになったって感じですね。ほんと、“一番勢いが出るのは、どんなアレンジだろう?”って悩んで、こうなったっていうか。

でも、個々のフレーズには存在感があるという。

そうですね(笑)。そこはこだわったところです。曲の構成がシンプルな分、密度は濃いものにしたいなっていうのはありました。そこが俺らの特徴かなと思っているので。

2曲目「Bone Age」は混とんとした曲ですね。

1曲目と3曲目がわりとシンプルだから…最後にアレンジをしたんで、この曲では今までのウチららしさを少し入れようと思って作りました。だから、間奏とかも長めだし、セッション風な展開があったりするんですよ。

この曲もメロディーが強く感じましたよ。

それはうれしいですね。『Around The Clock』はAメロとBメロとサビ、あとCメロという4つのメロディーで成り立っているんですけど、この曲はふたつしかないんですよ。GRREN DAYなんてほとんどの曲がふたつのメロディーなのに、“なんで、あんなにメロディーが印象に残るんだろう?”って思ってて。AメロBメロがあって、サビがあるっていう、そういう縛りにとらわれないように作ったんです。それは、この曲だけじゃないんですけどね。何も考えずにやったら、『Around The Clock』はAメロ、Bメロ、サビというかたちのメロディーになって、『Bone Age』はふたつのメロディーになっただけなんで、それで“メロディーが印象に残る”って言ってもらえるとすごくうれしいです。

3曲目「The Swim」はワンマンツアーでプレイされていたということは、まずこういう曲が足りないと感じたわけですか?

足りないと思ったのは、勢いがあるメジャーコードの曲だったんで、まさにそういう曲を作ったって感じですね。ギターのリフで引っ張る曲なんですけど、いつか使いたいと思ってたリフをリハーサルで弾いてたら、ひなっち(日向秀和)がベースを合わせてきて、オニィ(大喜多 崇規)がドラムを叩いてきたんで、その場でPAの人に音を録ってもらって、それを楽屋で聴いてアレンジして…新潟でライヴだったんで、新潟のスタジオに入ってバッと作りました。俺、レッド・ツェッペリンがすごく好きなんですけど、ツェッペリンって曲をリフで引っ張ったり、ドラムで引っ張ったりしているじゃないですか。そういうリフものの曲もやってみたいと思ってたんで、それでできたっていうのもありますね。

そんな新曲3曲に加えて、ライヴバージョンが2曲収録されてますが、なぜライブのテイクを入れようと?

3曲だけだとつまんないっていうか、もっと入れたいと思って…調べてみたら、シングルでもボーナストラックっていう扱いにすればいっぱい入れられるみたいなんで。俺、学生の頃とかお金がないからアルバムじゃなくて、洋盤のシングルをよく買ってたんですよ。そしたら、たいていライヴバージョンが入ってて、それがうれしかった覚えがあるんですね。そういう人がきっといるだろうなって思って。『Isolation』ってPVも作ったし、アルバムの1曲目でもあるし、みんなが一番聴いている曲だろうから、この曲のライヴバージョンが入っているとうれしい人がいるんじゃないかなって。『Tribal Session~End』はライヴでは完全にフリーでやってるので、楽器をやってる子とかが聴いてもすごく面白いんじゃないかなと思って入れました。

今作を引っ提げたワンマンツアーも発表されましたね。

俺、いろんな土地に行きたいと思ってるんですよ。それは昔から思ってて…ちゃんとライヴを観てもらいたいんです。だから、どんな小さなライヴハウスにも行きたいんですね。とりあえず今回はシングルだし、期間も短いんで、大都市以外は前回行けなかった場所を中心に組んだんですよ。今回はシングルだから本数は少ないけど、アルバムを出した時にはさらに行ってないところに行きたいですね。もう新曲を作ったりもしているから、1曲ぐらいはやりたいと思ってます。
Nothing's Carved In Stone プロフィール

ナッシングス カーブド イン ストーン:2008年9月に活動を休止したELLEGARDENのギタリスト生形真一が声をかけ日向秀和(ストレイテナー)、村松 拓(ABSTRACT MASH)、大喜多崇規(FULLARMOR)の4人が集まり結成。痛快で繊細、ソリッドでポップ、難解でフックがある…というさまざまな要素を秘めた、自由度の高いギターロックを聴かせる。Nothing's Carved In Stoneオフィシャルサイト
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OKMusic編集部

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