【SAY】
取材:土屋恵介
日本のウェッサイシーンで活躍してきたSAYさんですが、これまでの活動内容を教えてください。
個人としての活動以外にも、DS455のDJ PMXさんのトラックに呼んでいただくことが多かったですね。他にもOZROSAURUSさん、BIG RONさんなどの作品にフィーチャリングで参加させてもらったり。ルーツとしてはブラックミュージックを中心に聴いてきたんですけど、そういう出会いもあってウェッサイシーンにのめり込んでいきました。
作詞作曲も手がけていますが、歌詞で心掛けてる点は?
私は実体験しか歌詞が書けないので、その時の自分にさかのぼったりして書きますね。常に歌詞の主人公が自分なので、人に伝わるように言葉の綴りとかを考えます。
その言葉が鮮明に伝わるきれいな歌声ですが、歌に対してはどういう姿勢で向き合っているのですか?
歌に対しては、何よりも誠実に向き合っています。音楽という大きなものに対して、自分がブレると絶対納得いくものが作れないので、バカ正直に(笑)。あと、気持ちも、フィジカルも、気張らずにいくといい歌が歌えると信じてますね。やっぱり練習で無理なものは、本番でもできないですから。それで過去何度もコケてきたので…日々の積み重ねが大事ですよ(笑)
もっと早くにデビューしても良かったのでは?
“音楽で生活したい”って、上京してからちょうど10年。これまで現場で他のアーティストさんやお客さんの反応から教えられたことがたくさんありました。それが今の私の土台となり、アーティストとしての基盤を固めていた時期だったので、今のタイミングでデビューできて良かったと思います。
では、「Let's get a party」について。DS455のKayzabroさんをフィーチャーした、週末のクラブがテーマのファンキーでメロウなナンバーですね。
トラックメイカーのicedownさんからトラックをいただいた時に、みんなで踊りたくなる曲に仕上げたくて。リリックは、ちょっとだけ大人なラグジュアリーなパーティチューンをコンセプトに書きました。あと、私の中のウェッサイサウンドってメロウでパーティなイメージがあったので、どストライクなこの曲をデビュー曲にしたかったんです。
いつも以上にレコーディングは気合いも入ったのでは?
と思うじゃないですか(笑)。カップリングの『Can't Stay Away From You』は、バラードなのでひと言ひと言を大事に録っていったけど、この曲はノリ一発の方が良いものが録れると感じていたので、ブースの中でひとりパーティ状態で、普段のまんまな感じで歌いました(笑)
あと、本作を聴いて、自分の音楽はもちろん、ウェッサイをもっと広い層に聴いてほしいって想いがあるのかなと。
今までサポートしてくれたウェッサイのシーンに、今度は自分が何か返したいっていうのも強いですね。クラブが怖いってイメージの人もいるかもしれないけど、ハッピーな人たちの集まりだし、逆に現場じゃないと届けることのできない想いも詰まっている空間なので、クラブやライヴに足を運んでもらえるように貢献していきたいです。ライヴに強いアーティストになりたいというのは、歌を始めた時からあったんですけど…特にヒップホップやウェッサイってライヴで魅せられなきゃダメな世界ということもあって、さんざん叩き込まれてきた人間なので、そこは自信を持って頑張っていきたいです。
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