【NUBO】5人だけじゃ作れないような
時間や物を見たい
2009年、129本に及ぶライヴを行なったNUBOが1stアルバムを完成させた。自分たちの存在、ファンの存在、ライヴで感じたことの全てがこのアルバムに込められている。
取材:高木智史
まず、“HANDMADE PLAYGROUND”というタイトルが良いですよね。バンドのスタンスがそのまま表れていて。
tommy
特にコンセプトがあって作ったアルバムじゃないから、自分たちの在り方だったり、理想を示す言葉がいいなって思って…辞書を調べました(笑)。あと、“HANDMADE”の“HAND”にはすごく気持ちがこもってて。それは僕たち5人の手だけじゃなくて、ライヴで一緒に遊んでくれる人とか、聴いてくれる人、そんな人たちもみんなでPLAYGROUNDを作ってほしいなっていう意味を込めて付けた言葉なんです。去年たくさんライヴをやらせてもらったんですけど、やっぱりどれだけ強がっても自分たちだけじゃそんなに楽しめなかったと思うんですよね。ツアーのモチベーションを保つのもそうだし、俺たちの音楽は自己完結だけで終われる音楽じゃないから、昔よりそこはすごく意識しましたね。
楽曲について「Twenty seven」は27歳の今しか書けない歌詞で、僕も同じ歳なのですごくグッときました。
tommy
今回の中で個人的にもかなり好きな曲ですね。歌詞はすごく悩みました。歌詞の語尾を結構直したりして。
Wakai
唯一この曲だけは歌詞に関してtommyだけじゃなく、俺らも意見をしたんです。他のメンバーもみんなタメだし、自分なりの思うところがそれぞれあったんですよね。
tommy
そうしたことで、すごく間口が広がった曲になったかなと思いますね。結果、みんながいろいろ言ってくれたことですごく良かったなと思うし。いい歌詞だと思います。3回のサビで“昔”“今”“これから”っていう感じで言葉を変えてるんです。もちろん、今だから書けた歌詞ではあるんですけど、こっから先もずっと大事にできる曲ですね。
そんなリアルな心境を綴った曲があるかと思えば、曲はめっちゃ渋いのに、書いている歌詞はカレーっていう曲もあったり。
tommy
ここから本題ですね(笑)。みんなカレー好きでしょ。そんな大好きなカレーのことを曲にしないのはもったいないなって。
Wakai
でもギャップっていうか、この渋い曲調でカレーっていいなって思う。最初はびっくりしましたけどね。“カレーって、あのカレーだよね。どういうこと?”って(笑)。でも、それってすごく楽しみでもあるんです。曲は俺が作るけど、どんな歌詞がくるかなっていう。その極端なパターンですね。意表を突かれた。けど、ワンテンポ遅れて“いいじゃん”って。
tommy
サビのメロディーは前からあって、ずっとそこにカレーっていう響きが合うなって思ってたんですよ。友達のバンドが先にラーメンの歌を作って、なんか悔しかったのもあって、もうカレーでいくしかないって(笑)。でも、一応自分なりに他の意味も込めてます。
リリース後はツアーが控えていますが、このアルバムはNUBOさんにとってどんなものになりましたか?
tommy
自分たち5人だけじゃ作れないような時間や物を見たいから、またツアーに出ます。それから大好きなライヴを最高のものとして、守っていくのも、作るのも、バンドだけじゃできないから、楽しい時間をみんなで作りたいですね。そのためにアルバムも作ったし、一緒に遊べることを楽しみにしてます。
Wakai
「Poor striker」の男どもが叫んでるところなんですけど、これも汗臭い男臭満点になってるんで、このアルバムの人臭さ、汗臭さを象徴している曲かなって思うんです。その汗を浴びにライヴに来てくれたらいいなって思います。
アーティスト