【T-Pistonz+KMC】訊かれると困るぐ
らいにタイトルも中身もストレート
“くよくよするなら前に進め!”と、背中を押してくれるニューアイテムをトン・ニーノ(Lead Vo)とKMC(Rapper)が語り尽くす!
取材:ジャガー
底抜けに明るいサウンドに、大人が聴いてもグッとくる歌詞が印象的でした。
トン・ニーノ
自分自身、昨年まではいろんな壁にぶつかって悲しくて泣いたり、悔しくて泣いたりすることが多かったんですよ。だから、どうせ涙を流すなら今年は協力してくれている人たちと一丸となって、勝って泣きたかったんです。ちょうど昨年末に作っていたこともあって、2009年を振り返ったら…自分の中の弱い自分が本当悔しくて。そのおかげでできた曲ではあるんですけど(笑)。あと、イメージとしてあったのはサッカーのフィールド。フィールドを人生と見立てて、そこに立つ選手を聴き手とした時に、スタジアムで応援しているサポーターが僕たちみたいな。とにかくへこたれてるなら立ち直らせて、調子がいいならもっと乗せられるように必死で応援する感じですね。
曲への思いが強い分、ご自身への戒めになるのでは?
KMC
僕は根がネガティブなんですけど、こういうポジティブな曲を歌っていると、やっぱり元気になりますよね。特にトン・ニーノの声は元気をくれるというか、不思議な力がある。
トン・ニーノ
凹んでる時に歌詞はできるので、作ることで自分を救ってるような気がしますね。それを他の人に聴いてもらっても支えになるんじゃないかとは思います。
曲をもらった時には、どういうラップを乗せようと?
KMC
“どういう歌ですか?”って訊かれると困るぐらいにタイトルも中身もストレートなので、僕の役目としては足りない部分をどう補うかってことで(笑)。変に言葉遊びはしませんでした。ソロ活動時とは別のアプローチで新鮮ですね。日常会話のようなリリックを乗せるようにしています。
普段ラップに馴染みがない人にも取っ付きやすさはありますね。2曲目の「友達でいようなっ」もド直球な歌詞ですが、こちらもトン・ニーノさんの心境を歌われたものですか?
トン・ニーノ
そうですね。“音楽の世界で一番になってくれよな”ってことを言ってくれた仲間がいるんですけど、同級生の結婚式で十何年振りに再会したんですよ。その言葉をくれた当時は就職して間もない頃だったし、会社の下っ端だったヤツが今では常務になってて。でも、向こうもちゃんと言ったことを覚えてくれてたんですよね。今の自分がこうやって頑張れているのも仲間のおかげだし、そのまんまリアルなことを歌いました。音楽でひと旗揚げようと上京してきた時のことも思い出しつつ、空を見上げたら距離的には離れてしまった友達も同じ空を見上げて頑張ってる…改めて曲の説明をすると、ミディアムバラードで「勝って泣こうゼッ!」と全然雰囲気は違うんだけど、根本的な部分は一緒ですね。
トン・ニーノさんの思い出が、聴いた時の人それぞれの思い出とリンクするように思います。
KMC
トン・ニーノの歌詞は言いたいことがそのまま文章になってるんですよ。普通はもっと音に合わせて言葉を変えたり、削ったりするものなんだけど、作文として成り立っちゃう歌詞なんですよね。今回で言うと2番目の歌詞が特にそうで。いい意味で引っかかるよね。
その引っかかりはパフォーマンスにも発揮されそうですが。
トン・ニーノ
最高の振り付け師、イン・チキータもいるので!
KMC
そのうち寸劇でも始まるんじゃない?(笑)
トン・ニーノ
何が起きてもおかしくないぐらいに、いろいろと可能性に満ちたグループだと思いますよ。