【INFINITY 16 welcomez 若旦那】愛
に対して思う、今の気持ちを素直に書
いた

若旦那(from 湘南乃風)とJAY'EDを“welcomez”した「伝えたい事がこんなにあるのに」がスマッシュヒットしたINFINITY 16 が、再び若旦那を迎えて、愛をテーマにストレートな思いを綴った「愛してる」をドロップ!
取材:土屋恵介

新曲「愛してる」は若旦那さんを“welcomez”した、メロディアスでビートの効いたラブソング ですね。

前回の『伝えたい事がこんなにあるのに』は恋愛100パーセントの切ない男女の歌だったけど、今回は1番バースは両親のことや友人の大切さ、2番バースは彼女や女の人、3番バースは全部をひっくるめた愛を歌ってるんです。『伝えたい事がこんなにあるのに』は起承転結のストーリーだったけど、今回は1バースごとにがらりと景色が変わる面白さがあります。

広い意味での大きな愛を歌ってますね。それに、バック・イン・ザ・デイズっぽさもあるし。

そうですね。僕も2月に子供が生まれてオヤジになって、そこで感じるものが多かったんです。やっぱり人生の大きな出来事だし、これまでを振り返りましたね。親が生んでくれて、友だちができて、彼女と出会って、今度は子供ができた。そういうところから、大きな愛をテーマに作ってみようと。それに、若旦那は中学からの同級生なんです。ずっと一緒にやってきた若旦那だから、ここまでさらけ出せましたね。

若旦那さんとやることにすごく意味があったのですね。歌詞で特にこだわって書いたフレーズは?

やっぱり、“愛してる”ですね。今までのラブソングもいろいろかたちを変えて“愛してる”を表現してきたけど、ここまで直球なのは初めて。“愛してる”って簡単なようだけど、使いかたを間違えると薄っぺらく聴こえるし。だから、すごく慎重になりました。

シンプルで強い言葉だからこそ、本気でぶつからないと負けてしまう。

本当そうです。心底思うことを書かないと歌詞がブレるし、それが聴いてる人にも伝わっちゃう。やっぱり、自然とこう思えるようになったからこそ書けたのはありますね。30代前半の今、愛に対してこう考えてるって素直に書きました。あと、若旦那は熱い人なんで、そういう人しかこの歌は歌えないなって。

“愛してる”って意味も、歳を重ねるごとに変わりますよね。

20代の頃の“愛してる”って好きな女にしか言えなかったですよね。親に対する、もしくは親からもらう“愛”について深く考えることがなかったと今は思います。30代になり、自分が結婚して子供が産まれて家族ができたと同時に、感謝や尊敬の気持ちを改めて実感できて、この『愛してる』ができたと思います。なので、幅広い年齢層の人たちに聴いてほしい曲ですね。

あと、若旦那さんのヴォーカルは、いつもとは違う、優しく力強い雰囲気で歌ってますが。

若旦那ってガラ声で勢い良く歌うイメージだけど、最近はシンガーとして歌っていてすごくいい味を出すんですよ。INFINITY 16でやるなら、そんな新しい若旦那を引き出したいなって。 そこは、今まで“welcomez”で歌ってもらったアーティスト全員に共通してますね。INFINITY 16とやると普段と違う新しいスタイルが出るっていうのをしっかり提示したい。相手の違う面も出せて、そして自分の色も出せたらいいと思ってます。

そして、トラックは優しいメロを包んでくようなストリングスとバックビートが印象的なアレンジです。

音に関しては、自分の思うレゲエサウンドにこだわりたいんです。レゲエといっても、ボブ・マーリーみたいなものから、最近のダンスホールの早い打ち込みまでいろいろあるんです。以前までのシングルは昔の音色でONE DROPで作っていたけど、「伝えたい事~」からは新しいダンスホールレゲエで作ってます。それは、レゲエにはいろんな音があるというのを、たくさんの人に知ってほしいからです。

高速ハードコア状態まで行きますからね(笑)。

そういうのはインディーズで、無限十六っていうアーティスト名義でやってるんです。あと、自分は曲を作ったり歌も歌うけど、基本はクラブでレコードやCDを回し、MCを入れるセレクターが原点なんです。そういう意味でも、自分の原点であるクラブの面白さ、楽しさを知ってほしいんです。INFINITY 16でレゲエという言葉に触れて、興味持った人は無限十六でハードコアダンスホールというものの存在を知り、さらに現場に来てくれたらすごいうれしいです。そこで自分の作ったスピーカー(サウンドシステム)から鳴る爆音を聴いたら、もうレゲエに泥沼のようにハマりますよ。自分がそうだったように(笑)。せっかくメジャーでやるチャンスをもらったので、自分の活動の点と点を線にしたいって思いはありますね。

レゲエって、自分たちのサウンドシステムを持つカルチャーがあるじゃないですか。それって男の夢ですよね(笑)。

ずばり、男のロマンです(笑)。自分でデカいスピーカー作るって、他の音楽にはないですよね。INFINITY 16は現場の音も全部プロデュースするのが真髄で、そこがこだわりです。今年はスピーカーを倍に増やす予定です(笑)。レゲエのスピーカーの大きさを表す時、一番下のLOWの数が大きさの目安になるんです。INFINITY 16は今8発あるので、それを16発にします(笑)

おぉ~! 強力の重低音を武器に、これから夏に向かってどんな活動をしていきますか。

一昨年から横浜で始めたレギュラーイベント『REVOLUTION』が年々大きくなり、今年から場所を渋谷に移して奇数月の第3金曜日にやっています。さらに、地方に呼ばれる事も増えてきました。5月23日に熊本の野外でやる予定です。そして、7月18日に東京のお台場で大きな野外フェスを計画してますね。アルバムも年内には出したいと思ってます。あと今年は、山の野外で30時間レゲエもやりたいなと(笑)。そして、今年はINFINITY 16が活動16周年なんですよね。

INFINITY 16ならではのアニバーサリー・イヤーですね。

16は名前を見てもらえば分かるように、自分にとって16は特別な数字なんです。あとは子供が産まれたり、自分の音楽活動の環境も良くなったんで、今年はさらに勝負してトライしていきたいですね!
INFINITY 16 welcomez 若旦那 プロフィール

インフィニティシックスティーン:1994年、TELA-Cによって結成された横浜のレゲエサウンド(ユニット)。ニューヨーク、ジャマイカを行き来し、約4年の海外活動を経て、2002年に帰国。04年には日本一を決定するサウンドクラッシュで優勝し、クラブシーンで多くの動員を記録し続ける。07年にはニューヨークで行なわれたサウンドクラッシュで優勝し世界一のトロフィーを獲得。さらに同年メジャーデビューし、さまざまなアーティストとコラボする“welcomez”で作品を発表。メロディアスな楽曲は、レゲエファンだけにとどまらず多くのリスナーを魅了している。オフィシャルHP

OKMusic編集部

全ての音楽情報がここに、ファンから評論家まで、誰もが「アーティスト」、「音楽」がもつ可能性を最大限に発信できる音楽情報メディアです。

連載コラム

  • ランキングには出てこない、マジ聴き必至の5曲!
  • これだけはおさえたい邦楽名盤列伝!
  • これだけはおさえたい洋楽名盤列伝!
  • MUSIC SUPPORTERS
  • Key Person
  • Listener’s Voice 〜Power To The Music〜
  • Editor's Talk Session

ギャラリー

  • 〝美根〟 / 「映画の指輪のつくり方」
  • SUIREN / 『Sui彩の景色』
  • ももすももす / 『きゅうりか、猫か。』
  • Star T Rat RIKI / 「なんでもムキムキ化計画」
  • SUPER★DRAGON / 「Cooking★RAKU」
  • ゆいにしお / 「ゆいにしおのmid-20s的生活」

新着