【Honey L Days】歌う理由…それは伝
えたいことがあるから
先のシングル「まなざし」がTBS系ドラマ『タンブリング』主題歌に起用され一躍その名を知らしめたHoney L Daysがついに1stアルバムをリリース! これまでの軌跡、そしてこの先の彼らを垣間見せる作品となっている。
取材:高木智史
先日リリースされたシングル「まなざし」が着うた等でかなり好調のようですね。
KYOHEI
ありがとうございます。いろんなビジョンでオンエアしていただいたり、コンビニで流れているのを聴いて、小さくガッツポーズしてました(笑)。
そんな状況の中、アルバムのリリースとなりますが、どのような作品にしようと思っていましたか?
KYOHEI
それは“伝えたいことがあるから”というタイトルに集約されていると思います。僕たちが歌っている意味とか、理由とか…それは全部伝えたいことがあるから、ふたりで歌を歌っているので。その思いで活動してきたこれまでの軌跡と、これから先のHoney L Days(以下、HLD)が見えるアルバムになったと思います。
すごく意志を感じるタイトルですよね。
KYOHEI
ひと言で僕らの人となりというか、中身まで伝えられるようなタイトルにしたかったんです。この言葉ってこの後に何か気持ちとか言葉が続くものだと思うんですよ。それが躍動感っていうか、気持ちが一歩前に出るようなものになって…。一歩踏み込んで歌詞に込めた思いとかを感じてもらいたくて、このタイトルにしました。
なるほど。そして、1曲目の「Dreamless Dream」ですが、まずHLDが伝えたいことが込められているような気がしました。
KYOHEI
タイトルは造語なんですけど、夢のない夢を見るなよというか。描いてる夢だけは小さくまとまるな、限界を考えずに夢を描いていけばすごく大きな一歩が踏み出せる…という思いが込もっています。そんなキラキラした人たちが素敵だと思うし、自分たちもそうなりたいなと思って書いた曲ですね。
MITSUAKI
でも、曲順としての1曲目はHLDらしさを示すために、すごく悩んだんです。サビから始まって、KYOHEIの声、僕の声、次はふたりの声が重なるという展開が一番、らしいなと思って1曲目にしました。
音はシンプルなバンドサウンドですが、今作はいろいろ曲がありますよね。
KYOHEI
MITSUAKIとは2003年から一緒に歌ってるんですが、HLDとしてデビューしては約2年くらいなんです。この2年間でいろいろ変化した部分もあるし、これからの自分たちを垣間見せるためにいろんな楽曲を入れたという部分もあるし。だから、すごく1stアルバムらしい作品になったと思います。
“これからのHLD”という発言が多いですが、そうするとある意味この1stが入口というか…そこに辿り着くまで約2年かかったという。
KYOHEI
それくらいかかっちゃったんですね(笑)。この2年くらい、“切なさ”ということをひとつのテーマにしてやってきたんです。恋に敗れる切なさだったり、夢に敗れる切なさだったり。それを歌に切り取ってやっていきたいと思っていたから、そういう曲がこのアルバムには多くあると思います。ただひたすら前に前にっていう「GO⇒WAY」みたいなものじゃない曲がメインを占めていると思うし、それはこれからも軸にしていきたいことのひとつですね。あと、このアルバムを作る時に書いた曲と言えば、「the meaning of that happiness」で。過ぎてしまった恋愛の幸せだった時を思い出してウジウジ言ってる僕ららしい曲ですね(笑)。っていうか、もしかしたら僕自身の曲ですね(笑)。
MITSUAKI
KYOHEIらしいよね(笑)。この曲は、ふたりの声が活かされている曲だと思うんです。だから、ライヴだったら1曲目に歌ったり、KYOHEIのギター一本でシメに歌ったり、歌うパートを変えたり、いろんなかたちにできる曲なんです。
「STAY WITH ME」もライヴ映えするような楽曲で、今作はライヴを意識して作った作品でもあったりしますか?
KYOHEI
この2年間HLDの中心にあったものはライヴだったので、そういう部分はあるかもしれないですね。僕ら自身もライヴの中で得たことから曲を作ることもあるし。それにHLDの“L”には“LOVE”“LIFE”“LIVE”という意味が集約されているので、ライヴな部分は込めなくても自然に出てると思います。
なるほど。恋愛の曲は“LOVE”、前へ進もうという曲は“LIFE”、そして“LIVE”。全てのキーワードが入ったアルバムになっていますね。
KYOHEI
そうですね。だから、この先“LIVE”だけを切り取った作品だったり、“LOVE”を中心とした作品だったり、いろんなものができるかもしれないですね。
あと、「涙の数だけ抱きしめたい」はMITSUAKIさんの作詞ですね。
MITSUAKI
KYOHEIが作ったデモを聴いて書きました。“涙”ということに対して歌詞をすごく書いていた時期があって。悔し涙だったり、うれし涙だったり…いろんな涙を流して、今の自分があるから、例えその時に辛いことがあっても、受け入れて前に踏み出そうという曲ですね。作詞家さんやKYOHEIと話し合いながら最後は心の叫びというか社会風刺を込めた歌詞を入れて、感情的ですごく強い曲になったと思います。
アルバムツアーが控えていたり、この1stアルバムはHLDにとってどのような作品になりましたか?
MITSUAKI
“伝えたいことがあるから”という思いが集約されたアルバムになったと思います。“これがHLD!”っていうものが出来上がりました。曲順も時間かけて作ったので、ひとつも飛ばさずに聴いてもらえたらうれしいです。あと、このアルバムを引っ提げてのライヴとなるので、ぜひライヴにも来てもらいたいですね。
KYOHEI
アルバムを引っ提げたライヴができるっていうのはHLDの結成からのひとつの目標だったので、今回それが実現できてうれしいですね。ライヴではアルバムとは違った魅せかたもしようと思っているし、ライヴならではのいろんなことを試そうと思っているので、楽しみにしていてほしいです。またライヴに行きたいって思えるような、いい裏切りかたができると思いますよ。
ロック・バンドでライヴ活動を行なってきた1981年11月29日生まれ、神奈川県出身のKYOHEIと、ゴスペル・グループに在籍し活動してきた1980年5月22日生まれ、大阪府出身のMITSUAKIが、 03年春に共演した舞台をきっかけに結成されたヴォーカル・ユニット、Honey L Days。
08年9月に<avex trax>より1stシングル「Go=Way/Center of the World」でメジャー・デビュー。3枚のシングルをリリースした後、10年5月に発売された4thシングル「まなざし」は、若手人気俳優・山本裕典主演のTBS系『タンブリング』主題歌に抜擢され、着うた(R)先行配信ではデイリーチャート1位を獲得。その後もチャート上位をキープし、CD売上げではオリコンデイリーチャートでは初登場15位を記録。ラゾーナ川崎で行われた発売記念イベントでは約3,000人が見守るなか、堂々たるパフォーマンスを披露し、大成功を収めた。満を持して、6月には1stアルバム『伝えたいことがあるから』をリリースする。
自分達の音楽だけでなく、俳優もこなすMITSUAKI(俳優として活動する際は東山光明名義)と、映画・ミュージカルの作曲や他のアーティストの音楽プロデュースもこなすKYOHEI。多才でありながら、ソロからハーモニーまでこなす2人のヴォーカリストとしての強力な個性がHoney L Daysの最大の魅力である。Honey L Daysオフィシャルサイト
公式サイト(アーティスト)