【ノイズブラスバンド】やりたいこと
を全部やるしかない
“次はこう行っちゃうの?”“その音アリ!?”など、先がまったく読めない予測不可能な世界観を築き上げるノイズブラスバンド。熱量の高さは間違いなしの音楽無法地帯に足を踏み入れてみませんか?
取材:ジャガー
大音量で聴きたくなるアルバムでした!
maimai
ライヴはもっとすごいですよ(笑)。
中北
家で聴く時はボリュームをフルで!
全体の流れがディスコを彷彿させますよね。
maimai
途中でチークタイムもあって。クラブじゃなくて、ディスコなんだよね。
中北
カッコ良いクラブミュージックではないんですよね…なんか泥臭い感じ(笑)。
躍動感あるサウンドは、聴き手の気持ちを高揚させると思います。一曲一曲、内容も濃いですし。
中北
単調なのは嫌いなんです(笑)。
maimai
飽きちゃうんだよね、自分たちが。今作に収録はしてないですけど、飽きちゃって原曲にアレンジを加えていったら、もとが分からなくなってやれなくなった曲もあるぐらいです。とにかく楽しもうって気持ちが強いので、曲を作る時もメンバーの誰かひとりでも“やりたくない”って言ったら完成させませんし、そういう点では各々我慢せずにやりたいことをやり切るバンドですね。その分、責任もちゃんと持ちますけど。
中北
メンバーが5人いるんですけど、超平等社会で。ひとりでも嫌だって言ったら全てがなくなるんですよ。全員がよしって言うまでまったく進まないので、むちゃくちゃ腰は重たいんですけど、出来上がったものは誰も文句の付けようがない、良い曲になってるという。
良い関係性じゃないですか。
maimai
うーん…全員が“自分が一番偉い”って思ってるから…
中北
どうしようもないおじさんたちですよ(笑)。
(笑)。では、今作は奇跡の6曲が出揃ったわけですね。
maimai
そうですね、満場一致という奇跡です。
中北
構想から一年かかりました。メンバーチェンジもあり、自分たちのやりたいことを全部やるしかないだろうって気付いたんですよ。“音楽で表現するのに、ありものをやってもね”っていう気持ちが強くなって、そこから生まれたのが「二人のディスコ」で。みんながやりたいことを一気に詰め込んだからかなりむちゃくちゃな作りですけど(笑)。この曲をきっかけに自分たちらしい作品になったんじゃないかと思います。
1曲目から爆発力がありますよね。歌を無視するぐらいのバンドサウンドとか。
maimai
やってても気持ち良いです。まぁ、人間性でしょうね。みんな前に出ようとしてるから熱や圧がハンパないです。
中北
僕の誕生日イベントで配ったデモCDのために作ったんですけど、アレンジもその時から変わらずで。本当にめちゃくちゃなんですよ。最初のドラムパターンもぐっちゃぐちゃで。
だからこそ、「マーガレット」で胸がジーンと熱くなりました。サビの広がりがいいですよね。
maimai
いろんなことが走馬灯のように出てきちゃうから、泣きそうになりますね。
中北
レコーディングの辛かった思い出が…(笑)。
そこですか(笑)。でも、最後に「リンゴスタージャクソン」を持ってくるあたり、綺麗に終わらせないですよね(笑)。
中北
最後に“真面目にふざけてる”曲を入れたくて。偉人ふたりの名前を使っていたり、自分たちにしか分からないぐらいの音遊びも結構やってて。これがあることで全体のバランスが上手く取れたように感じます。