【アルマカミニイト】ハーモニーと一
緒に
僕らの個性も感じてほしい
ペルー国籍日系3世のエリックと日本舞踊の師範でもある宗彦のふたりが、オーディションで出会ったことがきっかけとなりユニットを結成。まったく違う個性を持ったふたりのデビューシングル「茜」が届けられた。
取材:大庭利恵
アップフロントワークス主催のオーディション『FOREST AWARD』で、特別賞を受賞したことがきっかけでユニットを組まれたそうですが、お互いの第一印象はどんな感じでした?
宗彦
すごく存在感がありました。ただ、彼がジャケットを着て正装していたこともあって、韓流の子なのかなと思ってたので、ペルー出身だってことに驚きましたね。
エリック
僕は、優勝するのは彼に違いないと思うぐらいすごく目立ってて印象に残ってました。
ライバルでありながらもお互いに注目してたんですね。それが、ユニットを組むことになったのは?
宗彦
スタッフの方からの提案だったんですけど、僕はお互い個性が違うことで、面白いことができるんじゃないかと思ったんで、すぐに“やります!”って言ったんですけど、エリックは悩んだんだよね。
エリック
うん。宗彦とは一度しか会ったことなかったし、ソロデビューしに日本へやってきてたんで、このまま組んでしまっていいのかなって。でも、僕が尊敬する大先輩のTHE BOOMの宮沢和史さんとディアマンテスのアルベルト城間さんに相談したら、どんなことも経験になるんだから、やるべきだって言われて決意しました。
その間、宗彦くんはドキドキしながら待ってたの?
宗彦
とはいえ、分かるじゃないですか。僕が同じ立場だったら、きっと悩むだろうし。
エリック
でも、連絡はくれなかったよね。
宗彦
それはなぜかって言うと、教えてくれてた電話番号がペルーの実家だったからだね(笑)。
エリック
(笑)。一緒にやるって決めてから、とにかく彼のことを知ろうと思って、家まで押しかけたんです。
宗彦
いきなり来て1週間ぐらい泊まってったんですよ(笑)。その間に僕が彼に日本のことを教えて、彼からは音楽理論を教えてもらうみたいな感じで。
エリック
それが1年ぐらい前で、そこからすぐに今回リリースしたシングルに収録されている「茜」「青にのせて」「Blue Horizon」をレコーディングしたんです。
路上やライヴハウス、Ustreamを使ってライヴをしていたと資料に書かれてますけど、そこで披露してたの?
宗彦
そうですね。山下達郎さん、玉置浩二さん、尾崎 豊さん、中島美嘉さんまで、いろんな方のカバーをしながら、タイプの違う3曲をオリジナルとして歌うことで、僕らにどんな可能性があるかを確認してましたね。
その中で、「茜」が表題曲になった理由は?
宗彦
あとの2曲は大人の雰囲気なんですけど、「茜」は青春の空気を感じる一曲で、すごく解釈が難しかったんですね。この曲をどう伝えていこうか試行錯誤してるうちにファンの人に一番評判がいい曲になってて。なら、この曲で僕らのことを知ってもらいたいなと。
エリック
でも今、ふたりで楽曲を作ってるんですよ。
宗彦
そうなんです。僕ら、ただハーモニーがきれいなユニットになりたいわけじゃなくて、生まれも育ちもまったく違うふたりがぶつかり合うぐらいの個性を感じてもらえる楽曲を作っていきたいんですよね。
エリック
デビューは、始まり。ここからがスタートなので、ぜひライヴでこの想いを体感してみてください。