L→R マーサー(Ba)、ユウイチ(Dr)、チカラ(Vo)、ジュンタ(Gu)

L→R マーサー(Ba)、ユウイチ(Dr)、チカラ(Vo)、ジュンタ(Gu)

【Civilian Skunk】僕たちが歌いたい
のは“未来”なんです

沖縄発・超新世代ロックバンドCivilian Skunkのニューシングルが完成! 愛する故郷・沖縄に対する彼らの純粋な想いが結実した、心温まる、かつ高揚感もたっぷりな両A面シングルの誕生秘話に迫った。
取材:道明利友

ニューシングルは両A面形式で、対照的なテイストの曲が並びましたね。本人的にはどんな印象がありますか?

チカラ
まず「ひまわり」は自分たちの沖縄に対する思いとか、“前を向いていこう!”っていう気持ちを込めて作った曲で、自分の中では黄色のイメージなんですよ。明るい未来がイメージできる優しい曲、キラキラした曲っていう印象を表せる色として、黄色っていうのがまずあって。

まさにひまわりは色が黄色の花ですからね。そのイメージと、故郷の沖縄への思いを重ねて?

チカラ
はい。聴いていて優しく包まれるような気持ちになる、温かい曲を作りたくて。そういう思いを今の自分たちの等身大な感性で、今の自分たちのフルパワーで、シベスカ初のバラードとして挑戦した曲ですね。で、もうひとつの「JET」ができた時は、自分の中では革命的な感覚でした(笑)。両A面でここまで逆のアプローチをするのか俺たち、みたいな。
マーサー
そう。「ひまわり」みたいなバラード系の曲は、今までの僕たちにあんまりなかったから新鮮でもあるし。「JET」もシベスカに今まであったようでなかった感じの曲で、激しく…ではないですけど、まっすぐにドーン!っていう感じの曲ですね。“マッハの速度”で駆けていくような曲。
ジュンタ
歌詞、引用したな(笑)。
マーサー
(笑)。まさにその通りの曲だと思うんで、CD を聴いてぜひ確かめてみてください!
ユウイチ
「ひまわり」と「JET」はテンポ感からして全然違うんで、レコーディングはまずそこが大変だったなって印象ですね。特に「JET」はテンポが185っていう…って言っても、ピンとこない人もいると思うんですけど(笑)。

楽器を専門的にやっている人じゃないとね(笑)。BPM(一分間に刻む拍の数)が185って相当速い!

ユウイチ
そうなんです(笑)。そのスピード感で刻んでるんで大変だったっていう印象が強いのと…ウチの事務所の社長とも話してたんですけど、ギターとベースとヴォーカルのメロディーラインは、高校生とかのバンドキッズが“コピーしてみようぜ!”ってやりやすい感じだと思うんですよ。だけど、いざやってみると“何これ!?”って曲になってるんじゃないかと(笑)。
チカラ
ドラムの上手な高校生はぜひ挑戦してほしい(笑)。

この高速ビートについてこれるか、と(笑)。

チカラ
こういうピッチャーいますよね。剛速球とスローカーブを投げ分けるピッチャー(笑)。
ジュンタ
緩急使い分け(笑)。でも、本当に今回は2曲で全然違うアプローチになっていて。しかも、「ひまわり」は三線もガッツリ入っていて、沖縄感がすごく出ていたり。

こういう全然違うテイストの曲がシングルでも並ぶっていうことに、シベスカの個性が表れている気がします。

チカラ
そうですね。例えば、「ひまわり」がものすごく好きで、「JET」を聴いて“えぇっ!?”ってなる人がいてもいいんですよ。逆に「JET」を聴いてCD買ってみたら「ひまわり」があって、“なんだこいつら!? もっとこんなの(パンクス系に髪の毛を立たせる仕草)じゃないの?”ってなるのもいいし。まぁ、そんなヤツも実際いるんですけど(笑)。
マーサー
僕ですね! 見た目だけ(笑)。
チカラ
そういうギャップとか振り幅を見せられるのが俺たち流のやり方だし、要は欲張りなんですよね(笑)。何でもやりたいバンドだから、結局。でも、その中でも、今回の2曲はふたつの方向から同じものに対する気持ちを歌えてると、自分的には思っていて。「ひまわり」はもちろんですけど、「JET」にも僕は優しさを感じますし、誰かを思う気持ち、大切な何かを思う気持ちもちゃんと入ってると思ってますし。

「ひまわり」が主題歌として使われている映画(沖縄復帰40年企画作品映画『ひまわり~沖縄は忘れない あの日の空を~』)も舞台は沖縄なんですよね。「JET」の歌詞のジェット機が空を飛ぶ風景も沖縄の日常の風景で。

チカラ
はい。自分たちぐらいの若い世代で同じ人はいると思うんですけど、僕は映画で描かれてる宮森小の事件のことはこの映画を観るまで正直知らなかったですし(1959年、沖縄・宮森小学校に米軍のジェット機が炎上墜落し、学童12名、近隣住民6名が犠牲となった)。映画をきっかけにして、そういう今まで知らなかったことをいろいろ知っていった中で、今の自分たちが感じた等身大の気持ちを歌いたいなと思って。

悲しい出来事がいろいろあったりする中でも、悲嘆しているわけではないんですよね。逆に、その先の希望を見つけようっていう前向きな気持ちを感じました。

チカラ
そうですね。何かマイナスなものがあったとして、それをしっかり受け入れた時に、反対のプラスが鮮明に見えるというか。そういう明暗みたいなものが一緒に存在している曲が、僕は好きなので。だから、この曲と映画で描かれているような出来事も実際にあったけれども、僕たちが歌いたいのは未来なんです。そういう気持ちから、キラキラした明るいイメージが出せたかなと思ってます。

今回のシングル発売後は東京初ワンマンがあって、さらに先日のライヴでは武道館ライヴを実現させるとも力強く宣言しましたね。

チカラ
はい! 二十歳の成人式に何かドカンと大きいことをやれないか、と。じゃあ武道館やる、と! もう本当に、男子高校生のバンドマン的なドリームをかたちにしようとしていると言いますか(笑)。今は、そこへ向かっていくことが、シベスカの一番のエネルギーになってます!
ジュンタ
目標がしっかり見えてると、その過程にもリアリティーがどんどん出てきていて。目の前のものをしっかりクリアーしていくっていうことにも立ち向かえているので、そのひとつひとつの目標がエネルギーになっていると思います。東京での初ワンマンもその目標のひとつとして、頑張ります!
「ひまわり/ JET」
    • 「ひまわり/ JET」
    • PCCA-70365
    • 2013.03.20
    • 1000円
Civilian Skunk プロフィール

シベリアン・スカンク:2008年、中学校で出会った4人が集まり結成。オリジナル楽曲を多数制作する傍ら、勢力的にライヴ活動を行ない実力と人気を着実に付けていく。その後、アジア国際音楽祭musixのイベント内で開催された『Okinawa Teens Live 2010』で優勝を果たすなど、数々のオーディションで賞を総なめにし、12年8月にシングル「DRAGON BOY」でメジャーデビューを果たした。オフィシャルHP

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