L→R 奥田民生(Vo&Gu)、川西幸一(Dr)、EBI(Ba)、ABEDON(Key)、手島いさむ(Gu)

L→R 奥田民生(Vo&Gu)、川西幸一(Dr)、EBI(Ba)、ABEDON(Key)、手島いさむ(Gu)

【ユニコーン】ハイテンションの面白
アルバムが完成!

奇跡の復活を果たしたユニコーンが、正念場の復帰第三作アルバム『イーガジャケジョロ』を完成させた。今まで以上にお気楽な曲がずらり。楽しさ最優先のこのバンドらしい快作で、若いモンは見習いなさい!
取材:平山雄一

今回はユニコーンのリズムセクションが、大活躍だね。

奥田
そうそう。元気なんだよ、電大が。この人たちがずーっとツアーやってたんで、ユニコーンがなかなかやれなかったんだけど(笑)。
ABEDON(改名した阿部義晴)
そういう場合は3人の勢いに乗るしかない!
手島
電大をやった成果が、ユニコーンに反映されてますね。今回のレコーディングでそれが分かったので、正直な話、すごい嬉しかった。電大は僕と川西さんとEBIくんのバンドなんですけど、3人だから全員ずーっと楽器やって、ずーっと歌ってる。特に僕は、EBIくんがリードとったり、川西さんがリードとっても、ずーっとハモってるので、休みがないんですよ。それを1年半ぐらい隙間なくやってきたから、川西さんもEBIくんもやる時は積極的にやるっていう姿勢をユニコーンに持ってこれた。

今回の主人公は電大だ(笑)。

手島
うーん…っていうより、バンドとしての全体のポテンシャルが上がるといいなーって思ってました。なんだかんだ言っても民生やABEDONはスーパーマンなんで、そこに俺らがもっと力を付ければ、よりすごいバンドになるはずなので。それをちょっと垣間見れたので良かったなと思います。

なんか謙虚で、怖い(笑)。

川西
スタジオにドラムを3セット組んでやれたのが良かったかな。大きいセット、小さいセット、それにテラスにもドラムを置かせてもらって、好きにやらせてもらいました。

川西くんの曲で始まるのは、ユニコーン史上初じゃないの? しかも「イーガジャケジョロ」がアルバムタイトルだし。

川西
意味のない言葉を考えてって言われて、適当に言っただけなんですけど(笑)。しかも僕には“コード”っていう概念がないから、みんなに曲にしてもらいました。

それがすごくうまくいってる。テッシーも「お前BABY」とか、面白くてパワーのある曲を作ってるね。

手島
「お前BABY」はもともと僕が作詞作曲したものを、川西&EBI組が寄ってたかってイジって。でも、結果的にあんま変わってないじゃないかっていう(笑)。僕の作詞作曲なのにEBIくんが歌うというのは、初めてのパターンですね。そういうチャレンジです。なんと、ギターのバッキングに関してはAメロをABEDON、Bメロを民生くん、サビをテッシーというリズムギターの分業をやってます。しかも、1本のギターを3人で使い回した。

それは珍しいやり方だね。そして、EBIくんのヴォーカルがすごい。

手島
歌のテンションを上げるために民生が模範演技をして、EBIくんがそれをまる1日かけて突き詰めていくうちに、こういうかたちになりました。いわゆる“プレスリー”のスタイルですね。EBIのヴォーカルは、今回はプレスリーで押そうという。

確かにプレスリーだ(笑)。でも、大活躍のEBIくんは、今日のインタビューはインフルエンザで欠席してるし(笑)。

ABEDON
そういう人なんですよ(笑)。
手島
EBI楽曲の「夢見た男」は、脳天気な感じのデモテープだったんですよ。ところがちゃんとレコーディングしてみたら、立派な音になった。そうすると、ヴォーカルもそれなりにテンションを上げなきゃいけない。そしたらEBIくんは、僕の予想してた3倍ぐらいのテンションで歌い出した。やっぱりやる時はやる。まぁ、やらない時はやらないんですけど(笑)。メリハリがすごい。スイッチ入ったら、すごいんだよね。
奥田
だってベースを置いて、自分からヴォーカルブースに入っていったもん(笑)。なので、ベースはABEDONが弾いてます。
ABEDON
自分のソロで、ヤック(SPARKS GO GOの八熊慎一)にベースのコツを教えてもらったからね。

でも、EBIくんは取材には来ない(笑)。

奥田
そうそう(笑)。

そして、問題の「それだけのこと」は、なんとテッシーの渾身のピアノバラード。

手島
もともとは「自転車泥棒」とか、全員でやるさわやかなタイプの曲だったんです。で、やってみたら、たださわやかなだけの曲になっちゃって(笑)。なので、テンポを落として、僕が歌って、ABEDONのピアノで大バラードにしようってことになった。
奥田
「ユトリDEATH」っていう曲は、メタルを目指したんだけど、みんな楽しそうだったよ。でも、テッシーが一番喜んで歌ってた。“DEATH声”が上手い!

そんな声も出してんのかい。

手島
ライヴでやったら、一発で声をやられる(笑)。まぁ、でもEBIくんには負けますね。もうスイッチオンで、「夢見た男」と「お前BABY」をやったら、大変なことになる。これが果たしてユニコーンのツアーの時に、毎日、スイッチオンしてたら、“EBI、ちょっともたんぞ、最後まで”と思って(笑)。アルバムをレコーディングしながら、“疲れるだろうな”ってずっと思ってた。そういう意味じゃ、ライヴをあからさまに想定しながらレコーディングしてたっていうのは、今回が初めてじゃないかな。いつもはCDはCD、ライヴはライヴって感じじゃないですか。だから、今回のツアーを楽しみにしててくださいよ。

楽しみにしてます。ありがとうございました。

『イーガジャケジョロ』2014年03月26日発売Ki/oon Music
    • 【初回生産限定盤(DVD付)】
    • KSCL-2393 ~4 3600円
    • 【通常盤】
    • KSCL-2395 3000円
    • 【セブン&アイ盤(CD+エクストラCD)】
    • KSC7-11~12 3250円
    • 【完全生産限定盤】
    • KSJL-6171~2 3500円
    • ※LP 2枚組
ユニコーン プロフィール

1986年に広島で結成されたロック・バンド。バンド名はT.レックスのアルバム『ユニコーン』に由来している。87年にアルバム『BOOM』でメジャー・デビュー。89年4月発表の1stシングル「大迷惑」がブレイクし、80年代後半のバンド・ブームを代表する存在に。「大迷惑」を収録した同年6月リリースの3rdアルバム『服部』より、徐々にその音楽的才能/造詣の深さが顕在化し、90年10月の4thアルバム『ケダモノの嵐』、91年9月の5thアルバム『ヒゲとボイン』でさらにその屈強なるアーティスト性に拍車がかかっていく。後期ビートルズを意識したサウンド・プロダクツ、シリアスな中にも遊び心を忘れない詞世界、鬼才トッド・ラングレンを思わせる珠玉のメロディ・ラインなどが生きた自由奔放な楽曲で人気を呼ぶも、93年9月に解散を発表。メンバーのソロ活動が始まり、バンドの存在は伝説的なものとなっていく。そして、解散から15年後の2009年元旦。オフィシャル・サイトでまさかの再結成を宣言し、同年2月に復活のシングル「WAO!」、アルバム『シャンブル』をリリースすること、全国ツアーを行なうことを明らかにした。その後も精力的に活動を続け、2014年3月には再始動後3枚目となるフル・アルバム『イーガジャケジョロ』をリリース。ユニコーン オフィシャルサイト
Twitter

UNICORN プロフィール

ユニコーン:メンバーは、ABEDON、EBI、奥田民生、川西幸一、手島いさむ。1986年に広島で結成。87年にメジャーデビュー。93年9月に解散し、2009年に突如、再始動。全員が作詞作曲を手掛け、ヴォーカルを含めた楽器パートが楽曲ごとに入れ替わる唯一無二の特異なスタイルで聴く人を“我が道に巻き込む”奇跡のロックバンド。映画『あまろっく』の主題歌「アルカセ」を収録したオリジナルアルバム『クロスロード』を23年11月15日にリリースし、21カ所26公演に及ぶ全国ツアー『ユニコーン2023-2024ツアー「クロスロード」』を開催する。UNICORN オフィシャルHP(アーティスト)
UNICORN オフィシャルHP(レーベル)

OKMusic編集部

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